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私がアカウント名に「心理士」を載せている理由


おはようございます。りんです。


自分のnoteの記事を振り返ってみると、ワーママの暮らしについて発信している投稿が多いです。

ワーママとしてもがいている日々を何とか形に残しておきたいと思って書いています。


一方で、私は臨床心理士・公認心理師という資格を持っていて、それを使って日々働いています。

(私はTwitterも使っているのですが、Twitterでは心理関係のことをつぶやいたり情報を集めることが多いです→「りん 2y🚅」


noteを書く目的から考えると、この資格名を載せることは別に必要ではないなと感じます。しかし、今回あえて載せているのには理由があります。


それは、社会で働いている方の中でも働き方や日々の時間の使い方がやや特殊であると感じており、そういった少し特殊性のある職種のワーキングマザーとしてどう生活を回していくかについて考えてみたいと思ったからです。


私がこの仕事について「やや特殊」と感じている背景には次のことがあります。ここでは、臨床心理士に焦点を当ててみたいと思います。

①心理士のキャリアはやや独特であること(非常勤の雇用が多い)

②専門職として自己研鑽をおこなう必要があり、そのためにプライベートな時間とお金を充てることが多いこと



①については、なたさんという臨床心理士さんがわかりやすくまとめてくださった記事がありますので、そちらを引用させていただきます。



心理職は、常勤のみで働いている人が33.8%、常勤+非常勤で働いている人が13.8%で計47.6%の人が常勤で勤務しています。一方で、非常勤のみは44.7%であり、ほぼ同数となっています。(第7回臨床心理士動向調査より)

単純に考えると2人に1人は非常勤のみで働いています。


さまざまな職場で経験を積む、生活スタイルに合わせて柔軟に働く、という点ではメリットがある非常勤ですが、常勤と比べると非常勤は十分な福利厚生や保障を受けられないことが多いです。

非常勤でも、規定の時間勤務をすれば社会保険に加入することができるため私は現在そのスタイル(私の職場では週30時間勤務以上で社保加入可)で働いていますが、このスタイルを認めてくれる職場は多くはないのではないかと思います。

以前、スクールカウンセラーとして複数の学校で勤務していたこともありますが、週の勤務時間数は29時間以下になるように調整されていました。
社会保険に加入をさせるとなると、雇用側の負担も増えるからです。(社会保険料は労使折半になります)

非常勤のスクールカウンセラーは育休取得が認められておらず、産後はほぼ自動的に退職となりました。(私自身産後2ヶ月での復帰は不可能でした)


私は心理系ではない学部を卒業し、その後他大学の院へ進学しています。大学の同期はほとんどが、卒業後常勤として働いています。企業へ新入社員として入社する人も、ほとんどが常勤なのではないでしょうか。

「国民健康保険料、毎月の支払いきついな…」

「確定申告しなきゃ。サイト開いて…これどこに入力するの?」

「健康診断、仕事休んで受けに行かないといけないな…」

「妊娠したら退職しないといけないな…」

そんな声を、常勤で働いている大学卒の同期から聞いたことは一切ありません。

むしろ

「年2回のボーナスは当然もらえるよ」

「確定申告って何?(事務さんが年末調整してくださる)」

「育休は3年取れるよ(一定の期間一時休業給付金ももらえる)」

という声を聞くことも多く、やはり常勤と非常勤の待遇には差があるなと感じます。

暮らし方などの関係から非常勤の働き方を選択している方もおられると思いますので一概には言えませんが、やはり生活を営む上では不安に感じることが多いのかもしれないなと思います。


実際に心理職のワーキングマザーになってみて、自分にとってより深刻なのは②になります。


出産するまで、自己研鑽を行うことは全く苦ではなく、むしろやりがいや充実感を感じられるポジティブな時間でした。
独身世帯や、大人だけの世帯であれば、時間もお金も(特に時間)、ためらいなく自分のために思う存分費やすことができたからです。

