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「現代版のレッテルを製作する」

こんにちは。現場の前田です。

今回ご紹介するのは、現在コスモテックサンプル直売所( WEB SHOP )で大好評発売中のレッテル(風)ラベルです。


◎ レッテルとは?

商品名、文字などを表記して、商品に貼りつける紙の札のことを指します。
オランダ語の 「 letter 」 が語源となっています。

活版印刷 特有の印圧による凹み加減、さらにはエンボスの美しい凹凸表現、型抜きされた後の断面にほのかに残る着色が魅力的です。

これらの味わいある、昔懐かしいレトロな雰囲気が特徴でもあるレッテルですが、時代が移り変わるにつれ、印刷機械設備の進化や技術革新などによって徐々にレッテルからシールやラベルへと主流は移り変わっていったのです。

◎ レッテル風のラベルをつくりだす!

レッテルのレトロな雰囲気は、シールやラベルが主流となった今もとても魅力的です。レッテルが主流だった当時の古い印刷機は残念ながらコスモテックでもすでに保有しておりませんが、現在の最新鋭の印刷機よりも古い機械を用いて、レッテル特有の特徴を再現したレッテル(風)ラベルを製作することにしました。

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左は金のマットホイルバージョン ・ 右は銀のマットホイルバージョン


今回は金と銀のマットホイルを使用して2種類のレッテル(風)ラベルを製作しました。 昔ながらのレッテルは裏面が粘着仕様ではありませんが、今回は「 レッテル風ラベル 」 なのでラベルの裏面は便利な粘着仕様になっており、台紙( セパレーターと呼ばれるもの )からペリッと剥がせばすぐに簡単に貼り付けることが出来ます。

マット調のホイルの質感は落ち着いたレトロな雰囲気があります。
鮮やかな発色の赤と青の特色2色の活版印刷は、金と銀のラベルでどちらにも同じ特色の色を使用していますが、ベースとなるホイルの色味によって異なる雰囲気を楽しむことができます。

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よく見ると、ラベル断面が赤色で着色されていることがわかる


また、特色の活版印刷によって生まれた印刷部分の凹み具合とエンボス加工のぷっくりとした盛り上がりの組み合わせがレッテル特有の美しい凹凸表現を再現しています。

そして、何と言ってもレッテルの一番の特徴でもある、 『 型抜きしつつ印刷もする 』 加工では、印刷と型抜きが同時に行われるため印刷で使用したインキがラベルのフチ(断面)につきます。今回のレッテル(風)ラベルでもこの断面の着色を再現し、型抜きした断面がほんのり赤く着色されています! レッテル好きの方には特に注目の萌えポイントではないでしょうか。

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今回のレッテル(風)ラベルには随所にその当時のレッテル再現へのこだわりや、職人の技術が詰まっていることが感じていただけると思います。

時代の変化によって新しい技術や新しい機械が増えていく中で、今は失われてしまった表現や技術を改めて振り返ってみると気づかされることがたくさんあります。

昔のレッテルの形状の凄み( コスモテックブログより )
昔のレッテルの型をトレースして気づいたこと...
それは、 Adobe Illustrator で簡単に作成できる多角形や角丸処理では表現出来ない形であることに気づきました。

文字の余白の邪魔にならないように微妙に回転させてあったり、リボンの内ケイ線を少し内側に寄せたり、などなど… 細やかな配慮がデザインに現れているのです。

レッテルの佇まいまでもちゃんと計算され、その当時の叡智や製版上のテクニックなど見えないところまできっちり考えられていたことを感じ取ることが出来たのでした。


是非、お手にとってこだわりのレッテル(風)加工をご堪能いただけましたら幸いです。

◎ 実は、ひそかに熱い人気復活の兆しが!

今回ご紹介したレッテル(風)ラベル以外にも、コスモテックでは以前、紙の博物館さまや、葛西臨海水族園さま、銀座伊東屋 横浜元町さまなどのレッテル(風)ラベルの製作のお手伝いをさせていただきました。

それぞれのデザインによって、こだわりある加工が施されています!


