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コロナに負けるな/立ち上がる人々の善意

日本でもコロナウィルス感染予防のための緊急事態宣言が出されるなど、蔓延するコロナウィルスの猛威は世界人口の4割以上の人たちを自宅待機の状態にしています。

そんな中で、コロナウィルスに負けないための善意の活動に励まされます。

アマゾンの会長のジェフ・ベゾスさんは、ポケットマネーから1憶ドル(約108億円)を寄付したようですが、私たちがどう逆立ちをしても真似しようもない、もはや国家レベルの善意ですね。

一方、プロサッカー選手がリフティングや自宅でできるトレーニングをWebで紹介するなど、登校ができない子供たちへの素敵なプレゼントもあります。

今回は、私たちの生活の近いところでのコロナに負けない善意の活動を取り上げます。

タイガーマスクの伊達直人、立ち上がる!

漫画「タイガーマスク」の主人公の伊達直人を名乗る人物は、これまでに児童施設にランドセルを送ったりと、自らを明かさない照れ隠しのような奥ゆかしい慈善活動を通して、社会に対して思いやりの気持ちを伝えてくれています。

その伊達直人さんは、今回のコロナウィルス対策にも立ち上がりました。
千葉県市川市のビルに入居する民間保育施設『コンパス幼保園』に、マスク1,080枚を置いて立ち去ったということです。

かつて総合格闘技のレフリーを務めていた園長先生が、YouTubeで園児たちを守る取り組みを紹介する動画を投稿し、「働く親たちを支えるため、保育施設は簡単には休めません。しかし、マスク一つ取ってもどんどんなくなっています。皆さん、サポートをよろしくお願いします。」と、マスクが不足している実情についても訴えたました。

すると、その翌日にマスクをした男性が訪れて、マスクと手紙を届けて立ち去ったということです。

手紙には、伊達直人の署名とともに、『がんばれ!コンパス幼保園!』として、「私の家庭も共働きで、かつては保育園・幼稚園にお世話になり、夫婦で仕事をしていました。世界中で新型コロナウィルスの感染が拡大していますが、それでも我が国の経済活動が保たれているのは、認可・認可外問わず保育園の皆さまが必死の思いで運営を続けてくださっているからだと思います。」とつづられていました。

総合格闘技のレフリーだった園長先生に対して、タイガーマスクのプロレスラーの血が騒いだのかどうかはわかりませんが、コンパス幼保園の園長先生が、自分達ができる一生懸命の活動を、泣き言を言わずに必死に『猪木イズム』で展開している姿は、素直に応援したい気持ちになります。

ヨガのY先生、立ち上がる!

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私のヨガの先生でもあるYさん(→過去のブログを紐解けばわかっちゃいますね)は、本来であれば、今ごろはカナダの空のもとで活躍しているはずでした。

ところが、コロナウィルスの影響で渡航できなくなった上に、いわゆる『三密』のヨガスタジオの休業のあおりも受けて、収入はほぼゼロ(→すみません!間違っていたら許してください!)に。

それにも係わらず、在宅勤務などで自粛をしている人々の健康維持のためにと、Zoomの有料ライセンスを取って、Moshのサイト上に自分のサイトを立ち上げて、機材なども用意して、「オンラインライブヨガ」というコースを非常に短期間で立ち上げました。

私が感動したのは、献身的な取り組みとそのスピードです。

コロナウィルスによる影響で、これまでの日常生活の仕組みが機能しなくなる歪は山のように現れています。コロナウィルスによって私たちの社会の脆弱な部分が顕在化してるのです。

そんな歪みへの対応として、政府は、雇用調整助成金を拡大するといった動きもみせていますが、申請のためには11種類もの複雑な書類を記載することが必要で、さらに、給付金の支給まで2か月あまりの時間を要するため、事業者の中からは「使い勝手が悪い」という声も出ています。

私自身はサラリーマンのため、家にこもってテレワークで働いてますが、身体を動かすことが減り、肩こりや身体のこわばりがひどく、長期化することでの健康への不安を抱く日々です。

Yさんは、そういった気持ちの寄り添って、ヨガスタジオやトレーニングジムなどの健康管理の場が機能しない歪みを埋めようと、ご自身のカナダ渡航が実現するまでの不安定な時間の中で、「オンラインライブヨガ」のレッスンコースを立ち上げました。

ヨガを通して健康管理に役立ちたいという気持ちで、自分の時間と労力を削って迅速に新しくサイトを立ち上げて、スタジオのレッスンをそのまま再現する1時間オンラインのコースです。

商売ベースで展開していないため、開催時間や頻度も限定されていますが、できるだけ多くの人に参加してもらいたいと、サラリーマンであれば給与にあたる自らのレッスン料を抑えながら一人で企画運営しています。(投稿日現在の状況:初回体験者は無料。紹介者も紹介の都度無料。2回目以降も格安。Zoomの有料ライセンスを活用しているので1時間のレッスンに対応・人数制限なし。)

まとめ

コロナウィルスによって、意識していなかった日常の環境のありがたさを感じると共に、日常が壊れることで気が付かなった歪みが見えてきます。

そんな歪みの解消には、政府の対応を待つという受け身ではなく、私たち一人ひとりが自らのエゴををコントロールして、周囲の人のことを思いやって行動するという主体性が大切であるということに気づかされます。

そして、おたがいに、他の人の善意に過度に甘え過ぎないように注意することも大切だと思います。

一人ひとりが、それぞれの生活が成り立つということが、周囲の人に優しい気持ちを継続することができる前提だと思います。

優しい気持ちを提供してくれる人には、その人の優しい気持ちが継続できるような思いやりを返すことも大切なことだと思います。

コロナウィルスへの対応は、残念ながら、長丁場にならざるを得ない状況だと危惧します。

「一人ひとりが、無理のない続けられる範囲で、周囲の人を思いやる行動を取る。」
そんな優しい気持での関係が持続する社会こそが、素敵な社会のように思います。

コロナウィルスの騒動の中でも、サクラは咲き、そして散っていきます。

自然のサイクルのように、無理のない、淀みのない生活の中で、おたがいさまの気持ちが維持できる環境を拡げていくことがコロナに負けないことではないでしょうか。

緊急事態宣言が出された日の東京の空には、きれいな月が輝いていました。


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