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ざっくりバレエ #2 ジゼル

むかしむかしあるところに、病弱な村娘と結婚詐欺師とストーカーがおりました。

ストーカーは村娘に密かに恋心を寄せていましたが、娘は一切気づいておりませんでした。

一方詐欺師は、婚約者がいるにも関わらず貴族の身分を隠して村娘に近づきました。娘は上っ面に騙されて惚れ込み、調子に乗った詐欺師は彼女に結婚を誓います。(クズ)

悔しいストーカーは詐欺師の本性を暴こうと奮闘し、その甲斐あって詐欺師の本当の婚約者が村にやってきてしまいます。愛を誓った相手がすでに婚約していたことを知った娘は、ショックを受けて錯乱状態に陥ります。
娘は死に、ストーカーと詐欺師は罪をなすりつけあって、結局詐欺師は逃げていきます。(結局クズ)


夜、娘の墓にストーカーがやって来ます。
するとどこからともなく無数の女の亡霊が現れます。亡霊たちに死ぬまで踊らされ、女王に命乞いをするも虚しくストーカーは命を落とします。

この世界では、男に裏切られて死んだ未婚女性は死後ウィリという亡霊になり、夜になるとやって来る男たちを死ぬまで踊らせて殺してしまうのです。

同じ頃、詐欺師もまた墓場にやって来ていました。

ウィリたちは詐欺師も殺してしまおうとしますが、そこに彼のせいで命を落とした娘がウィリとなった姿で現れ、彼の命を助けてほしいと願います。
女王をはじめ他のウィリたちは拒み彼を殺そうとしますが、娘は懸命に彼の分も踊って時間稼ぎをします。

やがて朝日が昇り、ウィリたちは墓に消えていきます。
詐欺師は娘との別れを惜しみながら、自分の命が助かったことを知るのでした。

おしまい

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