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キリマンジャロ(タンザニア)コーヒーの歴史・種類・特徴について

日本でも馴染みのあるコーヒー銘柄「キリマンジャロ」。

インスタントや缶コーヒーでも売られ、名前とともに味わいもとても身近です。

キリマンジャロは山の名称で、国としては「タンザニア」にあたり、現在タンザニア産のコーヒーは全てがキリマンジャロとして統一されています。

ここではそんなキリマンの基本情報を簡単にご紹介します。

キリマンジャロとは…

キリマンジャロは、アフリカ東部の国タンザニアにある山の名前です。
キリマンジャロで育ったコーヒーにはその名前が付けられます。

タンザニアコーヒーといわれても多少詳しい方ならキリマンかなと連想できますが、キリマンジャロとタンザニアの知名度には大差があります。

国名をブランドとしなかった理由に、キリマンジャロ山を世界的に有名にしたかった意図は感じられますね。

【キリマンジャロコーヒーの歴史】

タンザニアでは19世紀の終わり頃にコーヒー栽培が本格化しました。

コーヒーノキを持ち込んだのはギリシャ人といわれています。

その後ドイツやイギリスが開拓に乗り出し、 幾度かの失敗の後、キリマンジャロ山脈に「コーヒープランテーション(大規模に区画された農園)」を造りました。

現在でも大規模農園が主で、労働者と地主の貧富の差の原因ともされています。

昔はモカと同種にされていた

キリマンジャロコーヒーは、知名度の割に生産量は多くありません。

ブランドとしても価値は高くなく、当時はイエメンに持ち込まれ、「モカ」として出荷されていました。

どちらも特徴は違いますが、大きく分けると酸味寄りのタイプで共通しているので、混ぜられたとしても消費者は気付かなかったのでしょうか。

さらに、モカは年代や時期によって品質にばらつきがあったので、判別も難しかったのでしょう。

【キリマンジャロコーヒーの種類】

キリマンジャロは、タンザニア産のコーヒー全てに付けられています。

種類はなく「タンザニアコーヒー=キリマンジャロ」なのですね。

豆の種類としては、タンザニア産は全てアラビカ種が用いられています。

国内ではロブスタ種との交配も試みられているとのことです。

ロブスタ種の方が若干品質は落ちるが環境に強く、大量生産に向いていることから、おそらくキリマンの生産量と輸出量を上げるためでしょう。

「モカ」「ブルーマウンテン」と並んで人気の銘柄となる

キリマンジャロを最も輸入しているのは日本だそうです。

きっかけは映画「キリマンジャロの雪」(ヘミングウェイ原作)公開に合わせてキリマンを輸入し、大量に販売し始めたからといわれます。

その結果、世界ではそれほど評価されていない銘柄ながら、日本においては「モカ」「ブルーマウンテン」と並ぶ人気銘柄とされます。事実かはさておき「英国御用達」と当時はいわれていたようです。

一時はモカに混ぜられていたキリマンですが、日本においてはいつの間にか肩を並べる高級ブランドに成長していたのですね。

【キリマンジャロコーヒーの特徴】

キリマンジャロの特徴は酸味と香りです。

苦味に関してはそれほど強いといわれず、飲みやすいコーヒーとして分類されます。

酸味は強めです。モカと比較しても、モカは甘みにも特徴がある分、キリマンの酸味は特徴的でもあり、味の決め手となるほど主張的です。

酸味のコーヒーと思っても良いでしょう。

香りも爽やかで、雄大なキリマンジャロの山々を連想させます。

昼夜で寒暖差の激しい高地で栽培された豆は、身が引き締まり香りも凝縮されますから、キリマンはまさに山を感じさせる爽やかなコーヒーといえますね。

「爽やかな香りと酸味のキリマンジャロコーヒー」

キリマンジャロコーヒーの歴史、種類、特徴をご紹介しました。

「タンザニア」で育てられたコーヒーは全て「キリマンジャロ」として出荷されています。

元は「モカ」に混ぜられていましたが、現在は独立した銘柄として作られています。

日本で特に人気が高く、爽やかな香りと酸味が特徴です。すっきりとした味わいをぜひ楽しんでみてくださいね。

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