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【社員インタビュー】人生はマーケティング!業界10年選手が語る自身の過去と成功体験

「結局のところ、我々が生きていく上での行動ってすべてマーケティングなんですよね!」

どこか掴みどころがない笑顔でそう語るのは、データベース型サイトのSEO担当者として10年以上プレイヤーとして活躍しているベテランSEOerの手塚さん(本人はまだまだひよっこだと否定していますが……)。

担当媒体の順位上昇やアクセス増加を目標に施策提案を続けている手塚さんに、今回は普段なかなか聞くことができないこれまでの経歴について、成功談や失敗談を交えつつ話をしてもらいました。

幼少期はゲームばかりしていたという彼が今、マーケティングの最前線で戦っているのはどうしてか。その真意に迫ります。


マーケティングという職業を選択するのは自身の人生において必然だった

ーー学生時代はどういう人物だったんですか?

小〜中学生まではゲーム三昧でした。本当に隙あらばゲームという感じで、帰宅してすぐからご飯の時間ギリギリまで遊んでいました。持っていたゲームソフトも多かったので、よく家に遊びに来る友達からは「おまえんちはゲーム揃ってるしお菓子も出るし最強」と謎の高評価を得ていました(笑)

また、親からパソコンの使い方を教えてもらい、パソコンでゲームをしたり、絵を描いたりもしていました。小学生の頃からアドビ製品に触れ、夏休みの自由研究の課題もフォトショやイラレを駆使してオリジナルの絵本を作ったり立体迷路を作ったりして提出していました。先生も内心では(なんだこの小学生は・・・)と思っていたかもしれません(笑)

高校生になると、必然的にパソコンを通じてインターネットの世界にどハマりします。フラッシュコンテンツを見たり、チャットや掲示板にも入り浸ったり。そのうちに、ネット上には大勢の人や様々な考えの人がいるのだと知り、もっと交流をしてみたいとインターネットラジオをはじめたりもしました。

ーー今でこそライブ配信はメジャーですが、20年近く前にやっていたというのは驚きですね

そうですね。個人的には黒歴史でもあるんですが(笑)さらに、自分自身をもっと知ってもらいたいという想いから、ウェブサイトを立ち上げます。はじめは HTML/CSS を勉強して簡単なサイトを作成しましたが、メンテナンスが面倒であることや、どれくらい人が来ているのかがわからないといった理由から、やれることに限界を感じてCMSでのサイト構築をはじめます。

そして大学時代には、GoogleAnalyticsを導入してアクセス解析をはじめます。自分のことを中心に書いたブログ内容ではなかなかアクセスが増えないことが判り、それならばと試しに時事ネタに対して物申すような記事を書いてみたところ・・・アクセスが爆増しました(笑)

もちろんそれも常に成功するわけではなく、当たり外れがありましたし、某掲示板でネタにされてコメント欄が荒れに荒れるという炎上も経験しました。今にして思えば、バズるという感覚やネットリテラシーが身についたのはこうした経験があったからだと感じています。ウェブの世界で働いていくために必要な前知識を着々と獲得していったわけですね(笑)

ーーなるほど。話を聞く限りだと、クリエイティブな職業も目指せた気がするのですが、なぜマーティングの世界に?

センスがないとわかっていたんですよね、自分に。イラストや音楽、動画などを制作するスキルはあっても、華がない。それこそネット上で多くの人と交流を深める中で、嫌というほどプロのクリエイター達の話を聞いたり作品に触れたりして、「ああ、住む世界が違うな」と。そのときの自分は非常に冷静でした。自分はゼロから1を作り出す人間にはなれないなと。

ただその一方で、1を10や100に魅せることはできるんじゃないかと、そう思っていたんです。自分自身はデザイナーやアーティストにはなれないけれど、それを使って集客を最大化させるためのディレクションはできると感じていた。人々が何を求めていて、何をしたら喜ぶのか、どう見せたら役に立つのか。そういうことをずっと考えながら、良い意味で "人の顔色を伺いながら" それまでの人生を歩んできたからです。

そして実際に学生時代中に、誰でも描けるようなイラスト、それこそ10分程度で作り上げたようなイラストを、利用ユーザーを想定して適切な場所と時期を選んで販売してみたところ、そのイラスト1枚で数百万円以上の利益を生み出した実績があります。ユーザー需要を理解して、最小限の力で最大限の効果を発揮させる。そのとき、「自分が得意なことはコレなんだ」と感じたわけです。

ぶっちゃけSEOって楽しい?つらい?

ーー学生時代の生き方や成功体験が背景にあって、マーケティング業界に足を踏み入れようと思ったわけですね。新卒では何をやっていたんですか?

ひたすら毎日ライティングをしていました(笑)あれ、自分って一応理系として採用されたはずなのに、やってることめっちゃ文系だよな・・・?と我に返って鬱になりかけて退職しようかと思った時期もありました(ここ笑うところです)。

ただ、そうしたいわゆる「SEOテキスト」がまだ有効だった時代でもあったんですよね。さらに、サテライトサイトを作成して自作自演の被リンクを獲得しようという動きも業界では(褒められたことではないですが)普通に行われていて、それも検索順位に大きく反映されてしまっていました。

ーー黎明期のSEOerのあるあるですね。SEOに関する知識や情報などはどうやって得ていたのですか?

