HR領域のスタートアップ始動します

意気揚々とスタートアップに挑戦すると記事を書いて、しばらく更新できずにいましたが、紆余曲折あり、ついに事業のアウトラインができたのでnoteにつづることにしました。

これまでの経緯

事業開発をすすめ、様々なことを試行錯誤する中で、多くの迷いや壁にぶつかるシーンがありました。そんな中、とある投資家さんの話に、深く心が反応しました。

投資をするかどうか決めるときに、「何故その事業をあなたがやるのか?という明確な意思を、再三にわたり確認する」といった内容でした。
それについては、よく言われることで私も字面では知っていることでした。

私が興味をそそったのは「必ず自分のルーツにその理由があるということ」でした。

その後、改めて事業プランを考え直し、数ヶ月かけて自分のルーツを深く探りながら、いくつか事業候補が絞られたのですが、ひとつ、とてもパチっとハマったものがあり、その方向で事業進めていくことになりましたので、ご紹介させていただきます。

周りもこの話をすると、最初は「え!?本気!?」という反応ですが、深く語ると「なるほど!」と理解いただくことも多く、この分野でチャレンジすることに決めました。

私のルーツ

今回は取り組む事業についてのご報告なので、学生時代までは省かせていただき、「社会に出てから」の私のルーツご紹介をさせていただきます。

私の大まかなルーツ(社会に出てからの経歴)はこんな感じです

ネットワークビジネス(5~6年)
 最終キャリア:組織全体の幹部、自分の組織70人程度

キャリア迷子期間(2~3年)
 なかなか自分の今後のキャリアを決めきれず、様々なことにチャレンジするがどれもしっくりこず、今思えばとてつもなく迷子期間。

サラリーマン(6年)
 営業→営業マネージャー→事業責任者→執行役員(内示が出るも、寸前で会社がM&Aされこの話は流れる…)
 最終キャリア:60人ほどの中小企業に就職、WEBマーケ関連事業の立ち上げ。

独立
 上記M&Aの際に、良いタイミングだと思い独立(2018年5月)

キャリアの半分は「MLM」、半分は「サラリーマン」という対局な世界

いきなり「ん?」と思うかもしれませんが、私が初めて仕事をしたのは、
「ネットワークビジネス(MLM)」という業界でした。(詳細後述)

また、全体的には「MLM」と「サラリーマン」の2つをそれなりの年数やり込んだことになります。

今回はこの2つのキャリアをもとにした、おそらく日本初のチャレンジだと思います。

もう少し細かくそれぞれを説明させていただきます。

ネットワークビジネス時代

まず私は、21才の時に「ネットワークビジネス(MLM)」に出会いました。

あまり聴きなれない人もいるかもしれませんし、とても悪い印象を抱く方も多いかなと思います。一般的には「ねずみ講」との違いがわからないという方も多いかもしれません。

なんにせよあまりイメージの良い業界ではありません。

5年ほどMLMを続け、当時200〜300くらいの組織が2000人近くの規模になっていく様子を組織の中でみてきました。

最初に断っておきますが、私はそこで特に大成功したわけでもありませんし、MLM最高!と全肯定しているわけでもありません。
ただ、今回のスタートアップに深く関わるので、もう少し話させていただきます。

私自身のチームは最終的に70人くらいの規模で、私は直属のリーダー(300人ほどのチーム)のサポート役のリーダーとして組織運営に携わりました。
最終的には当時20人くらいの幹部がいたのですが、その一員として組織運営を学んできました。

グループ 4

当時の仕事内容

あまり、業界の中の仕事を知る方はいないと思いますので、簡単にご紹介いたします。

・人員獲得(アポ取り、プレゼン、セミナー動員など)
・組織定着(早期離脱防止)
・新人育成
・人材配置(組織デザイン)
・メンタルケア
・リーダー育成
・技能研修(トークなど)
・マインド系の研修(一般的な自己啓発チックな内容)

上記のほとんどを、最終的には年間300回以上のセミナーにて行なっていました。

ここで、当時は企業を知らなかったので、気づかなかったのですが、サラリーマンを経験した今の私ならきづくことがあります(多くの一般的な企業を経験している方なら誰でも気づくと思います。)

ネットワークビジネス(MLM)の仕事はほぼ「HR領域」

彼らの仕事内容は、企業で言うとほぼ「HR領域人材がらみ)」の仕事です。
多くの企業も下記のような活動を行なっているのではないでしょうか?

・人材獲得(採用活動)
・人材定着(早期退職防止)
・新人育成
・リーダー育成
・人事異動(人材配置)
・各種研修

ただし、企業の場合はそれ以外の仕事もたくさんあります。

・本業の事業に関わる業務(多くを締めるとおもいます)
・バックオフィス業務
・営業、マーケティング活動

ネットワークビジネスはそのほとんどの時間を「人材獲得・育成」に使っている?

企業の場合は、当然本業の事業があり、それに伴う業務が1番の時間を占めると思います。

メーカーであれば商品の企画や設計、開発、顧客開拓・フォロー、物流などでしょうか?

WEBコンサル会社であれば、顧客のデータ分析、企画提案、新しいサービスの情報収集、顧客開拓・フォローなどでしょうか?

