“外遊び好き”とクラフトコーラが出逢った、Purveyors Show 2021 AUTUMN 出店後記
10/22 [金] - 24 [日]、東京・渋谷の「space EDGE」で開催された『Purveyors Show 2021 AUTUMN』に、クラフトコーラアワーが出店しました。
群馬県・桐生市に悠然と店を構える、旅とアウトドアのコンセプトショップ『Purveyors』。溢れる愛と確かな目利きを持つ彼らが、”調達人”として旅をしながらセレクトした商品が一挙に集まる場には、例年多くのショップのバイヤーさんやプレスさん、そして外遊び好きが集まるそう。
ノンアルコールで、爽快感があって。甘さや苦み、香りがあって。シロップでつくる“不便さ”や使い方の多様性がある、等。元よりアウトドアギアとしての可能性を感じていたクラフトコーラが、実際にどう伝わっていくか。
出店に向けて、とても興味を抱いていた部分でした。
さて、どのようなクラフトコーラアワーが生まれたか、3日間を振り返ります。
1.『Purveyors Show 2021 AUTUMN』とは
一言でいうと、
外遊び好きが集まる、アウトドアギアの合同展示会
外遊び好きにとってはお馴染みのブランドから、誕生したてのブランドまで、50を超えるブランドが集いました。
いわゆる”ガレージブランド”が主体で、作り手の顔が見える、そして個人製作ならではのこだわりが光るギアが一堂に会する、そんな素敵な空間でした。
そんな場ですから、クラフツマンシップに惹かれ、価値を感じてくれる人が集まるはず。クラフトコーラにも、あらゆる魅力や価値を知ろうとしてくれ、納得した上で手にしてくれるだろう。
イベントのことを知るたびに、そんな予感と期待が高まりました。
2.コンセプトは、”アウトドアシーンにお薦め”のクラフトコーラ
”アウトドアシーンにお薦め”と、一言に言っても、いくつもポイントがあります。
キャンプ好きの友人2人にヒアリングし、
・“夜遊び / 早朝の時間に似合う”
・“小瓶のポータブル性””大人数で楽しめるサイズ展開あり”
・“朝時間、澄んだ自然の空気と一緒に”
・“お気に入りのギアと佇めるほどの美しさ”
・“自然を喰らうような、素材の野性味”
といった要素を、“アウトドアシーンにお薦め”と解釈。↑の何かしらの要素を感じれる銘柄を、たくさんのクラフトコーラから4つ厳選し、当日のラインアップにしました。
①OFF COLA offcola.jp
□ pm 6:00
[ キャラウェイ / レモン / スターアニス / 山椒 / その他スパイス5種 ]
「日中、仕事や用事などに奔走し、夜に楽しい予定が控える、そんな合間の夕方6時。頑張った自分を褒め、夜に向けて気分を切り替えるための”何もしない”休憩時間のおともにしてほしい。」そんな想いで作られたフレーバーが、このpm 6:00。キャンプでいえば、移動やテント設営、食材の下準備等を日中頑張り、その後の夜時間にはBBQや焚火が控えているでしょう。そんな合間のタイミングに嬉しい、ご褒美的なスイーツ感と、切替えをもたらすほろ苦さやクセを持っている。ジャストタイムでなくてもいいから、いろんな”夕方6時的”な時間に飲んでほしいと、pm 6:00をチョイスしました。
□ am 2:00
[ トンカ / カルダモン / ジンシャー / オレンジ / その他スパイス 6種 ]
「すべてから解放された、夜遊びの深夜2時。ただただ、気持ちよく、自分の時間に浸ってほしい」。そんな想いで作られたフレーバーが、このam 2:00。カルダモンやスターアニス、生姜による”すっきり薬膳感”が鼻に抜け、浄化される飲み心地なんです。キャンプにおけるam 2:00は、チルタイムを楽しんでいることが多いはず。その時間を優雅に遊ぶなんて層はそう多くないはずだけど、キャンパーはその数少ない方々かなと。
②80 "YASO" COLA 80gin_
[ 80種類の野草発酵エキス / バニラビーンズ / カルダモン / グラニュー糖 / その他スパイス・柑橘 3種]
