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終身雇用はもはや幻?いまの就活生が持つべきマインドセットについて考えてみる

今年の僕の会社での役割の多くは、採用です。22年度の中途採用で20名ほど、23年4月入社の新卒採用で6名ほどの受け入れを目指しています。

7月に入ってからは、本格的に新卒採用活動が始まりました。

超早期化新卒採用が昨今のトレンドになっており、すでに就活している大学生たちの内定率が7月1日時点で83%にのぼる中での新卒採用は、完全に向かい風です。世間的にはだいぶ遅いスタートとなってしまいましたが、そこは人気の漫画・出版業界。おかげさまで、非常にたくさんのご応募をいただいています。

そんな中、去る7月29日(金)にナンバーナイン初の採用イベント「ミライのニナイテ」を実施しました。

ここ5年10年、異常なほどの速さで世の中の空気感や価値観が変わっていて、3年後の世界がどうなっているかも見通しを立てづらくなってきています。そんな中で未来を切り開くビジネスパーソンにはどういうマインドが求められているのかを考えよう、というのがイベントの趣旨でした。

イベントの目玉企画は、親会社であるINCLUSIVEとの合同イベントとして、ナンバーナイン代表の小林さん、INCLUSIVE代表の藤田さん、そしてNewsPicks Studios CEOの金泉俊輔さんをお迎えしてのトークセッション。そこで得た気づきなどを今回noteに備忘録的に残していきたいと思います。

東大生の就活トレンドはジョブ型雇用?

就職人気ランキングを見ても、相変わらず総合商社やメガバンク等の金融機関が根強い人気を誇っているのがよく分かります。

一方で、東大生を中心としたアンケートでは、戦略ファーム(ボストン コンサルティング グループ、マッキンゼー・アンド・カンパニー)が人気ランキングでTOP30に入るなど、コンサル業界への興味関心が高まっているといいます。

このトレンドについて、本イベントに特別司会としてご参加いただいたNewsPicks Studiosの金泉さんは「東大生の就職先選びの基準が『10年後にどこでも通用するスキルを身につけられるかどうか』であり、旧来のメンバーシップ型ではなくジョブ型の企業選びをしている」とおっしゃっていました。

要するに、一つの会社で社会人人生をまっとうするという、終身雇用前提の考えではないということです。「ミライのニナイテ」でも不安定な社会で持つべきマインドセットについての話をしていたので、非常に納得感のあるトレンドだなぁと感じました。

40歳になった時に何をやっているのかが見えない問題

もう一つ、イベント全体を通じて興味深い話がアリました。それが、「40歳になった時に何をやってるかが分からないというのが不安」といった具合の話です。

これは、イベント打ち上げの席でプロジェクトメンバーの一人(2021年入社の世代)が、就活の時に悩んでいたことだそうです。

その考えは、おそらく入社した会社に長く在籍することを前提においた、終身雇用的な考えなんだと思います。僕が就活をしていた2007年ごろは周りの友人たちも大手メーカーやメガバンク、商社といったいわゆる大手志向の学生が多く、僕もぼんやりとですが終身雇用的な考え方で就職活動をしていたように感じます。

当時はその考え自体に疑問はあまり持っていませんでしたが、最近の就活生たちは「大手=終身雇用」という考え方に限界があることを理解してきているのではないかと感じました。

そしてそれは、前述した東大生の就職活動の軸と似た空気を感じます。コンサル業界を志望する東大生のジョブ型人材志向は、言い換えると会社に依存しない働き方を確立することです。

いくら東大生といえど、40年後にどこの会社で何をやっているかは見えません。だったら、10年20年経っても錆びないスキルを身につけられる(磨ける)環境でファーストキャリアを築きたいというマインドでコンサル業界を選んでいるということなのでしょう。

