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アメリカのフリーランス事情まとめ2019

日本よりフリーランス市場(日本の副業/複業/パラレルワーク含む)が活発なアメリカ。盛り上がりを見せる一方で、まだまだ課題も残されているようです。10月に近況調査が発表されていたので、内容を抜粋してみました。

フリーランスの割合

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◉アメリカのフリーランス人口は5,700万人。これはアメリカの労働力の35%を占める。2014年と比較して2019年までに400万人増加

◉フリーランスを「一時的な収入源」として考える人と、「長期的なキャリアのひとつ」として考える人の割合が初めて同一レベルになった。2014年以降の6年間で「長期的なキャリア」と答える人は1,000万人増加(1,850万人から2,850万人)

◉フリーランサーの職種として多いのは「プログラミング」「マーケティング」「IT」「ビジネスコンサルティング」の専門家などが全体の45%を占める

◉その他としては、30%が専門スキルを必要としない「犬の散歩、ライドシェアリング、個人タスク」、26%が「販売(eBayやAirbnb)」など、29%が「その他アクティビティ」

若い人ほどフリーランスに積極的

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若い人ほどフリーランスである可能性が高くなっているようです。

◉ベビーブーマー(55歳以上):29%
◉ジェネレーションX(39歳から54歳):31%
◉ミレニアル世代(23歳から38歳):40%
◉Z世代(18〜22歳):53%

フリーランスの市場規模・影響力

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◉フリーランスの市場規模は1兆ドル近くになり、アメリカのGDPの5%近くを占める

◉フリーランサーの平均時給は20ドル(米国全体の平均は18.80ドル)
熟練フリーランサーの平均時給は28ドル。これは熟練フリーランサーの中央値が、全体の労働者の70%を上回る時給を得ていることになる

フリーランスの理由

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◉フルタイムのフリーランサーがフリーランスを選択する最大の理由は、「スケジュールの柔軟性」。一方で、5人に1人が健康上の問題を抱えているため、フリーランスでなければ仕事ができない、とも答えている

フリーランスの希望居住環境

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◉多くのフリーランサーが引越しに興味がある。機会が同じであれば、10人中7人が大都市以外に住むことに興味を持っている

フリーランサーの特徴と課題

◉フリーランサーの懸念事項は、「手頃な価格でヘルスケアを受けられるかどうか」「預金」「退職金」「公平な支払い」など。しかしこれはフリーランサーじゃない労働者でもほとんどの同じ項目となっている。

◉フリーランサーは、大学のローンやその他の借金を返済することに積極的
(フリーランサー:46%/非フリーランサー:36%)

◉フリーランサーは非フリーランサーよりも+18%政治に活動的。
(フリーランサー:51%/非フリーランサー:33%)
来年の大統領選挙に向けて、フリーランサーは、医療をより手頃な価格で利用できるようにすることに焦点を当てた政治家に最も関心を持っている

2018年の調査では、フリーランスの課題として、
・収入の予測が立たないこと
・大企業や他のフリーランサーとの競争
・公正な報酬の支払い
・税金の高さ
などを挙げています。

フリーランスと教育

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◉89%のフリーランサーは、フリーランスの仕事に備える教育の必要性を訴えている。大学に戻ることができるなら、フリーランサーの52%は「大学時代の教育を現在の仕事に合わせたトレーニングに完全に置き換える」と答えている

◉フリーランサーの81%は「フリーランスとしてのビジネススキル」が仕事に重要であると感じており、追加トレーニングを希望している。
トレーニングが必要な分野、上位3つは、
1)ネットワーキング
2)各分野の新しいスキル
3)フリーランスのキャリアの始め方、成長させる方法

フリーランスに必要な能力

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◉78%のフリーランサーは、仕事で成功するために「ソフトスキル」が「技術スキル」と同じくらい重要であると言っている

◉フリーランサーはスキルを高めることに積極的
(過去6か月間で、フリーランサーの54%がスキルを高める行動を実施。熟練フリーランサーの場合は65%。非フリーランサーは40%。)

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◉フリーランサーの91%が「フリーランスにとってベストな市場環境が訪れている」と回答

◉ほぼ全てのフリーランサーが過去3年の変化として
・テクノロジーによってフリーランスの仕事が見つけやすくなった(77%)
・フリーランスのキャリアとしての認識がより前向きになった(71%)
・業界トップの専門家が独立することを選択するようになった(64%)
と回答

さらに、フリーランサーでない人の59%が「将来フリーランスの仕事をする可能性が高い」と言っているそうです。

誰もがフリーランスをしていくべきだとは全く思いませんが、フリーランス(副業・複業・パラレルキャリアを含む)を選択した人々が日本でももっと活躍し、安心してその能力を発揮できる環境が整っていくといいですね。

参考資料

今回はプレスリリースに掲載された全体概要をベースにまとめてみました。Deck資料の方にはもっと詳細が書かれているかもしれませんので、興味がある方は上記のサイトでご覧ください



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