[創作論788] 傷の治癒スピード

時間の認識が傷の治癒スピードに影響する可能性が示唆されました。

今回研究チームは、プラシーボ効果に代表される「精神が体に、体が心に、同時かつ双方向の影響を与える」と仮定する心身統一理論に基づいて、「知覚時間」と「傷の治り」の影響を捉える実験を行いました。
実験では、33人の参加者の皮膚に熱したカップで吸引を行う「カッピング療法」の要領で観察可能な程度の小さなあざを作りました。このプロセスは3回行われ、それぞれ表示されているタイマーの速度を変更したり、参加者に気をそらすためのムービーを視聴させたり、一定時間ごとに出題されるクイズの出題頻度を調整したりするトリックで、参加者の時間経過に対する認識を操作しようと試みました。
3回のプロセスはそれぞれ、カッピングでつけたあざを28分後に再観察しましたが、1回目は14分(半分の長さ)、2回目は28分(時間通り)、3回目は56分(2倍の長さ)に感じるよう設計されています。
結果として、通常より時間経過を早く認識させた1回目は、通常通りの2回目と比べると、よりあざの治癒が遅いことが観察されました。
さらに、より時間を長く感じる3回目は、2回目と経過時間は同じにもかかわらず、より治癒が進んでいることが確認されています。
今回の実験結果は、身体的治癒に対する時間の影響について、実際の経過時間とは無関係に、時間の認識によって直接影響されるという仮説を裏付けるものとされています。


驚きの研究結果ですね。
時間の感じ方をコントロールするという考え方は創作活動にも応用できるかもしれませんね。

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