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見えない敵と戦うプロフェッショナルの言葉に感動しました!

「僕は目が見えなくなったことで、何から何まで失ってきた。でも、他のことができない分のエネルギーを水泳に振り分けてきたことで代表に入って皆さんにお話しする機会をいただけた。いろんな制限がかかり、できないことがたくさんある中で、自分にできることを探してエネルギーを振り向けることで、必ず何かができると思う」

(2021年9月4日付日経新聞「TOKYOストーリー」より)

これは東京パラリンピックの競泳で、銀メダル2個、銅メダル1個を獲得された富田宇宙選手の言葉です。

見えない敵と戦うことについては、(僕は)プロフェッショナルです」とおっしゃる富田選手。進行性の網膜の病気にかかり、障害が最も重いクラスですが、世界トップクラスの成績を収められています。

目に見えないウイルスとの戦いに日々直面している私たちにとっては、とても勇気づけられる言葉ですね。

さて、「見えない敵」という時、よくあるのは、自分が勝手に作りだしている妄想が敵になっていることがあります。

「みんなから嫌われるかも」
「みんなにから非難されるかも」

セッションをやっていると、このような言葉がよく出てきます。

その時、「その『みんな』って具体的に誰ですか?」と質問すると、クライアントさんは答えに詰まることがあります。つまり、その「みんな」というのは自分が想像で作り出した仮想敵であったりするのです。

もちろん、商品をセールスすると、相手から嫌われることがあります。また、新しいことを始めようとした際、「そんなのダメだよ」と非難する人もいます。けれども、これらはあくまで「見える敵」です。(注:あくまで自分の考えと合わないという意味での「敵」です。)

一方で、まだ商品をセールスする前、新しいビジネスを始める前の段階で、「見えない敵」におびえて、セールスを止めてしまったり、新規事業を断念してしまったりするのは、とてももったいないこと。

「嫌われたくない」「非難されたくない」というのは、関心の矢印が自分に向いています。そして、お客さんがその商品を買うことで、問題が解決するかどうかに思いが至っていません。

自分の考えや行動に対して、「相手がどう思うか」「相手がどのように感じるか」「相手がどう反応するか」については、自分ではコントロールできません。つまり、相手を自分の期待通りに行動してもらうというのは、自分の力だけではどうしようもないことです。

同じ商品をセールスしても、Aさんはすごく喜んで買ってくれたのに、 Bさんは全然関心を示さなかったということがあります。

セールストークを磨いたり、見せ方を変えたりすることで、最初は関心を示さなかったBさんが最終的にその商品を買ってくれることはあるかもしれません。けれども、こちらがどんなに頑張っても、商品を買ってくれない人は必ず一定数います。

中小企業の場合、使えるお金も限られているので、大手企業のように広告をバンバン出すということはできません。つまり、富田選手の言葉を借りれば、「いろんな制限がかかり、できないことがたくさんある」訳です。

一方で、「自分にできることを探してエネルギーを振り向ける」ことは、会社の大小に関係なく誰でもできます。その際、「見えない敵」に振り回されないことが肝要。

頭の良い人はどうしても思考に重きを置きがちなので、自分の頭の中で「見えない敵」を作りだす傾向があります。そして、その場合、前述のように関心の矢印が相手ではなく、自分に向いていることが少なくありません。

このケースの対処法は、「見えない敵って具体的には誰?」と自分に問いかけること。そして、自分が理想とする世界(=ビジョン)やその世界を実現するために自分が果たすべき使命や役割(=ミッション)に立ち返って、「いまやるべきことは何?」と考えてみることです。

私たちは恵まれていろんなことが見えすぎている分、そこに振り回されることもあります。ビジョンやミッションに立ち戻って、シンプルに自分にできることを探してエネルギーを振り向けることで、必ず何かができると私も思います。

自分のビジョンやミッションに沿ってシンプルに行動したい人は「こちら」をお試しください。


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