見出し画像

「安定」を捨てれば自然に海外ノマドになる。「自由」を求めた訳じゃない。


どうして海外ノマドになったのか?


私は先日書いたのだが、元々海外ノマドではなく、海外留学生だった。そして、「学生」を終えて、仕事を探したら、又別の国に移動することになり、結局今は「海外留学生」ではなくて「海外ノマド」になってしまっった。

私自身は12歳から単身海外留学
ということでなんとなく変わった人生を歩んでいるように思われるのだが、私個人としてはあまりそう思っていなかった。

じゃあそんな私はどうして海外ノマドになったのか…を夜中のつぶやきとして書いてみようと思う。

留学というと、学生のイメージが強いのかもしれないが、大人も簡単に留学できる。先日は↑そんな年齢別の留学について簡単に書いてみた。そんな私は学生の年齢を超えてからも、留学を続けていた。そしてこれ以上留学ができないかなと思ったところで、仕事に就いた。とは言え、仕事先も大学だった。

これ以上留学ができない、というのは、私は海外の大学に正規留学をし、
大学留学(学士)、大学院留学(修士課程)、そして博士課程まで進んだ。
奨学金などももらっていなかったため、大学院に通いながら仕事をしていたので、そういう意味では「海外ノマド」をしていた。

そして、大学院での博士論文が終了し、就職先を探したら、また別の国で仕事が見つかった。だから「海外ノマド」になってしまった。ただそれだけだ。

じゃあ、どうして海外の大学に?


海外の大学に留学した理由は、語学と専門と両方が学べる環境だったこと。それと海外の大学の方が専門の勉強をしやすいと思ったからだ。英語圏の大学のレベルは高いし、日本で最高級の大学に入れる頭はなかったけれど、海外は大学に入ることは多少容易で、けれど卒業が難しいという特徴がある。

フランスで大学院に通った理由は、たった一つ、学費が安かったからだ。
自分でお金を稼ぎながら、勉強を続けるには、学費の安い国で勉強するしかなかった。日本の大学も私立も国立も、フランスに比べれば高額だ。だから私は自分で学費も払えて、生活費もなんとか工面できそうなフランスを選んだ。

もしもお金のことを気にしないで良ければ、私はイギリスで勉強を続けていきたかったと思う。英語圏の大学は高額だ。特に外国人学生と現地学生では学費も異なる。

ずっと留学生だったのは…勉強が好きだっただけ

じゃあ、どうしてそんな長く海外で勉強していたかというと、勉強が好きだったからだ。そして勉強が終わって、大学での仕事を見つけたのは、その先も研究を続けたかったからだ。

けれど、フランスなどではずっと海外にいたいからと長く海外で留学生を続けている人もいる。何年もいれば、語学もできるようになるし、その国の文化も理解できるし、いつかそこで仕事を得ることができることもある。

私の知っている人でもそういう人が数人いる。
でも、私は本当にただ勉強が好きだっただけだ。それ以上でもそれ以下でもない。でも、そんな生活をしていた私は、勉強を続けるために仕事をしていた。

だから、「将来したいこと」ということがあまり明確ではなかったかもしれない。そして、勉強を続けるために、最適な方法で仕事をしていた。

博士論文を書きながら仕事

修士課程を始めた時も、実は一度日本での就業経験があり、それから海外でも仕事を始めた。一度就業経験があると、他国でも多少仕事を見つけやすい。
けれど、勉学を優先すると、安定した仕事を見つけるということからは縁遠い生活になる。

身分としては「学生」という身分があったし、それで十分だったので、仕事は二の次だった。だから私は仕事という枠で考えて場合「安定」ということとは無縁の生活をしていた。

その間にしていた仕事はフリーランスという立場で通訳や翻訳、主に展示会関係の仕事をしていた。展示会は季節バイトみたいなもので、イベントとも言えるので、期間限定、短期バイトみたいな感じで、その時だけ集中して仕事をして、それ以外の時は勉強に集中する生活を送ることができた。

だから、私は仕事に関しては「安定」を求めることはなかった。
また、学生をしているので、そのほかにも「家庭」「結婚」というような人生の「安定」に関しても、あまり興味はなかった。

自分のしたいことをするためには人生においての優先順位をつけて、それで生きていく…。ことになると思う。私の場合はそれが「勉強」で、勉強を続けるために「仕事」をして「生活」をしていた。だから、一人でいる方が便利だったし、楽だった。

ただそれだけだ。

幼い頃からの留学も、珍しくない

元々、12歳で留学…というとかなり変わっていると思うが、18歳からの大学留学をする日本の方もそれなりにいると思う。ただ、海外の大学へ正規留学すると、確かに日本での就職など同じ土俵でできないこともあり、日本での安定した将来設計が簡単に立てられないこともあるかもしれない。

私はただただ学校に通っていただけで、幼い頃からの留学と言っても何も変わったことはないのだが、芸術系やスポーツ系なら幼い頃から留学している頼もしい日本の幼い子たちも少なくないと思う。

そういうちゃんと志を持って海外に行く日本の子たちはすごいなと思う。私みたいに安易に海外に出てきたのとは違うし、そういう人たちはその世界では活躍している人も多いと思う。バレーやサッカーなど、活躍している人たちは幼い頃から海外で鍛えている人も多い。

もちろん大学院留学をする日本の方も多いと思う。そういう人たちは、本当にちゃんと勉強したくて、海外の大学に留学したり、奨学金をもらって、ちゃんと研究者になったり、日本の大学から留学して、そこからさらに留学経験を積んだり…。そしてちゃんと研究者になっている気がする。

