[創作論766] ヒトの尻尾

ヒトに尻尾がない科学的理由が判明しました。

脊椎動物の尻尾の発達には、100以上の遺伝子が関連していることがこれまでの研究でわかっています。
今回研究チームは、尻尾の発達に関連する遺伝子に含まれる少なくとも1つ以上の突然変異が、類人猿の尻尾の喪失を引き起こしたという仮説を立てて、尻尾のない類人猿と尻尾を持つサルのDNAを比較しました。
分析の結果、尻尾を持つ動物における尻尾の長さに関連しているTBXT遺伝子に、類人猿にはあるもののサルには存在しないDNAが挿入されていることがわかりました。
実際に、ヒトのTBXT遺伝子にみられた要素をマウスに挿入したところ、マウスの尻尾が欠損または短くなることが示されました。
また、尻尾を失ったマウスでは神経管の形成不全による二分脊椎の有病率が高いことも判明しました。
今後は、ヒトが尻尾を失ったことが、ヒトの新生児の1000人に1人に見られる二分脊椎のような神経管の先天性欠損症に関与したという、古代の進化のトレードオフを検証する予定とのことです。


驚きの研究結果ですね。
創作活動においても、遺伝子をテーマにした作品ができると面白そうですね。

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