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「彫刻版エンボス加工」

こんにちは、箔押し担当の前田です。

今回は コスモテックのブログでご紹介させていただいた 小泉屋カードのエンボス加工についてお伝えしようと思います。 小泉屋カードは 福永紙工さま からご依頼いただき、デザインは BULLET Inc. の小玉文さまが手がけています。

カードには音の広がりを表したゆるやかな波紋が表現されており、コスモテックではこの波紋の部分を加工しております。

ゆるやか~な なめらか~な 波紋はエンボス( 浮き上げ )加工を施しているのですが、今回のエンボス加工は彫刻版を使用しているところに注目です。

エンボス( 浮き上げ )加工とは凸版と凹版の2種類の版の間に紙を入れ、プレスすることで紙を盛り上げる加工方法で、版には大きく分けて 「 腐食版 」 と 「 彫刻版 」 の2種類あります。

普段の加工で多く使用されるエンボス版は 「 腐食版 」 の方で、 「 彫刻版 」 と異なる点は盛り上がる高さがどの部分も一定になることです。

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そして今回の小泉屋さんカードで使用したのが 「 彫刻版 」 。
小泉屋さんカードのように波紋のような複雑な立体感を出したい時などに使用します。

版屋さんの職人技により出来上がった滑らか且つ絶妙な高低差のある波紋の彫刻版を紙に表現することがなかなか難しく、腐食版の時のエンボス加工よりも調整に時間がかかりました。

紙も貼り合わせをされているためかなり厚く、圧力が弱いと波紋が目立たないので強く圧力をかけつつも圧力をかけすぎると紙にシワのようなものが入ってしまうためシワが入らないように工夫しながら加工をしています。

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デザインをされた小玉文さまのコメント( コスモテックブログ記事 ) にもあるようにこのカードを手に取られた方が小泉屋さんの音の響きを感じて頂けるよう思いを込めて一枚一枚加工させていただきました。

写真:吉川慎二郎さま


【 連絡先 】

有限会社コスモテック 現場リーダー 前田瑠璃
〒174-0041 東京都板橋区舟渡2-3-9
TEL:03-5916-8360 / FAX:03-5916-8362

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