だから、私みたいに、なんとなく大学で勉強しているなんて、あまり大したこともしていない。

博士論文を書き終えて…

そしてそんな海外留学生を長くしていた私は、博士論文も書き終えたので、大学での仕事を探したら、又別の国に行くことになった。

勉強が終わったので、仕事を探し、やっぱり仕事も大学になった、という感じだ。

その仕事先となった国で、今までの経験を話すと、結構変わった人生だと言われることが多くなった。それでやっと「私の人生はちょっと変わっているのかな。」と思うようになった。

そして海外生活も長くなり、目的によって国を変えてきたので、その流れを考えると、私は「海外ノマド」になったのかな…と思い、そんな生活のことや、本当のノマド的生活について、こうして綴っていこうかなと思ったのだ。

学生が終わっても、「安定」を求めていない

そして、勉強が終わった私は仕事を始めたものの、やっぱり「安定」とは縁遠い生活を長く続けてしまったため、今更「安定」を求めなくなってしまったのだ。

恐らく、多くの人は安定を求めるんだと思う。だからこそ、好きなことをなんでもできるわけではないのかもしれない。
私はとにかく安定を求めていないので、今思いついて、好きなことをしている。だから、それが海外ノマドとして生きている理由かもしれない。

そんな私も実は大学院が終わってから3年間ちゃんと大学で講師という仕事をしていた。ただし、クラスがない時は大学にいなくても良いということで、ある程度自由に生きて来られた気がする。

テレビなどを見ていると、私なんかよりももっと安定なんて関係ない、自由な生活をしている人も多いなと思っている。
IT系の仕事や旅系の仕事など、今はそういう仕事をしている、本物の「ノマドワーカー」さんもいる。

私の場合はそこに何かやることがあって、その国に移動しているので、ノマドライフをもっとガチで送っているようにも思う。

そんなわけで、ガチのノマドライフ中

私は海外でノマド生活をしようと思っていたわけではない。でも海外の大学に行って、生活のために働いて…そして次の就職先が海外だった、それだけだったと思う。

1つの国で暮らして、そこで慣れて、そこで就職したり、定住する人もいる。けれど私はそこから又他の国に移動してしまう。
仕事で色んな国に住む人、駐在で色んな国に住んでいる人、なんだかんだ10年以上海外暮らしなんて人もたくさん会ってきた。

だから、そういう意味でも、私の人生は全然変わっていないとは思っている。ただ、やっぱり12歳から単身海外に行き、そこから今でもずっと同じような人生を継続してしまったことで、気が付けばちょっと変わった人生になってしまったのかも、しれない。


安定を求めないのと自由を求めることはちょっと違う

私の人生を見て「自由」だと思う人も多い。でも、私は自由を求めていたわけではない。ただただ今好きなことをしていたら、なんだか「自由人」みたいなことになってしまった。

「自由」を求めていたわけはなくて、「安定」を求めていなかった、だけなのだ。要するに「自由」を求めると「安定」を求めることができなくなる。ただそれだけのことだと思うのだ。

世の中にはたくさんのしがらみがある。人はそれを全部捨てることはできないのかもしれない。そして、安定ほど安心できる居場所はない。
「安定」した生活は自分の所属場所があったり、社会的地位があったりする。
それは「会社」「学校」「家庭」そして「社員」「社長」などもそうだし「父親」「母親」など家庭内での肩書もある。そういう肩書を全てなく生きていくというのはかなり不安なことだと思う。

私はあまり組織に所属しないでいるが「学生」という肩書を長く持ち、その後自由に生きているような感じで「大学講師」という肩書で生きてきた。私もやっぱりその肩書があったからこそ、こうしてなんとなく「自由人」でいられたような気がする。

そして、やっぱりこんな私も「大学講師」という肩書があったからこそ精神的に安心感はあったと思う。

海外ノマドは意外と忙しい

そんな中で、実はかなり忙しい日々を送っていた。この3年間、実は年に1,2か月自由を手にしていたような気がするが、それ以外では本当に忙しく、寝る時間以外は仕事していたような3年間を送っていた。なんでこんなに忙しいんだろうという感じで、ずっと仕事をしていた。

仕事をするのにカフェに行ったり、大学の授業数も多かったし、本当に死にそうになっていた。そういう忙しさってあまり周りには通じないので、きっと私は「自由人」に思われていたのだと思う。

今はまた別の国で、1,2か月仕事をしているが、そこはそこで、又ちょっと違う意味で体力的にかなり忙しい。結局、ノマドって優雅な生活ができるわけではなく、一人で生きていくためにはかなり忙しく、時間もなく生きていることもある。

海外に行ける、ということではなくて、どこでもできる仕事をしているという人が、日本にいるわけではなく、海外に一時滞在しながら、仕事を継続しているパターンや、日本にいながらでも海外との仕事ができたり、その関係で海外に飛んだりしている人もいるのではないかと思う。


夜中の隙間時間に綴ってしまったが…

ということで、私のノマド生活の基本となっている「したいことをする」(勉強)と、人生の優先順位に関して、ちょっと普通とは違うこと、そして「自由」を求めているわけではなく、「安定」を求めないで生きてきたらこうなった。ということなのだ。

そして、たまたま私は今のような海外ノマド生活を、12歳の時にふとしたきっかけでしてしまったことで、ちょっと変わった人生(風)になってしまったようだ。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?