見出し画像

なぜアメリカで拳銃が売れるのか

数日前、こんなニュースがあった。

>アメリカ、銃を買い求める長蛇の列 新型コロナめぐる「恐怖」から

一部の銃や銃弾の販売店では、この数週間で多くの需要がみられ、店の在庫確保が難しいほどだという。(中略)銃器の売上げは上がっており、銃弾は去年の同時期に比べ3〜4倍だという。

このニュースに対して、爆笑問題がラジオで「コロナウィルスを銃で撃ち殺そうとしてるんじゃないの!?アメリカ人、考えることが斬新!」なんてことを言っていた。

もちろん、これはボケとしてあえてこういう解釈をしているのだとは思うけれど、「なんで銃が売れるの?」と思う日本人は少なくない気がする。

銃を買いたくなる人の心理ロジック

私もそこまで在米歴が長いわけではないので、感覚だったり、人から聞いた話が含まれているが、概ねこういうことなのではないかと思っている。

●コロナ感染者が増える
     ↓
●在宅勤務推奨になる
     ↓
●それでも感染広がる
     ↓
●学校が休校(リモート授業)になる
     ↓
●大きなイベントや、レストランも休業に
     ↓
●事業の先行きが見えなくなることで、企業は従業員をレイオフ(一時解雇)する
     ↓
●アメリカは保険を会社から支給されていることが多いので、病院にも行けなくなる(国の保険はない)。不安が募る
     ↓
●こうして失業者が増えると、政府に対して不満が溜まり、治安が悪くなる(いずれホームレスも増えるし、暴れる人も出てくる)
     ↓
●それを見越してか、銃の販売数が増える(身を守るため)
     ↓
●そのニュースや行動で、みんなの不安がさらに感染していく(不安は「過剰防衛」を激化させる)
     ↓
●そこに畳み掛けるように、トランプ大統領の「Chinese Virus」発言
     ↓
●普段は出していなかった差別的な気持ちが表に出始める(今ここ)
     ↓
●各地でアジア人差別が激化する

日本だと、物資の買い占め程度で済むけど、海外は反応が違う。
人間って怖いな、という出来事が起きてきてる。

そして国の代表の無責任な発言が、どれだけ悪影響を広げているか、彼は認識してない。

とりあえず、うちは銃を買うわけにはいかないので、とりあえず護身用の「ペッパースプレー」を買いました。

画像1

余談

政府からの支援金を各国の金額で比較してる人がいるけど、

アメリカ:10万/1人+その後も週6万を検討
イギリス:従業員の給与の8割(月額最大約33万円)
日本:10万円?

「日本少ない」みたいに言っている人もいますが、国によって背景が全然違うので比較はあんまり意味ないなーとか思ったりします。

日本は仕事がなくなってもすぐ保険なくなったりしない。
正社員が多く、給与も貰い続けられる人が多い。

アメリカは保険は入れていない貧困層がそもそも多い(聞いた話)。
普通の家庭でも、借金してる。貯金もない。常にギリギリで生活してる家が多い。

それに多くの人が月給制ではなく時給制で、シフトで働いている。
にも関わらず、コロナでレストランやイベントが中止。
ウェイターも俳優も、イベント裏方の人も、いきなり給与がなくなる。

収入が止まれば、即、借金しか残らなくなる。どうしようもなくなる。
家賃が払えなければホームレスに、車のローンが払えなければ手放すしかなるなる。

こんな背景だから、「とりあえずこれで凌いで」の現金支給は意味がある。

そんなアメリカ。

ペッパースプレー使わないで済みますように。

サポートいただいた分は、私も他の方のサポートをします!懐温めません!もっと素敵なnoteがもっと増えますように!