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バイデンが予告したノルドストリーム爆破 ~ ネオコンの陰謀を暴く(2)

 前回はウクライナ戦争の始まりについて取り上げました。今回は、サックス博士が語るノルドストリーム・パイプライン爆破はアメリカの工作だったという真実について掘り下げてみたいと思います。ぜひ最後までお読みください。

ノルドストリーム・パイプラインとは

 本題に入る前に、用語の解説をしておきましょう。
 ノルドストリーム・パイプラインは、ロシアからドイツへ天然ガスを輸送する海底パイプラインです。バルト海を通っており、ヨーロッパのエネルギー供給に重要な役割を果たしています。ドイツは天然ガスの50%を依存していました。
 2022年9月26日、ノルドストリームからガス漏れが確認されました。この事故をめぐり、爆破工作ではないかという疑惑が濃厚になっています。

ロシアがNATO加盟を申し入れた?

 ここから、サックス博士とタッカーの対談の内容です。
(31分~)クリントン政権時代にロシアはNATO加盟を希望したが、アメリカがそれを拒否した。なぜアメリカはロシアの加盟を拒否したのか。博士によると、冷戦終結後のNATOのあり方には次の3つの選択肢があった。

  1. 集団安全保障
    一つの国の安全保障が他国の安全保障を侵害しないように、一つの憲章のもとで旧ソ連を含めて協力する体制を構築する。

  2. NATOの解散
    ゴルバチョフがワルシャワ条約機構を解散させたのだから、NATOも解散すべきという意見。NATOはソ連の脅威に対抗するために設立されたため、ソ連崩壊後はその存在意義を失っていた。

  3. アメリカの覇権(ヘゲモニー)
    アメリカ主導に依存する安全保障体制を維持し、NATOの軍事力でヨーロッパやその他の地域を支配下に置くというネオコンの戦略。

 アメリカはNATO予算の大部分を負担しているが、NATOはヨーロッパを守っているわけでも、納税者である米国民を守っているわけでもないと、博士は指摘している。

2014年と2023年のNATO諸国の軍事費の推定額(2015年基準の10億米ドル)とGDPに占める割合。
上位10ヶ国のみ表示

ノルドストリーム・パイプラインの爆破

 ヨーロッパ人、特にドイツ人は、なぜ外国の軍隊を80年以上も駐屯させているのか。ネオコンはNATO軍事基地を設置した国の政治経済を操作し、巨額の金を動かす。なぜNATO加盟国は、アメリカの雌犬になりさがるような状況を容認しているのだろうか。
 これは、なぜアメリカがノルドストリーム・パイプラインを爆破したかという疑問に通じる要素がある。アメリカがドイツ経済を破壊するような所業を、ドイツはなぜ沈黙しているのか。驚くほど、ドイツはアメリカの利益に従順だ。
 しかし、アメリカ政府は、ドイツやヨーロッパの損失を真剣に受け止めていない。ウクライナを破壊し、50万人の死者を出し、多くの金と犠牲を払っているにもかかわらず、ネオコンは気に留めるどころか、「アメリカ人の犠牲者をださずに、わずかの経費で効果をあげるビッグ・バーゲンだ!」と浮かれている上院議員がいるぐらいだ。この不条理と悲劇について、誰も立ち上がって声を上げようとしていない。
 アメリカが選択した戦争(ベトナム、イラク、シリア、リビア、アフガニスタンなど)で何百万もの死傷者を出した。全部失敗したにもかかわらず、歯止めが利かない。戦争を繰り返す。結局のところ、誰がこの世界を動かしているかについて、真剣に考えなければならない。2001年以降、ネオコンはアメリカの国益が危機に瀕していると言うが、戦争に何兆ドルも使うことが本当に国益なのか。もっとアメリカ国内のインフラを充実させることができただろうに。
 ※対談の概要はここまで。

