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記事一覧

小説:上高地にポール・エルデシュが来たら その4(終章)

50万円と無限の豊かさ 上高地バスセンターからバスが出発する。ノボリを持ったアズサが礼をし…

小説:上高地にポール・エルデシュが来たら その3

エルデシュとアニューカのいる日々 翌朝。 上高地バスセンターに最初のバスが着いて、どんど…

小説:上高地にポール・エルデシュが来たら その2

上高地の大将 2週間が経った。 上高地にはすっかり夏が来て、強い陽射しがあたっている。で…

小説:上高地にポール・エルデシュが来たら その1

謝辞・参考文献 ※本稿において、本来は英語等で話されていると思われる箇所も多いですが、…

小説:南伊豆町手石漁港女子プロボクシングジム その6(終章)

TKOコーチ、リングに急いで入ってルミを抱える。 「だいじょぶか?だいじょぶか?どっか痛い…

小説:南伊豆町手石漁港女子プロボクシングジム その5

試合ポスターマリが電柱にポスターが貼っている。うしろで子ども達が見ている。 【10月10日…

小説:南伊豆町手石漁港女子プロボクシングジム その4

ばーちゃんたち漁協長が軽トラックで段々畑の中の道を走っている。港の山を登った次の山に作ってある段々畑なので、海は見えない。ふと見ると、キヨシと友人二人が木に何かを巻いてパンチを打ち込んでいる。漁協長、トラックを止めて近づいていく。 「よー、がんばってんなー」 キヨシと友人二人は、なんとなく警戒しながら「あ、どーも」と挨拶した。漁協長は軽トラの荷台に積んでる未完を3つ掴んで3人に渡す。 「ほれ。食え。ちょっと早いけど、今年もうまくできそうだ」 3人、黙って受け取った。

小説:南伊豆町手石漁港女子プロボクシングジム その3

日本プロボクシング協会半年たって、秋になった。 旅行者3人を乗せた小さな漁船が手石漁港…

小説:南伊豆町手石漁港女子プロボクシングジム その2

漁協長 「えぇ!?16人ー!?」 コーチは、自分の家の駐車場でビックリしている。背後でク…

小説:南伊豆町手石漁港女子プロボクシングジム その1

序章東京にも強いからっ風が吹いた寒い冬の日、帝国ホテルにもからっ風は吹き込んでいく。 5…

恋の奥志賀高原音楽塾:謝辞・参考資料

※本稿において、本来は英語やフランス語で話されていると思われる箇所も多いですが、すべて日…

小説:「恋の奥志賀高原音楽塾」 第三話

十日目 恋の奥志賀高原音楽塾 朝の奥志賀高原。 奥志賀高原ホテルのフロントで、首にタオル…

小説:「恋の奥志賀高原音楽塾」 第ニ話

第6章 五日目 白根火山、万座温泉、混浴 木々の葉からしたたる滴が美しい朝の奥志賀高原。…

小説:「恋の奥志賀高原音楽塾」 第一話

あらすじ若くして世界的な人気ピアニストになったマコは、悩みを抱えていた。忙しすぎて演奏のレベルが落ちているような気がする。知り合いの批評家にも酷評された。 そこでマコは、夏の2週間、詰まっている予定をキャンセルして世界的指揮者セージが主催している奥志賀高原音楽塾で同年代の学生達に交じって室内楽を勉強することにした。 奥志賀高原音楽塾では、四重奏の勉強を行っている。だからグループは4人になる。つまり、マコには3人の仲間ができた。ハーフだけど全然外国語の喋れないミサキ(ビオ