瓶の佇まいから、シロップの色合いまで。お気に入りのギアと並ぶにふさわしい、凛とした佇まい。ボタニカルが鼻に抜ける、澄んだ味わいと香りが魅力の80 "YASO" COLA。キャンプといえば、自然に囲まれた、気持ちのよい空間。朝なんて、空気が澄んで最高でしょう。そんなときの一服に、この80 "YASO" COLAなんて、至福以外の何物でもないはず。そんな想いでチョイスしました。グラニュー糖によるしっかりとした甘みもあるのに、飲み五戸とは上品で心地よい。そんな高次元のギャップ、二面性は、ギア好きが好むポイントかな、とも思いまして。
③TOBA TOBA COLA 島仕込みクラフトコーラシロップ @tobatobacola
[ 喜界島産島みかん / 喜界島産島きび粗糖 / カルダモン / その他スパイス 11種 ]
島みかんが効いた親しみある柑橘感に、カルダモンが効いたスパイスの芳香。きび粗糖を中心とする甘味素材で、優しい甘さに。そんな、どの時間帯にも合う味わいと香りは、早起きで夜更かしな外遊び中に嬉しいはず。
また、お試しサイズの小瓶も揃えるあたりも◎持っていく道具が多かったり、軽装が望まれるシチュエーションですから、優れたポータブル性も嬉しい要素でしょう。
④ぎふコーラ @gifucola
[ どくだみ / よもぎ / かきおどし / ヤブニッケイ / その他スパイス・柑橘 13種 ]
岐阜の霊峰であり秘境である「伊吹山」。そこで採れた薬草4種を柑橘・スパイス・きび砂糖で煮詰めた生まれたのが、ぎふコーラ。その味わいや香りに幅を利かせる、薬草由来の渋みやまろやかさ。自然を喰らっているような野生味が滲み出るあたり、ドリンク自体にアウトドア感を感じます。クラフトコーラの中でも最大といってもいい。そんな、岐阜の風土を味わえる銘柄も、お薦めしました。
3.当日の様子
そんな4銘柄5フレーバーを携えて、いざ「Purveyors Show 2021 AUTUMN」へ。
1日目・10/22[金]は、バイヤー / プレスデー。アウトドア周りのショップやメディア関係の方々がたくさん来場しました。
一般のお客さん来場はないけど、実は大きく期待していたこの1日目。なぜなら、クラフトコーラに価値を感じ、自分たちのショップで並べようと思ってくれる方が生まれるかもしれないから。
そして、そんなショップとクラフトコーラの本丸たちを繋ぐのは、普段から仲良くさせていただいている、自分の力の発揮のしどころでもある。
さて、蓋を開けてみると、予想以上に反響があり、そして次に繋がる出逢いが多くありました。
”ショップでの取り扱い”を見据えて、その場で飲んでもらえたり、シロップを購入してくれたり、連絡先を交換したりと、願っていた流れもいくつか生まれたり。また、サウナや本屋さん、アパレルブランドの方とは、コラボレーションしてイベントする話や、それ以外の企画の可能性が生まれたり。
すべて天然素材でつくられているところや、ストーリーや背景の奥深さ、シロップ瓶のデザイン性、割り方が多様なこと...。それぞれを高次元に持つクラフトコーラの本丸たちと、余計なことまで熱く語る僕の紹介によって出逢ってくれたことで、あらゆる魅力を実感し、次の動きに繋がった気がします。
商い手からもクラフトコーラに可能性を感じてもらえたのが、とても嬉しかったです。今回生まれた機会がいつか本当に表に出るように、仕込みを開始します。
ただ、残念だったことが1つ。雨で、とても寒かったんです。外に面している場所だったこともあり、ドリンクのはけ数は落ち着いていました。会場全体でドリンクの出はよくなかったので、こればかりは致し方ない。
当日は炭酸割りだけでした。そういうシチュエーションでは、冷たいドリンクを飲むということがやはり選ばれにくい。存在自体が珍しく、体験すること自体にまだ価値があるクラフトコーラといえども。当たり前ですが、それを実感できましたし、お湯割りを用意する必要性も感じました。出店時にもお湯割りをお振舞できるように、いろんな備品や注意事項を学ぶ必要があります。
そして、2、3日目。一般のお客さんも入場し、さらに賑やかな雰囲気に。天候も晴れて、外にはキッチンカーも仲間入りし、ミニマムなフードコートのような空間に。
