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「相手の靴を履く」という言葉をつい最近になって知りました

You have to put yourself in their shoes.

英語では「相手の立場になって考える」ことを「相手の靴を履く」と言うそうです。つい最近知りました。

一連の皇室関連の報道を巡る新聞記事の中で取り上げられていた言葉ですが、マーケティングなど仕事においても「相手の靴を履く」というのは大切です。

一人ひとり足の大きさや形が違うので、先方がぴったりする靴でも、自分にはしっくりこないことがあります。また、普段スニーカーしか履いていない人が急に革靴を履くと、靴擦れが起きる可能性があります。

そして、男性と女性ではそもそも履いている靴の形やこだわりが違っています。

したがって、実際に靴を履かないまでも、「相手の立場になって考える」というのは、そう簡単なことではありません。

しかしながら、同じ高さで、同じ視点に立って、同じ景色を見た時、「自分にはこういうふうに見える」というのは、自分自身で分かります。

弊社では、目に見えない人の感情を言葉にすることで、その人の思考の癖や行動を止めている要因を明らかにするセッションを行っています。

通常は3ヵ月間かけて、言葉にしていくため、前半の時点では、その方が「どのようなことで感情が動くのか」については、まだハッキリしないことがあります。その際、「こうではないですか?」と決めつけることはせず、「私だったらこう感じるのですが」とお伝えするようにしています。

人によっては、相手から「こうではないですか?」と言われると、「そうかもしれません」とそのまま受け入れてしまう人もおられます。

たまたまこちらの立てた仮説が正しいこともあります。けれども、その仮説が微妙にずれている場合、安易にその仮説が受け入れられてしまうと、かえって真実から遠ざかるケースがあります。

一方で「私はこう感じるのですが、あなたは、どのように感じますか?」と伝えた場合、こちらのケースを参考にしながら、本人が自分の中で答えを見つけようとします

一般的にコンサルタントと言われている人は、ご自身が正しいと考えている理論や論理をベースにアドバイスをされます。ましてや、そのアドバイスのお蔭でクライアントさんが大きな実績をあげられていると、その理論に沿ったアドバイスは正解と捉えがちになります。

しかしながら、どのような有名な先生の教えであっても、状況や経済環境が変わると、そのままでは正解にならないことがあります。特に人の感情や思考に関することはまだまだ解明されていないことが多いので、安易な決めつけはかえって弊害を生みます。

以前「ヒーズさんは具体的に『これをやれ』と言わないのに、知らないうちに、必要なことをやるようになっていました」とクライアントさんから言われたことがあります。

私自身が人から強要されるのが嫌なので、「絶対に何がなんでもこれは必要だ」というもの以外は、なるべく強要しない形で伝わるよう心掛けています。

相手の心の中をすべて読み切ることは不可能です。けれども、「同じ靴を履き、同じ目線になった時、自分はどう感じ、どう考えるのか」については、誰しも分かるはずです。後はそれをどのように活かすのか。

自分が発した言葉は、時を経て、やがて自分にも返ってくることがあります。考え方や意見の異なる人から時には批判されることもありますが、「相手の靴を履く」心の余裕は常に持ち続けていたいですね。

サポートは、マインドの感情とマネーの勘定を整えることで、自己成長につながる研究費に活用させていただき、得られた気づきをnoteへの記事に投稿する形で還元します。