泊まりで学会に行くのも、普段とは違う土地で過ごせるのが楽しみで自分にとってはワクワクする機会でした。


しかし、子どもが産まれてからはそういった時間とお金を捻出することが段違いに難しくなり、何度も気持ちが折れました。
(子どもはとても可愛いです)

特に臨床心理士は5年ごとの更新があります。

更新に関しての記事はこちら ↓


この5年ごとの更新をしなければ、資格は失効してしまい臨床心理士として働くことができないのです。

また、クライエントさんに対してよりよい支援をおこなっていくために、自分自身の担当しているケースを見直していくこと(スーパーヴィジョン:SV)も必要になってきます。(心理オフィスKさんのHPを参照させていただきました)

研修もSVも、1回あたり数千円~高いものだと数万円のお金がかかります。


また、これらの自己研鑽をおこなうのは、だいたいが仕事のない休日または仕事が終わった夜間です。

私は、産後から今まで、仕事・育児・家事をするので手一杯で、正直ほとんど時間を捻出できていません。疲れ果てて倒れ込むように寝るので、夜間に研修・SVを受けられたことは一度もありません。

最近はオンラインで録画を見られる研修も増えてきているのでそういったものを積極的に受けるようにしています。

オンライン研修に関しての記事はこちら ↓

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どうしても休日にリアルタイムで研修等を受けたい際は、夫(土日もサービス仕事をせざるを得ないことが多い)に数ヶ月前くらいから予定を確認して交渉しています。


これはある金曜日の私の脳内です。一部をご覧ください。

心理士(師)として駆け出しだし、なるべく研修とか受けておきたい。申し込んでた研修動画土日で見たいな。今週もやっと仕事終わった…子どもも熱出さずに1週間保育園通ってくれてよかったな。今すぐ寝たいけどご飯作って子どもお風呂入れて歯磨きして…保育園の連絡帳確認しよ。しっかりお昼寝したみたいで多分今日はなかなか寝ないな。(白目)土日、平日できなかった掃除とかして、家族でも少し出かけたり…あ、夫土曜は(サービス)仕事行くのね。(自動的にワンオペ 白目)イヤイヤ期の2歳抱えてスーパーとかほんと無理だから日曜に夫がいるときに買い出し行こう。その後少し家族で出かけたりできるか。あれ、研修の動画いつ見る?あ…今月専門書買ったり研修申し込んだりして結構お金かかってるな(涙)自分の自由に使えるお金の範囲内に収まるかな、ヒヤヒヤ…。あれ、髪ぼさぼさじゃん。いつから美容室行ってないっけ……?

書いてみるとカオスです(笑)


初めての育児。日々子どもの面倒を見つつ家庭生活を回していると、どんどん自分のやりたいこと(自己研鑽)は後回しに…休日も子どもと過ごす傍らスキマ時間に研修動画を見ながらちょこちょこインプットをするようなスタイルになっています。

週7日のうち貴重な休みは2日。その休みも家族のために使うことが多く自己研鑽に使える時間はすずめの涙…もはや自分を労るための時間は皆無かもしれません。(私だけ…?)

ワーママになって自分の時間を死守することの難しさに打ちひしがれましたが、心理職のワーママは、その自分時間の中で自己研鑽を行う必要があることに気づき、もともとあまり要領のよくない私はその事実にただただ圧倒されていたのでした。


そこでこのnoteを使って、その試行錯誤の記録を残そうと思うに至りました。記録がストックされていくと、今もがいている自分が将来の自分を励ましてくれるような気がします。



話がかなり脱線してしまいましたが、

やや特殊なキャリアパスを歩み
自己研鑽をこまめに行なっていく必要のある心理職が
実際にワーママになったらどう生き延びていくのか?

ということを何かの形で残せたらいいなと思いました。


決してモデルケースにはならないかと思いますが、
どなたかのお役に立てるnoteになればいいなと思いながらこれからも更新していきたいと思います。

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