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5分でわかる『地球温暖化』【5分でわかるサステナブルシリーズ】

地球温暖化は、現代社会が直面するもっとも深刻な環境問題の一つです。今回の記事では、そんな地球温暖化のメカニズムや原因、影響、そして私たち一人ひとりにできる対策について解説します。

5分で地球温暖化について正しい知識を身につけて、今日からできる対策方法を実践しましょう!

そもそも地球温暖化とは何なのか? 

地球温暖化とは、大気中の温室効果ガスの増加により、地球全体の平均気温が長期的に上昇する現象を指します。

温室効果ガスとは、二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、一酸化二窒素(N2O)など。これらのガスは、地球から宇宙に放射される赤外線を吸収し、大気を温める働きがあるため、結果的に地球上の気温が上昇してしまいます。

産業革命以前は、温室効果ガスの濃度は比較的安定していましたが、人々の活動によって排出量が増加し、濃度が急激に上昇してきました。
その結果、世界平均気温は過去100年間で約0.74℃上昇。日本だけで見ると、なんと1.35℃も上昇しているんです。

このまま温室効果ガスの排出が続けば、21世紀末には世界平均気温は最大で4.8℃上昇すると予測されており、地球温暖化は目下の課題となっています。
参考:温暖化から地球を守る 適応への挑戦

地球温暖化の原因とは? 

では、そんな地球温暖化を引き起こしている原因は何でしょうか。それは、人間の活動によって排出される温室効果ガスの増加です。

特に、化石燃料(石油、石炭、天然ガス)の燃焼により発生するCO2が、全体のうちの大きな割合を占めています。

産業革命以降、エネルギー需要の増加に伴い、化石燃料の使用量が急激に増えました。その結果、大気中のCO2濃度は産業革命前の280ppm(百万分率)から、現在は400ppmを超えるまでに上昇しています。

また、森林伐採や土地利用の変化も、地球温暖化の原因の一つです。森林は光合成によってCO2を吸収し、炭素を貯蔵する重要な役割を担っています。
しかし、開発や農地拡大などを目的とした森林伐採により、CO2吸収量が減少。

さらに、森林が伐採された土地は、CO2を放出する可能性があるといわれています。加えて、農業活動や廃棄物処理によるメタンや一酸化二窒素の排出による影響も。

これらのガスは、CO2と比べて単位質量あたりの温室効果が高く、排出量が少なくても温暖化に大きく影響するため、注意が必要です。
参考:第1章 進行する地球温暖化

海面上昇に健康被害まで。地球温暖化が起こす影響は?

地球温暖化が進行すると、自然環境や人間社会に様々な影響が生じます。

海面上昇:気温の上昇により、氷河や氷床の融解、海水の熱膨張により、海面が高くなります。それによって、低地の浸水や沿岸部の侵食、塩水の浸入などを引き起こし、島国や沿岸部の都市は特に大きな影響を受けると懸念されてきました。

異常気象の増加:地球温暖化により、熱波、干ばつ、豪雨、強い台風などの極端な気象現象が頻発。食料生産への影響、豪雨による洪水被害など、さまざまな形で社会に悪影響を及ぼすと言われています。

生態系への影響:気温や降水量の変化は、動植物の生息環境に大きな影響を及ぼします。これまでも、生物の分布域の変化や、開花時期の早期化、昆虫の発生時期の変化などが観測されてきました。また、サンゴの白化や海洋酸性化による海洋生態系への影響も、地球温暖化が原因の一つです。

食料生産への影響:気候変動は、干ばつや高温による収量の減少、病害虫の増加、土壌劣化など、さまざまな理由で食料生産を脅かします。特に発展途上国では、食料安全の保障が大きな課題です。

健康被害:熱中症や感染症のリスクが高まることで、人々の健康にも危機が迫っています。熱波による死亡者の増加や、マラリアなどの感染症の拡大が懸念されており、さらに大気汚染の悪化により、呼吸器疾患などの健康被害も増加すると予測されています。

社会全体で取り組むべき地球温暖化対策

地球温暖化を食い止めるためには、温室効果ガスの排出を削減し、吸収源を増やすことが大切です。国や社会全体など、大きな規模でできる対策はこちら。

再生可能エネルギーの普及:太陽光、風力、水力、地熱などのクリーンなエネルギーを積極的に導入することで、環境負荷を減らすことができます。

省エネルギーの推進:エネルギー効率の高い機器や建物を普及させることで、無駄なエネルギー消費を抑制できます。

森林保全と植林:森林は大量のCO2を吸収するため、森林の保全と植林を進める必要性があります。

環境教育の推進:地球温暖化に関する知識を広め、一人ひとりが環境に配慮した行動をとるよう促すことも大切です。

国際協力の強化:地球温暖化は国境を越えた問題。日本だけでなく、各国が協力して対策をする必要があります。

今日からできる!個人でできる地球温暖化対策

地球温暖化対策は、個人単位でできることもたくさんあります。今日からできる地球温暖化対策を実践してみましょう!

省エネを意識する:こまめに電気を消したり、エアコンの設定温度を適切に調整したりすることで、エネルギーの無駄遣いを減らせます。待機電力を削減するために、コンセントからプラグを抜くことも効果的。電気代の節約にも繋がります。

エコな商品を選ぶ:エネルギー効率の高い家電や、環境に優しい素材を使用した商品を選ぶことで、手軽に対策ができます。特にエコ家電などは国の助成金や補助金なども充実しているため、導入のハードルが下がっています。
商品を買う前に、省エネラベルやエコマークを参考にして、環境負荷の少ない商品を購入してみてください。

公共交通機関や自転車を使う:車は二酸化炭素の排出量の多い乗り物です。公共交通機関を利用し、自転車や徒歩での移動を心がけることで、温室効果ガスの排出量を抑えることができます。車を使う際も、エコドライブを心がけ、燃費を向上させることも大切です。

リサイクルを心がける:ゴミを減らし、リサイクルを実践することで、資源の無駄遣いを防ぐことができます。自治体の分別ルールを守ってゴミを出したり、リサイクル製品を積極的に利用してみてください。

環境課題について話し合う:地球温暖化について学び、まわりの人にも知識を広めることで、環境意識の向上に繋がります。家庭や職場、地域社会で、環境問題について話し合う機会を設けてみることも対策の第一歩になります。

一つひとつは小さな行動でも、続けることで地球は変わる

地球温暖化は、私たち一人ひとりの行動が積み重なって引き起こされている問題です。

その影響は、自然環境や人間社会に広く及んでおり、将来世代にも大きな負担を残すことになります。

しかし、逆に私たちのネガティブな行動が積み重なってできた結果だからこそ、日常生活のなかで省エネを心がけたり、環境に配慮した選択をしたりするなど、ポジティブな行動に転じて、小さな努力を積み重ねることで、地球温暖化に歯止めをかけることができます。

ぜひご紹介した対策方法を実践してみてください!

(取材・執筆=目次ほたる(@kosyo0821)/編集=いしかわゆき(@milkprincess17))

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