ネットワークの場合は、基本的にそういった業務は発生しません。
基本的には売るもの、(もしくは事業内容)などは決まっていて(メーカーが別にいて)彼らは、組織を作って組織内で流通させることのみが仕事なので、その時間のほとんどを「人材獲得・育成」に費やしています。

グループ 5

理由は簡単

ネットワークビジネスというビジネスは、誤解を覚悟で言わせていただくと「事業開発」が必要ないです。

人材獲得・育成以外はする必要がないし、それだけが唯一、彼らの収益源なのでそこに尖ることが正義だと思います。

彼らは、リーンスタートアップ を知らないでしょうし、サービスデザインという言葉も聞きなれないと思います、UXという言葉も知らないのではないでしょうか?(言い過ぎならすみません…)

事業や商品自体がどんなものかというのは、「収入プランにどう影響するか?」「人を集めやすいか」「理解させやすいか」「刺さりやすいか?」という観点が最も重要で、実際に商品の良し悪しは、良いに越したことはないけどそこまで関係ないというのが本音ではないでしょうか。

サラリーマン時代や独立してから多くの企業や起業家さんたちの考える事業に触れてきました。

社会のためになる素晴らしい事業アイデアをもとに、顧客に提供できる価値を真摯に考え、サービスデザインに真摯に向き合っている姿からすると、「事業開発」という点では、MLMという業界はとても後進的と私は考えています。

と、ここまで書くと、MLM否定しているように感じるかもしれませんが、全くの逆で、やっぱりある部分でネットワークってすごいなと思ってしまいます。

しっかりとした事業、商品開発をしなくても人を集め、魅了し、強い組織をつくりあげる力のすごさ

上記の通り、はっきりいって事業や商品については一般的な企業やスタートアップに取り組む起業家たちが考えている事業のほうが、事業開発の方法論が確立されていて、社会性もあるし、時代の流れも読み、顧客目線で、素晴らしいサービスや商品が多いと、私は考えています。

ただ、私がすごいと思うのは、洗練されたサービスデザインや商品でなくても、彼らは人を魅了し、その組織の人材を増やし、やめさせることなく、立派なリーダーに育成していく力です。

皆さんも人生で1度や2度、頭がおかしくなったかのようなネットワーカーに出会ったことはないでしょうか?

「ほんとにいい商品だから!」「すごい人がいるから合わせたいの!」「あなたに絶対ぴったりなビジネスだから!」と、いきなりそのテンションでこられたら怖くて、そら、アポ取れないよねという人に出会ったことはないでしょうか?

彼らの名誉のためにいいますが、彼らは決して騙すつもりも、傷つけるつもりもなく、本心で「あなたのために」と思って声をかけてきます。

「その組織に属することがあなたにとって絶対に最高なことだ」と本人が心の底から思っているのです。

これ、いい悪いは一旦おいといて、すごくないですか

企業であれば、社員が「私の会社は、本当に世のためになる事業をやってて、それに自分が携われていることに誇りを持てて、社内の仲間もとても素晴らしくて毎日会社行くのが楽しみで仕方ないんです」っていってるようなものです。

しかも「本当に世のためになる事業」ではないこともあるのにもかかわらずです。

多くの企業は人材の悩みを抱えている

一方、サラリーマンを経験して自社や他社を「組織」という観点から見たときに、とても脆いと感じる部分は多々あります(もちろん企業によりますが)

経営層は、良い人材が得られない、良い人材が育たないと嘆き、
社員は会社には夢がない、なにもしてくれない、尊敬できる人がいないと嘆く。

なんとなく日々、お給料をもらうために働きはするが、「もっと良い会社があればいつでも転職してやる」という思いで働いている人も多いのではないでしょうか。

人材の獲得、育成の大切さはわかっていても、本業が忙しく、十分にその時間を取れない、そもそも育成ってどうやるの?という経営側も多いのではないでしょうか?

ネットワーカーたちは一概には言えませんが、上記のようなことは少ない傾向です。

・自分の組織が大好き
・尊敬できる人がいる
・仲間と共に涙し、喜びを分かち合う
・世のためになる素晴らしいことをやっていると思っている
・上司(アップ)は自分のために心血を注いでくれる
など

外から想像しているより、本人たちは自分の組織を信じているし、リーダーたちのことを疑いません。世間のイメージが悪い分、仲間意識もさらに上がり、相当な絆でつながっています。

「組織」という観点で見るとものすごく強いと思います。

ここで一旦整理。

で、結局何が言いたいかと言うと。

「お互いに無いもの持ってるんじゃないか?」ということです。

グループ 6

MLMはそのビジネス形態から、世の中から嫌悪されることが多いですが、
ここまで切々と語ったように、「人材獲得・育成」「組織づくり」については、抜群の力がありますし、ほとんどの時間をそれに費やしているので、一般的な企業の数段上の経験やノウハウがあります。

これは今、多くの企業が悩んでいることでは無いでしょうか?

だからこそ、世の中には企業研修というサービスがあり、そこに社員の研修を任せるという文化もあるのだと思います。

長くなってきたので、一旦ここで導入部分として区切ります。

これらの前提をもとに、どんな事業展開を考えているか、気になる方は続き(執筆後、本記事からリンク貼ります)をどうぞ。

長文、最後までお付き合いいただきありがとうございました!


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