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思考ツールを利用した学習のふりかえり

新しい学習指導要領が改定され、中学校では今年度から全面実施となる。

評価の観点は次の3つに整理された(文言は勝手に省略)

・知識・技能

・思考・判断・表現

・主体的に学習に取り組む態度

この「学習に取り組む態度」とどう評価するのかが悩みどころだ。

もう少し言えば、評価すること自体はなんの悩みでもない。「評価」というと仰々しいが、例えば、授業中に問題を解けた生徒がいて、「できたね!」と声をかけることも評価ではある。

悩むのは、学期末に「評定」化しなければならないことだ。私の勤務校では「A゜A B C゜C」の5段階で評価しなければならない。内心は「これって本当に生徒にとって必要?」と思う部分もあるが、その思いについてはここでは割愛する。

さて、「主体的に学習に取り組む態度」の評価については、文部科学省 国立教育政策研究所の教員向け資料「学習評価の在り方ハンドブック」にて、以下のように説明されている。

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解釈の仕方によるだろうが、私は、こんなふうに解釈している。

①は例えば「提出物を期限までに出す」、「計算問題の類題を何度も解く」、②は例えば「わからないことを質問する」、「今日の授業での自分の学びについて振り返る」などなど。

そこで、最近盛んに話題になっている(?)のが「ふりかえり」だ。

2つの側面を意識しながら生徒の様子をみとり、生徒への働きかけ方について考えるために、私は、今年度思考ツールを使った「学習のふりかえり」を実践している。

私の使っているデータ ※ダウンロード・利用などは完全フリー

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思考ツールを利用した学習のふりかえりシート DL用リンク① DL用リンク②(毎授業後用)

まず、授業で学んだ知識や技能が真ん中にくる。そして、そこに関係していることを深堀りしていくというイメージでつくった。特に、「③学習方法について」は、「自らの学習を調整しようとする側面」をみとる意図で設けた。

量よりも質が大事だと思い、本当は毎授業後に取り組みたいのだが、今年度は通年45分授業となり、時間の関係から、A4色紙に印刷し、単元の最後に長めに時間をとって行っている。結果、大量にびっしりと書く生徒も少なくない。

これが「生徒によって本当に必要なのか?」は今後の取り組みで検証していく必要がある。とりあえず、1学期末の生徒によるアンケートでは、「とても効果的である」青、「効果的である」赤、「どちらともいえない」緑、「効果的でない」紫、「全く効果的でない」水色の5段階とその理由についてきいたところ、「とても効果的である」、「効果的である」がそれぞれ約40%だった。

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全体的には、自分にとって意味があると捉えてくれているようである。

自分自身も学び、ふりかえり、また学ぶ人でありたい。

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