大学院生の1日のスケジュール
この記事が役に立ちそうな人:臨床心理系の大学院受験に興味がある方
今回は、私が臨床心理系大学院の修士課程に通っていた時の1日のスケジュールを紹介します。
ひとくちに臨床心理系といっても、大学院によってカリキュラムは異なりますが、私の学校では以下のようになっていました。
M1(=修士1年)前期:座学中心
1年生の前期は、大体こんな1日を過ごしていました(大学と同じように、時間割は日によって違います)。
大学院の授業は、大学までと同じような講義形式のものもありますが、院生自身が資料を作って発表することも多いです。
毎週何かしらの締め切りに追われる状況が続きます。
会社員だった私が大学院に入って難しいと感じたのは、仕事と違って就業(勉強)時間/自由時間の明確な線引きがなく、休みは自分で設定する必要があることです。
自分のキャパシティの見極めと、タスク管理が大事になってきます。
ちなみに、上記のスケジュールに入っている「授業の復習」は大学院のカリキュラムと関係なく、個人的に習慣づけしていたものです。
この時のノートは後の臨床心理士・公認心理師試験にも役立ちました。
M1後期:実習開始
実習開始の時期は大学院によって異なりますが、私の大学院ではM1の後期でした。
実習が始まったことにより、平日のスケジュールは①実習がない日(前期と同じ)、②外部実習がある日、③内部実習がある日の3パターンに分かれました。
外部実習のある日は、基本的には大学院に行かず直行・直帰でした(研究やケースのことで作業が必要な時は大学院に寄ることもありました)。
実習が終わったら毎回レポートを作成し、実習指導の先生に見ていただきます。
内部実習というのは、大学院の附属施設でカウンセリングや心理検査などのケースを担当することをいいます。
大学院によっては初回面接やプレイセラピーの子担当、先生のケースへの陪席(=先生がカウンセリングをしているところに同席させてもらい、記録を取りつつ見学する)が中心になるところもあります。
この例ではカウンセリングを担当しているので、終了後に毎回面接記録を作成します。また、ここには入っていませんが、授業や実習のない時間にスーパーヴィジョン(ケースに関する指導)を受けることになります。
さらに、施設の受付業務も院生が担当していました。
M2(=修士2年)前期:論文執筆の本格化
M2になると、いよいよ修士論文の執筆が佳境に入ります(研究自体はM1から始まる大学院が多いです)。
大まかなスケジュールはM1の①実習がない日、②外部実習がある日、③内部実習がある日と変わりませんが、そこへ論文に取り組む時間が加わります。
たとえば以下のような感じです。
だんだん混沌としてきます。これにバイトや学会参加なども加わると、さらに忙しいです。普通はM2になると授業の数が減るのですが、私は比較的多くの授業を受講していたので、その時間的制約もありました。
M2後期:論文、就活
M2の後期になると、論文の追い込みと同時並行で就活についても考えなければなりません。今のM2はさらに公認心理師試験の対策も必要ですから、私が大学院生だった頃よりもずっと大変だと思います。
これはだいたい12月くらいのイメージでしょうか。
M2の1月くらいには論文の執筆が終わり、実習も終了していくため、就活に時間を割けるようになります。
何をどこまで頑張るかは自分次第
こうして振り返ってみると、当時はわりと勉強を頑張っていた気がします。
忙しかったですが、手を抜けるところは抜いたり、週に1度はダラダラするだけの日を作ったりということも意識していました。
私は仕事を辞めて大学院に入学したため、キャリア面・経済面の不安もあり「在学中は可能な限り多くのことを学びたい」と力んでいた部分がありました。
しかし、それが正しいとも限りません。
大学院にはいろいろな人がいます。実家から通学している人、一人暮らしの人、アルバイトをたくさんしている人、趣味を満喫している人、お子さんのいる人、介護をしている人、持病を抱えた人、仕事をしている人……。
スケジュールの組み方はそれぞれの事情によっても変わります。
大学院に通うことが決まったら、「自分は何を優先して学びたいのか?」「どの程度までなら無理なく頑張れそうか?」と考えておくのも良いかもしれません。
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