CoralHz@創作論毎日更新

夫婦で活動するクリエイターユニット✨ 化学系研究開発を本業とする夫が、サイエ…

CoralHz@創作論毎日更新

夫婦で活動するクリエイターユニット✨ 化学系研究開発を本業とする夫が、サイエンスの話題をベースとした独自の創作論を展開☺️ オリジナル楽曲はこちら👉️ https://youtube.com/channel/UC2i-oEjhUpCI7qFbjC4ZOsQ

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『創作』が『社会』と交わるとき ーCoral Hzの決意ー

こんにちは。Coral Hzです。夫婦でクリエイターユニットとして活動しています。これまでにオリジナル曲をYouTubeに投稿したり、ラジオ配信をしたりして参りました。 コメントやいいねをいただき、大変ありがたく感じています。この場をお借りして御礼申し上げます。 さて、最近は表立って活動できておりませんでしたが、実は第一子を妊娠・出産し、目まぐるしい日々を過ごしております。満足な活動こそできませんでしたが、『創作』に対して真剣に向き合い、考えを新たにする契機となりました。

    • [創作論916] 試験の部屋

      天井の高い部屋でテストを受けると成績が悪くなる可能性が示されました。 研究チームは、VRと脳マッピング技術を用いた以前の研究で、知覚している部屋のサイズ感が人間の認知能力に影響を及ぼすことを発見しました。 今回、オーストラリアにある大学の3つのキャンパスで行われた過去8年分の試験結果を分析し、部屋の広さと試験成績との関係を調査しました。 年齢・性別・テストの時期・試験科目・過去の試験結果といった要因を考慮して分析した結果、一般的な広さの部屋でテストを受けた学生と比較して、天

      • [創作論915] バクテリアナノワイヤー

        バクテリアのナノワイヤーを利用して発電する技術が開発されました。 研究チームは、バクテリアが産生するタンパク質フィラメントであるナノワイヤーを利用し、空気中の水分から電気を発生させることに成功したと発表しました。 電気は電子が原子間を移動することで発生しますが、自然界でも光合成のように電子の動きを必要とする事象は多くあります。 バクテリアもナノワイヤーと呼ばれる導電性のフィラメントを利用して、膜を超えて電子を移動させています。 電気を通すバクテリアのナノワイヤーは、生きた細

        • [創作論914] 磁場と触媒

          磁力で触媒反応効率を高めることに成功しました。 電極触媒は、化学エネルギーを電気エネルギーに変換したり、その逆に電気エネルギーを化学エネルギーに変換したりするために重要であり、さまざまなグリーンエネルギー技術に活用されています。 燃料電池や電解層などにおいて、水素や酸素の電気への変換や、水の水素と酸素への分解を促進することで、クリーンエネルギーの循環を促進することが可能です。 しかし電極触媒には、効率という課題があります。 従来の電極触媒を利用した多くの技術では、エネルギー

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        『創作』が『社会』と交わるとき ーCoral Hzの決意ー

          [創作論913] 熱制御技術

          高温や極寒の宇宙環境に耐える熱制御技術が開発されました。 近年、月探査における国際的な開発競争が激しさを増しています。 中でも、月面ローバ(探査車)は、長期的な月探査において中心的な役割を担っています。 月面では2週間ごとに昼夜が入れ替わり、昼の太陽光が当たる時は100℃、夜で陰になる時は−190℃と大きな温度差が生じます。 このため、月面ローバには昼間の放熱、夜間の断熱が求められ、これらを切り替えられるヒートスイッチ技術が必須となっています。また、月面ローバの主なエネルギ

          [創作論913] 熱制御技術

          [創作論912] 顔のヒートマップ

          「顔のヒートマップ」が年齢や病気を予測する手がかりになるという研究結果が報告されました。 研究チームは、21~88歳の中国人2811人を集めて、温度管理された部屋で顔面の温度を測定しました。 その後、顔温度データを使用して年齢を予測できるAIモデルをトレーニングし、年齢を予測できる熱パターンがあるかどうかを調べました。 その結果、鼻や目などの領域における温度の変化が、人の年齢に関連していることがわかりました。 全体として「鼻の温度は年齢と共に低下する」「目の周りの温度は年齢

          [創作論912] 顔のヒートマップ

          [創作論911] 湧水温度差発電

          湧水と大気の温度差を利用した、湧水温度差発電の実証に成功しました。 湧水の温度は、昼夜や年間を通してほぼ一定に保たれるため、大気との間に自然と温度差が生じます。 今回の研究では、温度差を電力に変える「熱電発電」を活用し、湧水に浸すだけで発電する湧水温度差発電を考案し、実際に電力供給できる湧水温度差発電装置を開発しました。開発した発電装置は、伝熱棒の役割を果たす円柱形の銅棒の下部を湧水に浸し、上部に熱電モジュールを搭載します。 下部の湧水に浸される部分に湧水側のヒートシンク、

          [創作論911] 湧水温度差発電

          [創作論910] 亜鉛・リグニン電池

          亜鉛とリグニンを使用した、安価でリサイクル可能な蓄電池が開発されました。 亜鉛・リグニン電池は、亜鉛負極とリグニン正極に、亜鉛イオンを含んだ電解液を使用した二次電池です。 リグニン正極は、リグニンと導電性カーボンナノ粒子を混合した複合体で、充放電の際、正負極でそれぞれリグニンと亜鉛の酸化還元反応が起こり、電池として機能します。 製紙産業からの廃棄物であるリグニンと豊富な金属である亜鉛は、どちらもリサイクル可能で安価です。 亜鉛は使い捨て電池として広く使用されていますが、電解

