[創作論777] ファインマン・スプリンクラー問題

ファインマン・スプリンクラー問題に答えを出す実験結果が得られました。

ファインマン・スプリンクラー問題とは、水のような流体がS字型の管(アーム)から排出されるときに回転するタイプのスプリンクラーについての思考実験です。
流体がS字型のアームを通して吸い込まれた場合に何が起こるのかを問います。
研究チームは、実験室での精密な実験と、リバーススプリンクラーがどのように作動するかを説明する数理モデリングを組み合わせることで、この問題を解決しました。
リバーススプリンクラーは、装置内部に水を取り込む際に、装置外部へ水を排出するときとは反対方向に回転することがわかりました。
まずスプリンクラー装置を特別仕様で作製し、制御可能な速度で水の流入と流出を調節できる装置の中で水に沈めました。
流れに応じて装置が自由に回転するよう、新しいタイプの超低摩擦ベアリングも作製しました。
また、スプリンクラー装置の外部や内部での水の流れ方や、水がスプリンクラーの中を通過する際の動きを観察し測定できるようにスプリンクラーを設計しました。
さらに、リバーススプリンクラーでの過程経過を観察しやすくするため、水にフルオレセイン蛍光色素と微粒子を加えてレーザー照射し、高速度カメラでその流れを撮影しました。
その結果、リバーススプリンクラーは、従来のスプリンクラーより非常に遅い約50分の1の速度で回転したものの、そのメカニズムは基本的に従来のスプリンクラーと同様であることがわかりました。
順方向に回転する従来のスプリンクラーは、アームから噴出する水を動力とする回転ロケットのような動きをしますが、リバーススプリンクラーは「裏返しのロケット」として機能し、アームが合流するチャンバーの内部で噴流が起こります。
この発見は、大気中の風や、海と川の波や流れなど、気候に悪影響を及ぼさないエネルギー源を利用する上で有益な可能性があります。


驚きの研究結果ですね。
長年の謎が解明されたということで、皆様も長年眠らせたままにしている創作のアイデアを引っ張り出してみてはいかがでしょうか。

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