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Young Carerという存在。子どもでいられない子どもたち

文化的なものか理由は定かではありませんが、移住してからボランティアやファンドレイジングに関わる機会が多くなりました。

大きな団体から、小規模のものまで、様々な団体が社会的困難にある人たちに目をむけ、助けになろうと活動しています。その人たちの広報活動を通して初めて社会問題を意識する場合もあり、自分の無知…というか視野の狭さをはずかしく思うことも多い日々。

そうして知ってからずっと気にしているのが、「young carer」という

・18歳以下で
・家族に病気や障害、アルコールやドラッグの依存患者がいて
・その家族の世話をしている

子どもたちのことです。

彼ら自身は健康で、一見普通の子と変わりませんが、家事を担ったり、兄弟の世話をしたり、身体的介護や精神的なサポートを行ったりと、家庭内で重要な役割をになっています。当然、子どもらしい子ども時代を過ごすことはできません。

友達と遊ぶことはおろか、自分の自由な時間も、学校の宿題をする時間もとれません。いじめや成績不振の原因となって、学校生活に支障をきたす事も多い。将来にわたった人生プランを描くこともできません。

そして、こういった彼らの苦しい日常は、周囲と共有されていないそうなのです。40%近いyoung carerが、学校の教師や友人は彼らの家庭環境を何も知らないと答えているとか。young carer自身も、家族の世話する自分の役目は当然と考えて、自分の抱えている問題に気付けない場合もあります。

このような子どもたちが、イギリス全体でみると、5人に1人もいるのだそうです。ものすごい多い!


振り返って、我が子2人は、何と恵まれていることか。どれだけ周囲に守られて大切にされていることか。この子達と、young carerの子達が平等であるはずもなく。同じような未来や可能性が待っているはずもなく。

格差は色々なところにあって、努力だけではどうにもならないこともある。運良く恵まれた立場にいる場合は、その事をしっかり意識して、まずは自分の人生をしっかり生きること。そして、勉強は自分が豊かになるためだけにするものじゃないと、しっかり我が子に伝えていきたいです。私自身も、募金だけではなくて、行動として小さな手助けをしていきたいと思います。

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