コンサル業界でそれを磨けるかどうかは置いといて、転職を前提とした就職活動というものが、今後はもっと広がっていくのだろうなと実感させられますね。

21世紀に活躍し続けるビジネスパーソンでいるために持つべき意識

じゃあ、10年後も20年後も不安なく働けるような人になるにはどうすればいいのか。色々難しく考えようと思えばいかようにも難しくできると思うのですが、僕が思うのは、以下の3つを意識するのが大切なのではないかと思います。

会社に期待しない

1つ目は、会社に期待しないということです。僕は2008年の売り手市場において就職活動に大苦戦していました。流れ流れてたどり着いた会社も、雇用形態は正社員ではなく契約社員でした。

入社して1年も経たないうちに、リーマンショックという世界的な経済不況が巻き起こり、会社が倒産しかけました。77人いた同期のうちまぁまぁの数がリストラ対象になり、「あぁ、上場企業も潰れるのかもなぁ」とぼんやり考えていたのはいい思い出です。

会社は潰れる時は潰れるし、不況下においてはいくら日本でも会社存続のために人員削減措置が取られるというのは、この時学びました。いま安定していようが、会社は不況には抗えないので、最悪会社が潰れても自分がどこでも活躍できると自信を持つ方が、とても生産的な考えですね。

自立した働き方ができる場所で働く

「会社が潰れても自分がどこでも活躍できる」という自信は、責任ある仕事を任せてもらえる機会を多く作ることで身につけられます。そして、責任ある仕事を任せてもらえる機会を若い頃から得られる会社で働くことが、一番の近道であると考えられます。

大手メーカーやメガバンクなどの大企業だと、入社して半年間は研修期間として実務を任されないことがざらにあります。長いところだと1年間は研修、とかもありますね。研修しながらお金もらえてラッキーという短絡的な考えもあるかもしれませんが、長期的に見たら社会人として最も若い1年間で何も仕事を任せてもらえないことは機会損失以外の何物でもありません。

それならば、社員数は少なくても興味のある業界のベンチャーに飛び込んでみたり、早期に仕事を任せてもらえるリクルートやサイバーエージェントのような活きが良い会社に挑戦する方が、成長スピードは早いんじゃないかなと思います。

社内評価ではなく社外評価

僕の運が良かったと思うのは、入社3年目の人事異動でWebメディアの編集者になったことです。自分の仕事人生の分岐点がどこかと問われたら、まず間違いなくこの異動だと言えます。

何が良かったかというと、起業家やクリエイター、スーパーエンジニアといった図抜けて優秀とされる方々へのインタビューを通して外の世界を知ることができた点です。それまでは社内評価を一応気にしていましたが、そんなことを気にするよりも世の中には優秀なビジネスパーソンがたくさんいて、社内評価を気にして生きていくことが無駄だなと思えました。(社外評価が異様に高くて仕事が全然できない人というのもいるので、世の中うまくできてますね)

言いたいことは、業界・業種を選ばなければ星の数ほど存在する企業の中で、一つの会社で評価されることだけが人生のすべてではないということ。

永遠に一つの会社で働き続けるのであればそれでもいいと思いますが、その前提が覆る昨今においては、中ばかり見るのではなく、より外の世界を意識して働くことが、第一線で活躍し続けるために必要なことなのではないかと考えています。

うすうす気づいている方もいるかと思いますが…

ここまで読んできた方々の中で、うっすら気づいている方もいますよね。はい、今回書いた考えは僕がスタートアップ経営者であり、僕自身のキャリア形成を踏まえた上での経験であるところが大きいです。

普通に大手メーカーでも残るところは残りますし、大きな組織で働くことの醍醐味ももちろんあります。そしてそれに適性がある人も多いでしょう。

ただ、やはりナンバーナインはスタートアップであるし、業界の端境期に新しい価値提供をすることで存在価値を発揮している会社である自負があります。そのため、上記のようなマインドセットの人たちと一緒に働きたいし、そういう人たちこそ活躍できる土壌があると思っています。

ちなみに、僕はあと3年くらいで40歳になるのですが、そんな僕ですら40歳になって何をやってるのか分かりません。それくらい未来は不確定であるという気持ちでいると、結構飽きないですよ。

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