・ 紙の博物館さま よりご依頼いただいたレッテル(風)ラベル

70周年を迎えると同時にリニューアルオープンする 公益財団法人 紙の博物館さま からお声がけいただき、光栄なことに70周年記念レッテルラベルのデザインと加工をお手伝いさせていただきました(コスモテック 前田)

素材  : 白色(和紙)
印刷色 : 特色2色
加工  : 箔押し3色+エンボス

・ 葛西臨海水族園さま よりご依頼いただいたレッテル(風)ラベル

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製作のきっかけは、レッテル(風)ラベルが掲載された 『 デザインのひきだし31 』 をご覧いただいたのがはじまりです。

また、 葛西臨海水族園のご担当者様がずっと以前からコスモテックのブログをご愛読いただいていたそうで、それもまた格別に嬉しい出来事でした(コスモテック 青木)

素材  : 金色(ホイル マットゴールド)
印刷色 : 特色2色
加工  : エンボス

・ 銀座伊東屋 横浜元町さま よりご依頼いただいたレッテル(風)ラベル

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歴史ある文房具の専門店 伊東屋。 銀座伊東屋 横浜元町が2018年9月にオープンするにあたり、 来店した方にプレゼントされるノベルティとしてレッテル(風)ラベルが採用されました。

約82年前の株式会社伊東屋のカタログに配置されたロゴがモチーフとなっており、デザインデータは昔のカタログから抽出しております(コスモテック 青木)

素材  : 白色(和紙)
印刷色 : 特色2色
加工  : 箔押し1色+エンボス

◎ 現代版のレッテルを製作したい方へ

グッズ、ノベルティ、ステーショナリー(封緘ラベルとして)…
オリジナルでレッテル(風)ラベルを製作したい場合、まずは下記の情報をいただければ、メールにてお見積りを算出することができます。

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① 仕上がりのサイズ( 縦何mm・横何mm か )

② 仕上がりの形状( 正方形・長方形・円形など… )
形状が変形の場合、イメージ図を JPG などでメールに添付してください

③ レッテル表面の材質( 白色・金色・銀色など… )
金色・銀色の場合、グロスかマットかの情報もいただきたいです

④ 活版印刷について( 0色~特色3色まで )
印刷は無し から 特色1色、特色2色、特色3色まで
カラー4色の印刷はできません

⑤ 箔押しについて
箔押し希望の場合は、箔押しの色数を明記ください
また、金箔・銀箔・ホログラム箔など、使いたい箔色があれば一緒にいただきたいです

⑥ エンボスの有無について
エンボスの有無についてのご希望を明記願います

【 例 】
メールタイトル : 「 noteの記事よりレッテルラベルお見積り依頼 」
メール送り先  : aoki@shinyodo.co.jp ← こちらまでメール送信
宛名(担当者) : コスモテック 前田

① 縦70mm × 横35mm
② 変形( リボンのような形状 ) - JPG参照 - メールに添付
③ 金色( つやありの材質を希望 )
④ 特色3色( 赤・緑・青 )
⑤ 箔押しは1色希望( ホログラム箔を使ってみたい )
⑥ エンボスあり

 上の 【 例 】 をもとに、メールでお見積りのご依頼をいただければ、おおよその金額をお見積りします。すでに明確なイメージ・デザインをお持ちの場合は、メールに PDF で図案を添付のうえお送りください。

最小ロットは500枚からの製作となります( 500枚以上~ )
( 100枚でも製作できますが、資材の仕入れの関係上、100~500枚まで金額は同じなので、製品の1枚単価をおさえる場合は500枚製作がお得です )

メールタイトル : 「 noteの記事よりレッテルラベルお見積り依頼 」
メール送り先  : aoki@shinyodo.co.jp ← こちらまでメール送信

メールは、私 前田よりご返信させていただきます!


【 箔押し加工 】

有限会社コスモテック 現場リーダー 前田瑠璃
〒174-0041 東京都板橋区舟渡2-3-9
TEL:03-5916-8360 / FAX:03-5916-8362

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