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打ち水足らず

打ち水ではどうにもならない
夕立ちでもないと地面の熱は下がらない
それも半端な夕立ちでは蒸すだけ

日差しのシャワーはちっともやさしくない
身まで焦がしかねない
夏はいったい何をする気だ

磨かれていない素材はここにある
焼いても蒸しても
素材を和えても素材単体よりもうまくなる

一陣の風が熱せられた土地を吹き抜ける
夏は季節を単純化してみせる
ストレートな思いが力になる

耐えがたい暑さを乗り越えるその先に
磨かれた素材が思いに迫りくる
夏は黙して語らず容赦なく迫りくる


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