障がいのある子の叱り方、ストレス
前回書いた、ADHDならぬADDと診断された長男。
思い返せば、『気をつけ!』の姿勢が数秒しかできなかった。動きたい衝動を抑えるために、手遊びや貧乏ゆすり、モジモジ。この時に気づいてあげられればよかった。
最初はそんな彼が理解できなかった。なぜ動いてしまうのか。真面目にやってみて欲しい、ふざけないで欲しいと、何かを信じたくないために何度もお願いしてやらせてしまった。いけなかった。
自分に置き換えて考えてみた。
もしも事故に遭って。相当に苦痛な姿勢で身動きが全く取れなくなったら。それは考えたくない苦痛だろう。
その様な状況だろうか。
さながら、常に耐えがたいストレスが流れ込んでいて、常に身体を動かしてそれをこぼす。でないと心があっぷあっぷに溺れてしまう。溺れるかという恐怖に耐えられない、生きるために動く。
身体を動かさないと苦しい。
叱られているとき、特に手いたずらは激しい。ADDを知るようになり、手いたずらは許せるようになった。悪気があったり、聞いていないからしているわけではない。むしろ頑張って注意に身を向けようとしているからこそ、堪えて、そこに踏ん張り、僅かな手先から叱られている巨大なストレスを発散させているのだ。
と考えるようにしているが、難しいのは悪気があって、ふざけたり聞いていない振りをする時。
子供なので、悪気が湧き起こり、反抗して聞かないときもあるだろう。それならそれで違う叱り方や諭し方をしないといけないのではないか。年齢的に大人になる前に、教えてあげなければならない。
彼を叱るときは真剣勝負である。
感情的にならず、冷静に。
追い詰めない。人間性を否定しない。
彼が何を理解出来ていないかを素早く把握する。
彼の言い分に理解を示しつつ、私や被害者の悲しみも伝える。
全体視でどうなっていれば良かったかを、加害者被害者視点を抜いて話し合う。
彼には何が出来た、いまから何が出来るかを引き出す。
だいたい後日同じような間違いを繰り返すので、辛抱強く、アプローチを少し変えたりしながら諭す。
これの繰り返しである。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?