総合的な探究の時間がもたらす効果
今日は朝から尊い気持ちに触れて、感動。
どんな職であっても、それを目指した時の気持ち、源ってある。
「いえ、私はそんな熱意なんてないのよ」というように、なんとなーく選択して流れた人であっても、その仕事が続いているのであれば何らかの想いがあるものです。
キャリアコンサルタントという職を通じて磨いた傾聴の力によって、雑談の中からでもその人のその源に触れられるというのは、本当にラッキーだと思うのです。
さて、今日は、「総合的な探究の授業」のお話。
総合的な探究の授業とは、高等学校で2022年からスタートする新カリキュラムの目玉となる授業。
本校では、今年度から先行実施をしています。
キャリア支援とどう関係するの?
と思うかもしれませんが、めちゃくちゃ関係します。
(文部科学省 高等学校学習指導要領 総合的な学習の時間編 P9)
上記を見れば明らかですね。
今日は、その探究の時間を通じて「これは最高の経験だ!」という体験をシェア。
それは、「質疑応答」の時間のこと。
3月に、自分たちの課題研究を発表する「ポスターセッション」をする彼ら。その前にクラス内で中間発表を行いました。
自分たちの課題研究をいったんまとめて発表し、聞き手よりフィードバック、質疑応答をもらう時間です。
そこで彼らの様子を見ていた時、何が起きたかというと……
質問された側が、むきになって反論する、言い訳をする。
そして、質問する側も、相手の分析や研究の甘さを指摘してやろうみたいな感じになる。
殺伐とした空気……。
んん? これはちょっと違うぞ、と。何か彼らは勘違いをしているな、と。
で、彼らに伝えたのです。
「質問を受けるということは、攻撃ではないよ。そして、質問するの意図は相手を負かすためでもない。特に今日の中間発表の場はね、お互いの成長のために質疑応答があるんだよ。お互いを尊重していこう。」
すると次の質疑応答が劇的に柔らかな空気に。
質問を受けた側も「質問、ありがとうございます」なんて言い始めたり。(なんて賢い子たちなの!)
そんな吸収力の早い彼らを見て思うのです。
この、相手からの指摘を素直に受け取り自分の学びに変えることを、この高校生の時期に学べるって本当に貴重!
また、相手の成長を願い、相手に配慮しながら質問をすることを学ぶ機会があるなんて、本当に本当に貴重!!
大人同士でもさ、指摘を受ければふてくされ、指摘の仕方も攻撃的で、結局お互いを罵りあい、傷つけあう……という話し合いの場面は何度も見てきましたからね……。
お互いをリスペクトしながら、意見を交わし合うこと。
これから素晴らしい世界を創る若者にこの力が身につくのなら、未来は明るい。
私は常々、義務教育の中にアサーションを入れるべきである。
と思ってきましたが、こういうところで伝え、実践できることは理想の学び方!
総合的な探究の時間は、先生方にとっては本当に大変な負担になりますが、子どもの未来に必ずや役に立つもの。
頑張っていただきたい!!
と心から応援しています!
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