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ワークショップレポート / つまみ細工でつくる夏のヘアアクセサリーづくり

日本各地のモノづくりを支える人たちと共に考えて作った
コト や モノ を伝え、各地の工芸の職人や製造業の職人達の技術や想いを繋げるミチを作る”コトモノミチ”のワークショップレポートです。
#1 は江戸時代から続く伝統工芸、つまみ細工でヘアアクセサリーを作りました。

つまみ細工は、江戸時代から伝わる『小さな布を折ったり、摘んだり』して作る東京都指定の伝統工芸です。宮中の女官や大名の奥女中が室内で楽しむ趣味であった『和小物』の技法を使ったもので、お着物の髪飾りでご覧になった方もいるのでは?

”つまみ細工を日常に”をコンセプトにされている
「つまみかんざし彩野」の安部さんを昨年に引き続きお呼びしました。

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今回は、夏にぴったりなお花モチーフのアクセサリーづくりの3コースをご用意しました。


つまみ細工  ひまわりコース(入門)

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まずは丁寧につまみ細工の説明と道具の説明をし、見本から好きな生地を選びます。今回は比較的扱いやすい綿を使用します。

つまみ細工の基本である折とつまみ、安部さんがコツを伝えながら実践していただき、見ながらマネをします。

シートにでんぷん糊をつけて、その上につまんだ生地を置いていきます。
糊をシッカリつけないと取れてしまうし、つけ過ぎると汚れになってしまう……
皆さん慎重においていきます。

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土台に真ん中を少し空け時計のインデックスのように等間隔に12個の生地をおいていきます。

まずは12時と6時、次に3時と9時、とまっすぐ並ぶように対角において、次にその間に2個ずつおいていきます。

「ちょっとズレちゃった」

「キレイに並べるにはどうしたら...」

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納得がいかない時は安部さんが修正のコツを伝えながらスッと直してくださいます。

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「対角線に配置が出来ているか真上で確認するといいですよ」

「つまみの端がまっすぐに向くようにするとキレイに仕上がります」

一つ一つ丁寧にチョチョっと直しながらアドバイスをして回るので質問の声が飛び交います。

「ほら良くなったでしょ?」

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最後に金具を接着剤で真ん中に乗せて完成!

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完成品を並べて撮影。


花雀コース(初級)

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こちらのコースは実際に体験してみました!

つまみ細工ははじめての体験で花を咲かせられるか不安でしたが、安部さんに所々フォローしていただき咲かせることができました。

花雀は丸つまみという技法を使って花びらをつくります。丸つまみは花びらの先を中に折り入れるので花びらが丸く、シルエットもまるっとしたやわらかい形に。


花雀は大きな花びらと小さな花びらを5つずつ作り、大きな花びらは花の形になるよう配置、小さな花びらを中に入れ込み制作します。

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花びらを作ったあと、花の形になるよう配置していきます。

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花雀は外側の大きな花のなかに小さな花が咲いている二重の構造です。大きな花を作ったあと、小さな花びらを大きな花びらに入れ込み、中の花びらが小さな花になるよう形を整えます。

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作る際に苦戦したポイントは大きな花に小さな花びらを入れ込む作業です。

入れ込むときに下の花が潰れてしまったり、中に入れた花びらが浮いてきてしまったり。潰れてしまった際にはもう一度花びらを立ててあげれば、入れ込みやすくなります。下の花びらの山と谷をくっきり立たせることが入れ込みやすくなるポイント。


小さな花の花びらを中心に寄せるとぐっとお花らしくなります。見本と見比べて違和感を感じ、安部さんに相談した際にこのアドバイスをいただきました。最後に中心にパールを置いて完成です。

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こちらが完成品です。花びらの開き方に個性が咲いた作品ができました。



二重あわせ菊コース(上級者向け)

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こちらは他のコースに比べて花びらの数が格段に多く、その数なんと30枚超!
「花雀」では大きい花びらにあとから小さな花びらを入れ込む形でしたが、こちらの「二重合わせ菊」では先に2枚の布を重ね、それを一緒に折ってひとつの花びらを作ります。


小さな花びらを、ひたすら折っていきます…。

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花びらができあがったら、次は土台にバランスよく乗せていく作業。
一番上から順番に、一段ずつ下に向かって付けていきます。

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何度もバランスを確認しながらまだまだ乗せます。

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集中することなんと一時間半強。とってもキレイな「二重合わせ菊」完成です。

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このつまみ細工に使ったでんぷん糊は1日乾かす必要があるのでこの状態で持ち帰っていただきます。

完全に乾いたらアクセサリー金具に各自で付けてもらいます。

完成が楽しみですね!!

つまみ細工が初めての方も、1つ1つ丁寧な指導で皆さん無事に満足のいく仕上がりとなりました。

「自宅でもまたやってみたい!」

「他の形や素材でもやってみたい!」

と皆さん言っておられました!

是非また作ってくださいね!



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