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小柳とかげ
2022年1月30日 22:43
俺は壁に背をつけている。目の前を男が通り過ぎ、パソコンに何かを打ち始めた。冷たいという感覚もなく、俺はそこにいる。アラーム音が体の中の空洞に虚しく響いていた。 その日、俺はいつも通りターゲットの家に向かっていた。誰にも気づかれることなく、ぬらりと侵入する。調べた通りならば家主はシャワーに入っているはずだった。やけに静かな部屋。転がっている死体。一見、自然死のような綺麗な遺体には、喉仏に刻まれ