[創作論791] 義肢で感温

市販の義肢に組み込むと、装着者が触れたものの温度を感知できるようになるデバイスが開発されました。

感覚フィードバックは、腕や脚を切断した人が周囲の環境を探って関わり合うために重要なものです。
今回研究チームは、手術せずに市販の義肢に組み込めるデバイス「MiniTouch」を開発しました。
MiniTouchは、義手の指先から装着者の残存肢に熱情報を伝えることで、装着者が温度を感知して反応できるようにするものです。
研究チームは、37年前に前腕の切断手術を受けた57歳男性が使用している義肢に、MiniTouchを組み込んで残存肢のポイントにリンクさせることで、男性の義肢の人差し指に温度感覚を誘発させました。
その後、男性は異なる温度の物体を識別し、分類することができました。
12℃の冷水、24℃のぬるい水、40℃の熱い湯のいずれかが入っているものの、視覚的には区別できない3つのボトルを、MiniTouchを使った場合、100%の精度で識別できました。MiniTouchは、目隠しをした状態で人間の腕と義手を区別する能力も向上させています。このように、温度情報を加えることで、物に触れたときの感触がより人間に近いものになるといいます。
技術的な観点からこの技術はすでに使用可能な状態にあると考えられていますが、臨床で利用するにはさらなる安全性試験が必要だといいます。


素晴らしい技術ですね。
創作活動でも、作品に温度感をプラスしてみると面白いかもしれません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?