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スティーヴン・ホーキングの伝記絵本を読んで



本の情報

作者: キャスリーン・クルル、ポール・ブルワー(文)、ボリス・クリコフ(絵)、さくまゆみこ(翻訳)
タイトル: スティーブン・ホーキング ブラックホールの謎に挑んだ科学者の物語
発刊年: 2021年
作者について

キャスリーン・クルル: 伝記作家。子供向け
のノンフィクション作家として数々の受賞歴
をもつ。夫のポール・ブルワーと共にアメリ
カ・サンディエゴ在住。邦訳されている著書
に『テレビを発明した少年』などがある。

ボリス・クリコフ: 絵本画家。『6この点
―点字を発明したルイ・ブライユのおはなし
』で、2017年シュナイダーファミリーブック大
賞を受賞した。ニューヨーク・ブルックリン
在住。

さくまゆみこ: 翻訳家。東京生まれ。出版社
勤務を経て、翻訳家・編集となる。著書訳書
多数。『ホーキング博士のスペースアドベン
チャーシリーズ』の翻訳に長年携
わっている。

本の概要


スティーブン・ホーキング博士の生涯と偉業を扱った伝記絵本。
本書を読むと、博士の人生が難病ALSとの戦いに埋もれていたのではないこと、人生の一瞬一瞬を幸せに感じていたことが伝わってくる。

個人的な感想


ボリス・クリコフの作画はホーキング博士をよく描けており、ロマンと躍動に満ちたタッチは、SFを愛好する彼の世界観と相性がとても良さそう。

一人はビックバンやブラックホールに夢中、もう一人はわくわくするような伝記に夢中という作者のステータスが大いに発揮された作風と言えそうだ。

また、彼が遊び心やユーモアをこよなく愛したことが強く打ち出されているのも特色の一つだ。「人生は、おもしろおかしくなかったら、悲劇になってしまいますよ」—好奇心とユーモアの結節こそが彼の生き様なのだ。

こんな人にオススメ


児童向けのスティーヴン・ホーキング関連本としては『宇宙の秘密の鍵』があるが、本書と読み合わせることにより彼の人となりや業績の位置付けをわかりやすく俯瞰できる。

当初は余命幾許もないと診断された難病ALSという逆境に挫けず、少年のようなピュアさで「なぜ?」という問いを持ち続けたことが、彼の原動力でもあったことが伝わる伝記絵本。

書籍購入用リンク

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