隠蔽と真相究明の限界

バイデン大統領による爆破予告

 2022年2月7日、バイデンはドイツのシュルツ首相と記者会見で、「ロシアがウクライナに侵攻すれば、ノードストリーム2を失うことになる」と発言していました。

2022年9月27日 ポーランドの首相のツィート。アメリカの破壊工作を知っていた証拠。

辣腕記者 シーモア・ハーシュのスクープ

 ウォーターゲート事件など数々の大スクープ記事で知られ、ピューリッツァー賞受賞のジャーナリスト、シーモア・ハーシュは「どのようにしてアメリカはノルドストリーム・パイプラインを停止したか How America Took Out The Nordstream Pipeline」というオンライン記事を発表。
 ハーシュは、内部告発者の証言や取材に基づき、パイプライン爆破をノルウェーとアメリカの共同工作と考えています。

国連安保理の審議

 ロシアの経済封鎖に効果がみられないことから、アメリカはノルドストリームを破壊したと思われる。2023年3月と6月、ロシアは安全保障理事会でノルドストリーム爆破の調査を要求しましたが、否決されました。サックス博士も安保理に出席し、真相解明を要求しました。(賛成 3ケ国(ロシア、中国、インド)、反対10ヶ国)

 なお、この事故についてのさらなる詳細は、下のリンクからどうぞ。

核戦争の懸念

ヨーロッパにおけるNATOの軍事基地

 サックス博士が語ったように、米軍基地やNATO基地が国内にあるということは、アメリカから政治経済を支配されることになります。属国化させられているのは日本だけでなく、NATO加盟国も同じでした~😑
 パイプラインを爆破されることを知りながら、NOと言えなかったドイツ。大きな経済的損失を被ったのはロシアだけでなく、ドイツをはじめとするヨーロッパ全体なのに、隠蔽に与しています。
 海底パイプラインや海底ケーブル、洋上風力発電などのインフラを破壊する行為は、「経済封鎖」を盾にゆるされるべきではありません。安保理の否決で前例を作ってしまったことは、次の攻撃の口実にされてしまいます。2023年3月に台湾で海底ケーブル切断の事件がありました。日本もこうしたテロを受けるリスクがあります。

 サックス博士は「核戦争を恐れている」と対談の中で繰り返し述べていました。アメリカやヨーロッパの首脳に近い立場にいる彼は、私たちが感じている以上の危機感を持っているのかもしれません。2020年のオンライン会談以降、バイデンとプーチンは連絡を取り合っていないそうです。プーチンは「外交的な話し合いのドアは開いている」とメッセージを発していますが、アメリカ側が閉ざしている状況です。停戦に向けた話し合いの機会を失えば、ウクライナ戦争はさらに長期化し、核攻撃のリスクも高まるでしょう。

 中国は台湾独立に加担することがレッドラインであることを、繰り返し強調しています。アメリカの軍事関係者は中国が2025年までに軍事侵攻を起こすと予測していますが、ネオコンがレッドラインを踏むような工作を仕掛ける可能性としても読みかえられると思います🥶

真の黒幕

 タッカーとサックス博士の対談から、ネオコンがいかに忠実に「アメリカ新世紀プロジェクト」を実行し続けているか、そして軌道修正をしない姿勢が浮き彫りになりました。彼らは傲慢で、プロジェクトの失敗を評価せず、自国民や他国民に与えた犠牲を顧みることもありません。本気で地球を破壊する核戦争に突入させたいらしい..…😔
 令和6年6月6日を前に、結局のところ、誰がこの世界を動かしているかについて、真剣に考えてもらいたいと思って記事を書きました。

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おまけ:プーチンとの対談動画

 今年の2月6日、プーチン大統領がタッカー・カールソンのインタビューを受けるというイベントが世界中の注目を集めました。しかし、プーチンの長すぎる歴史解説にうんざりした視聴者も多かったのではないでしょうか😂

 ジェフリー・サックス博士とタッカー・カールソンの対談を見た後に、プーチンの動画を見返してみると、プーチンが語った歴史が理解しやすくなりました。サックス博士は、プーチンが伝えたいメッセージを偏見なく理解できるように意図して、タッカーとの対談に臨んだと感じました。

#アメリカ新世紀プロジェクト

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