          [創作論910] 亜鉛・リグニン電池

          [創作論909] 塩電池向け半透膜

          浸透圧の違いで発電する塩電池向けの高効率な半透膜が開発されました。 浸透圧エネルギーは、塩分勾配があればどこでも発生させられます。 しかし、浸透圧エネルギーを使って発電する技術を実用化レベルに高めるには、改善の余地があります。 例えば、逆電気透析(RED)膜のアレイを用いて、一種の「塩電池」として機能させ、塩分勾配により生じる圧力差から電気を発生させる方法があります。 塩分勾配を均等にしようと、海水中のナトリウムなどの正電荷を帯びたイオンが淡水側に流れ込むと、膜にかかる圧力

          [創作論909] 塩電池向け半透膜

          [創作論908] コウモリの知能

          コウモリが人間しか持たないと考えられてきた高い知能を持っていることが判明しました。 今回研究チームは、動物研究園で放し飼いされているエジプトルーセットオオコウモリをGPSトラッカーで追跡し、対象のコウモリがどのようにエサを集めているのかを調査しました。 調査における一つ目の課題は「コウモリは時間の経過を認識できるのか?」というものでした。 通常、コロニーから出てエサを探しにいったエジプトルーセットオオコウモリは、長期間にわたって実を付ける樹木と短期間実を付ける樹木を選んで飛

          [創作論908] コウモリの知能

          [創作論907] 暗視レンズ

          暗視能力付きメガネを実現する薄型暗視レンズが開発されました。 暗視装置は軍隊やハンター、写真家などに使用される装備で、微弱な可視光や赤外線を増幅して見えるようにする仕組みです。 しかし、高品質な暗視装置は非常に高価な上に、基板が高温になるのを防ぐための冷却システムやバッテリーなどが重くてかさばるという問題があります。 今回研究者チームは、リチウムニオブ酸(LiNbO3)にシリカ(SiO2)の格子構造を重ねたメタサーフェスを開発しました。 このメタサーフェスは、和周波発生(S

          [創作論907] 暗視レンズ

          [創作論906] 謎のオーパーツ

          謎のオーパーツ「アンティキティラ島の機械」が太陰暦カレンダーだった可能性が浮上しました。 アンティキティラ島の機械は、地中海の底から発見された用途不明の器具で、紀元前に製造されたはずなのに時計に似た精密な構造をしていることから「世界最古のコンピューター」とも呼ばれています。 この機械の詳細な用途は不明ですが、「太陽、月、惑星の動きを追跡するために使われた」という説が有力です。 今回新たに、いくつかの研究から「アンティキティラ島の機械は古代ギリシア歴に従っている」との説が浮上

          [創作論906] 謎のオーパーツ

          [創作論905] オオムギプラスチック

          100%生分解性で食品包装などに使えるオオムギプラスチックが開発されました。 プラスチックは耐久性や展性に優れている上に製造コストも低いため、現代では食品などの包装から衣類、航空機の部品、医療機器までありとあらゆる場所で使用されています。しかし、プラスチックには自然に分解されにくくリサイクルも難しいという欠点があり、マイクロプラスチックなどの環境汚染が社会問題となっています。 近年はプラスチックをリサイクルする試みが進展しているものの、世界全体でリサイクルされているプラスチ

          [創作論905] オオムギプラスチック

          [創作論904] 飛行機での飲酒

          飛行機の中でお酒を飲むことの危険性が示唆されました。 高地や航空機内のように気圧が低い場所では、空気中の酸素の圧力も低下するため、人間の血中酸素飽和度(SpO₂)が低下します。 これは低気圧性低酸素症として知られており、今回研究チームは、アルコールの摂取と睡眠が低気圧性低酸素症に及ぼす影響を調べました。 実験では、40人の被験者が「地上と同じ気圧(海抜53m相当)の部屋で眠るグループ」と、「巡行中の航空機内と同じ気圧(海抜2438m相当)の部屋で眠るグループ」に振り分けられ

          [創作論904] 飛行機での飲酒

          [創作論903] 新しい冷凍技術

          廃熱を利用して消費電力を削減する冷凍方法が開発されました。 蒸気圧縮冷凍サイクル(VCR)は、一般的に用いられている冷凍方法であり、蒸発したフロンなどの冷媒を機械的に圧縮して液化し、循環して冷却します。 低温を達成するものの、エネルギーコストの高さが課題となっています。 一方、吸収冷凍サイクル(ARC)は、減圧した密閉容器の中で沸騰/蒸発する冷媒の廃熱を利用するため、最小限の電力で作動します。冷媒の水蒸気は、吸収器の中で臭化リチウム溶液に吸収されます。 今回開発した圧縮吸収

          [創作論903] 新しい冷凍技術

          [創作論902] マンモスの絶滅

          マンモス最後の個体群は徐々に絶滅していったのではなく「謎の事象」によって突如絶滅したことが判明しました。 ケナガマンモスは約30万~1万年前までヨーロッパやアジア、北アメリカの平原に生息していましたが、温暖化によって北方地域の氷が溶けたことで生息域が縮小していきました。 これにより、ユーラシア大陸のマンモスは約1万年前に絶滅したものの、温暖化による海面上昇で本土から切り離された島では、少数の個体群がその後も生き続けていたことがわかっています。 特にウランゲリ島の個体群は数千

          [創作論902] マンモスの絶滅