[創作論770] エウロパの酸素

木星の惑星エウロパは、生物が存在するには不向きかもしれないとの報告がありました。

エウロパは直径3100kmほどの衛星で、地殻内部には地球の約2倍もの大きな海があるとみられています。
また、エウロパは太陽から遠く離れているものの木星との相互作用で熱エネルギーが生み出されており、生物にとって重要な二酸化炭素やその他の化学元素があることも確認されているため、生命が存在している可能性があると期待されています。
水・適切な化学元素・熱源という生命の基本的な構成要素を持っているエウロパですが、地球とは生命にとって重要な酸素の作られ方が異なります。
地球では植物やプランクトンの光合成によって酸素が大気中に送り込まれますが、エウロパでは宇宙から飛来した荷電粒子が氷の地殻に衝突し、凍った水を水素と酸素の分子に分解するとのことです。
今回研究チームは、NASAが2011年に打ち上げた木星探査機・ジュノーの観測データを分析しました。
ジュノーはエウロパの表面から約352km上空を通過する際、荷電粒子観測装置による水素分子の測定を行ったとのことです。
分析の結果、エウロパの表面で生み出される酸素の量は毎秒約12kgと少なく、生命を維持するには向いていない可能性があると判明しました。
今後、更なる調査が継続されるとのことです。


驚きの発見ですね。
宇宙で何が起こっているのか考えてみると、創作活動の新しい種が生まれるかもしれません。

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