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早期療育の重要性②

2回目の投稿です。
色々書きたいことはありますが、今日は「早期療育の重要性」の中の「親御さん」に焦点を当てたいと思います。

まず、療育の対象はだれか。お子さんです。当たり前です。
発達が気になるお子さんは、専門外来のDrから診断書をもらわないと、児童発達支援自体使えない制度ですので、発達が気になるもしくは、課題があるお子さんを対象に療育が提供できます。(※児童発達支援の利用方法はお住まいの自治体HPで確認ください。自治体で規準が異なったりします)
ただ、個人的に(コアラボとして)は、お子さんへの療育は当然大事なんですが、どちらかというと親御さんへ療育(支援)も?方が?同じくらい?大事だと思っています。
なぜか。
お子さんの一番近くにいるのは・・・
お子さんの将来を一番考えているのは・・・
お子さんの成長を見届けるのは・・・
その他にも色々あると思いますが、・・・の後は「親御さん」ですよね。

そんな親御さんは実際に、お子さんの「発達」について、どんなことを知っているのか。

なにも知らないですよね。正確には「わからない」「1歳半検診でひっかかって療育が必要といわれて、不安」。発達支援のプロではないので、知るはずがないですし、知っていたら同業者です。お子さんの身体に関わる医療的なことを親御さんに聞いてもわからないのと同じです。医師が見ないとどこが悪いのかわかりませんよね。

お子さんは、なにが好きで、なにを嫌がって、なんのキャラクターが好きなのか、は親御さんが一番知っていると思います。

では、親御さんへの療育は、具体的になにをするのか。
・お子さんが「いま」なにができていて、なにができていないのか
・なぜ「いま」〇〇ができていて、〇〇ができていないのか

↑この2つを、コアラボがお子さんを見て判別するので、まず、親御さんは「知る」ことです。まず、お子さんの「いま」の状態を正しく把握すれば、次はなにができるようになって、その次はあれで、これで。と見通しができると思います。

親御さん(特にお母さん)が不安になる主な理由として、園の先生から「〇〇ちゃん、他の子と比べて〇〇ができていないですね・・」と言われることではないでしょうか。実際に園や家庭でよく見てみると、「え、うちの子本当にできないじゃん。やば。」という心境でしょうか。そりゃ目の前で「できていないところ」を目撃したら焦りや不安が芽生えますよね。そもそもなんでできていないのかもわからないと思うので、当然だと思います。
よくある例としては、「もう〇歳になるんですが、言葉がでないんです」という例です。この例はお母さん目線でも、他のお子さんと比較してわかりやすいため、「言葉が出ない」といった課題をよく耳にします。

じゃあ実際に、「言葉がでない」お子さんの場合、なにが課題なのか。

まず、前提として、人間は主に4つの能力が土台となっています。
ざっくり簡単に分けると「運動」「認知」「対人」「言語」の能力です。
※調べたらもっと色んな能力が出てくると思います、一旦4つにわけます

「運動」全身の動き(走る、飛ぶ)。手先の動き(お箸やハサミ)等。
「認知」は目の前のおもちゃの使い方や遊びのルールの理解する等。
「対人」自分以外の人と関わり等。
「言語は」あー、うー等の発声。物の名刺を言う等

実は、この4つの能力は、それぞれ独立した能力ではありません。
4つとも、ジャングルの木のようにそれぞれが複雑に絡み合っています。
伝わらないかもしれませんが、「とてつもなく絡み合った毛玉とその糸」と思ってください。

4つの能力は、絡み合っているので、ある1つの能力が低いと、他の3つの能力も引っ張られて低い可能性がある、ということです。
つまり、「言葉がでない」のは、単純に「言語」の能力が低い可能性と、なにか別の能力がより低くて引っ張られているから「言葉”も”でない」可能性がある、ということです。人間の脳は非常に複雑ですので、可否は置いといて、もっと詳しく知りたい方は脳神経外科医に聞くと細かく説明してくれると思います!

話は戻りますが、「言葉がでない」場合は、まず真っ先に私が想像するのは、「身体全身は動くのかな?」「お絵かきする時のペンの持ち方はどんな持ち方なのかな?」といったところです。
個人差はありますが、あくまで傾向として「言葉がでない」お子さんは、全身の動かし方や手先が不器用なケースが多いです。「言葉がでない」と似たような課題で「活舌が悪い」という課題もあります。
人は、発達の順序性として、大きい筋肉から小さい筋肉の順で発達をしていきます。赤ちゃんの初めの動きとして、「寝返り」があると思いますが、いきなりスタスタ歩行はしませんよね(笑)
歩行するには足腰の筋肉や体幹の強さ、上半身でとるバランス等言ったらキリがないくらいの筋肉を使っています。
そういった意味で、「活舌が悪い(言葉が不明瞭)」という課題の場合、手先も不器用なケースが多いため、個別療育で手先の運動を取り入れるところから始めることもあると思います。もし、飲食物の「飲み込みにくさ」がある場合は構音障害の可能性があるため、リハビリ職のST(言語聴覚士)さんに相談する、が良いと思います。

親御さんへ、「発達の順序性」を理解してください、とはお伝えしませんが、人の発達には順番があって、必要な順番を飛ばしてしまうと、穴が開いた土台になってしまい「不安定な土台」のまま就学期を迎える、ということを知ってほしいです。

親御さんが、「〇〇がまだできていないのは、なにか別の課題があるからかもしれないな~」と少し冷静になるだけで、お子さんの発達に対する「不安」は少しは和らぐのではないかと考えています。お子さん(人)の発達を理解しようとすることのメリットは、また別の記事で書きたいと思います。

なにか有益になれば嬉しいです。
また書きます!

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