その好条件に比例するように、ドリンクのオーダーも増えて。100名を超える方に、クラフトコーラとそのジャンルの面白さに触れてもらえました。
そして、それだけではなく、アウトドアギア好きが集まる場だからこそ見えたであろう流れと、クラフトコーラとの出逢い方における新しい可能性まで、見つけることができました。
4.モノへの興味に素直なアウトドア好きと、好みを導く香りのサンプル瓶。
この3日間でみえたこと、語りたいこと、たくさんあります。
が、絞りに絞って、2つだけ。
ひとつ目は、やはり、クラフトコーラとアウトドア好きは、相性がよかったこと。それはつまり、飲み物としてではなく、さらに俯瞰して「道具」としてみてもらえた、ということ。
自分の頭や身体で感じず、すぐにオンラインで購入できるこの時代。そんな中で、わざわざ足を運ぶのだから、来てくれたお客さんは、アウトドア好きの中でも、「モノ」好きといえる。
もっというと、”モノへの興味に素直”な特性を持っているはず。それは、アウトドアギアだけではなく、ほかのことへも同じなのでしょう。
クラフトコーラのこと、各銘柄のこと、楽しみ方のこと。それらについて話を聴き、掘り下げて質問してくれる方が、他の機会より多かった気がします。
楽しい体験ではなく、いいモノを見つけに来ている、という展示販売会というシチュエーションもあったのでしょう。
だからこそか、全体の売上で占める「物販」の割合が、他の機会と比べて群を抜いて高かった。そして、実際に飲んでから持って帰る銘柄を決める、という流れも、比較的多かった。
なんなら、ドリンクやシロップ購入はせずとも、話を最後まで聴いてくれたり、質問してくれたり、僕が手掛けているリーフレット類を持って帰ってくれた方も多くて。「あ、本当に興味を持ってくれてるんだな」という方が多くて、嬉しい限りでした。
そして、2つ目。好みを導く「香りのサンプル瓶」の話。
今回から、香りのサンプル瓶を導入したのです。
きっかけは、10/6(土)-7(日)に出店した『結いのおと 2021』。
「クラフトコーラはわかりづらいもの」であり、「選ぶにあたり判断材料がないもの」ということを改めて実感したので、なるべく直感的に選び、好みを見つけられるように。
新しい体験に高揚感を添えられるように、”実験感”が出る佇まいの試験管にシロップを入れて、ディスプレイしました。
すると、どうなったか。香りでクラフトコーラを選ぶ方が過半数ほど誕生したのです。各銘柄のいろんな魅力を聴き、その中でもピンときた香りを頼りに、初めてのクラフトコーラを決める。そんな流れを、楽しんでいるようにも思えました。
クラフトコーラはわからないものながら、素材や味わい、作り手の話等の情報が豊富にあり、かつ直感的に好みがわかる香りもある。その判断材料のバランス感が、ちょうどよかったのでしょう。
といっても、全部香りに持ってかれたわけではなく。入っている素材やストーリー性、パッケージ等を選択理由にした方も多くて、そのあたりはクラフトコーラの魅力の広さを、改めて実感しました。
結果、オーダー数のバランスもよくなり、出店側としても嬉しい成果になりました。これは、どの出店の機会でも活躍しそう。
多くの人にとって味わいや香りの経験値がないジャンルであり、「クラフツマンシップ×天然素材から生まれる味わい / 香り」で勝負するクラフトコーラにとって、香りのサンプル瓶は然るべきディスプレイだと感じています。
そんなように、また新たな可能性を発見・確認できた、 『Purveyors Show 2021 AUTUMN』への出店。2022年も開かれるとのことなので、その際も出店できるように、そして今回得られた可能性に再現性をもたらせるように、精進します。
クラフトコーラとのいい出逢いの場づくりを求めて。
SPECIAL THANKS:
・space EDGEのみなさま
・Purveyorsのみなさま
・当日足を運んでくれたお客さま
・出店者さんたち
・快く仕入れさせていただいた銘柄さん
・クラフトコーラアワーメイト
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