周りを見渡しても、SEOに詳しい人がいなくて。配属された部署にも先輩がひとりしかいないという状況で(笑)そうなると頼れるのはGoogle公式の情報や書籍、ネット上の記事のみですよね。あとは界隈で著名な方のポストとか。ああ、その頃はまだ "ツイート" でしたね(笑)

ただ、本当に都市伝説的なことが流行っていた時代のSEOだったので、発信されている情報も怪しいものが多く・・・。そのおかげでと言っていいのか、情報を取捨選択しながら、正しい知識を獲得していく力が身につきました。また、人一倍に負けん気が強かったので、そのひとりの先輩を知識量で追い抜いてやろうと躍起になっていました。そうしたライバル?的な存在がいるのは、成長スピードを押し上げてくれる要因にもなりますね。

ーー少人数でのSEO部隊だと、苦労することも多かったんじゃないですか?

意外に思われるかもしれませんが、つらいと感じたことはほぼありませんでした。ああ、それこそ先ほど話した被リンク施策の結果、Googleから手動による対策を受けてしまい、解除してもらうために何度も何度も申請を上げる作業をしていた時はつらかったですが(笑)

でもそれ以外は、常に試行錯誤の繰り返しの日々で、正解がないからこそおもしろいというか、思考するのって楽しいじゃないですか(笑)それはSEO施策についてにとどまらず、いかに自分たちの仕事を周りに理解してもらうか、その手法や見せ方なんかの工夫を凝らすことにも力を入れていて。

「あの人は何をしてる人なんだろう」の状態で仕事をするのはかなりつらいと思うんです。敵とまではいかないけど、味方ではない人しか周りにいない状況では、相談もろくにできず立ち回り方も非常に限られてしまう。少しずつでも社内に向けて「自分はこういう仕事をしているんだよ、今こんな成果が出てきているよ」ということを発信していくと、なんだか面白そうなことをしているやつがいるぞと、評判が伝播していくんですね。

そしてそのうちに信頼関係が生まれて、SEOやアクセス解析のことなら彼に聞こうという "必要とされるポジション" を確立することができるんです。そうなると、周りの期待や要望にも応えつつも、逆に自分の力だけではどうにもできないことや現場の力が必要な場面において、協力要請を仰ぐことができる。そうやってどんどん味方を増やしていったので、少数精鋭でも十分に業務をこなすことができる環境になっていました。

この業界での仕事をやめる気はない

ーー10年以上マーケティングを続けていて、飽きることはないんですか?

まったくないですね。というか、気持ち的にはすでに20年以上マーケティングをしているので。・・・そんな、とうとう気が狂ったかみたいな顔をしないでください(笑)ちゃんと理由はあります。

幼少期は基本的にみんな、親から与えられたものありきで生きているじゃないですか。自分から「このメーカーのミルクがいい!」なんて言えないですし(笑)でもそれが10代半ばあたりになってくると、時間とお金の使い方に選択肢が出てくる。そこではじめて思考が生まれるわけですね。「何に対して自分のリソースを割くべきなのだろうか」と。

そのときに常に第三者視点に立って考えるんです。お前のその行動(供給)は、自身の欲望(需要)を本当に満たすものなのか?と。また、自分よりも人生の歴が長く、どこにどうお金を使うべきなのか少なくとも自分よりも知見に長けている周りの大人たちの行動も見ます。買い物をするときにも、どういう人がどういう商品を多く買っていくのか、どんな商品が今人気なのか。雑誌やテレビ、本なども読んで世間一般のスタンダードと自分の感覚がズレ過ぎていないか、どんどん分析していくんですね。

当時の自分はそうした行動を固有名詞化さえしていませんでしたが、それってもう・・・マーケティング思考じゃないですか(笑)立場としては消費者であるものの、購買行動を理解する上では自分自身の生き方そのものが貴重なデータなんですよ。実際にはみなさんも無意識下で同じような行動を取られているかもしれませんが、それを意識的にデータとして蓄積していくことに対して面白みを感じられるかどうかが、この道への分岐点なんじゃないかなと。

ーーつまり、こんなに楽しい仕事はないと?

はい。結局のところ、我々が生きていく上での行動ってすべてマーケティングなんですよね。もちろんオフィスの自席で案件進行や仕様書作成なんかをしているときはザ・仕事をしてるなって気持ちになるんですが、それ以外でもどこで何をしていても常にアンテナは張り続けています。なので正直なところ仕事とプライベートとの境界はないに等しいです。言ってしまえば人生そのものが仕事というか・・・あっ。

ーーどうしましたか?

さっきみたいなことを言うと「プライベートの時間がないんだ」と語弊が生じかねないと人事に怒られそうなので補足しておきます(汗)あくまで私の脳内ではそれくらいの気概でマーケティングと向き合っているということをお伝えしたかっただけで、コアテック自体はワークライフバランスを非常に重要視している会社ですのでご安心ください!

ーーわかっています、大丈夫です(笑)

よかったです(笑)ともあれ、私は一生この仕事を続けていくんだろうなと、少し宿命のようにも思っています。10年以上この業界に身を置いていても、現在の自分に満足することはないですし、きっとこの先もその日は訪れないかなと。

マーケティングの世界には、常に人々の欲望や動機が絡んでいます。この領域を探求していくには、それこそ心理学や社会学、文化人類学など、多種多様な分野の知見も必要になってきますが、私が理解できている領域なんてそのごく一部に過ぎず、まだまだ勉強不足を痛感しています。また、SEO領域に焦点を当てても、先ほどお話しした新卒の頃に通用した手法なんかは現在ではまったく通用しなくなっているように、ユーザー需要もアルゴリズムも時代とともに絶えず変化し続けています。

私たちSEOerやマーケターに課せられた使命は、ユーザーのことを深く考察し、その理解をビジネスに活かすことです。そのためには自身のアップデートを継続することは不可避だと感じていますし、なによりそれが自分のアイデンティティであり、そこに身を置いている自分自身が好きなんです。なので私はこれから先もずっと、この仕事をやめるつもりはありません!

ーーありがとうございました!最後に一言あればどうぞ。

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