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上手な絵ってなんだろう?

保育園の子どもが少ない日は、リモートワークの日も時々あり、今日はその時間を使って子どもの絵についての勉強をしています。

保育所保育指針についても記載されていますが、表現の第一歩は「環境との関わり」「体験」。

「今月の制作なにやろうかなー」「春だからとりあえず桜かタンポポかてんとう虫なら可愛いかな!」なーんていう風に、インターネットで「てんとうむし 制作」と検索する保育士、少なくないんじゃないでしょうか。

あと、子どもの作品になんでも「じょうず」と言うことで「褒めた」と思う保育士、いますよね。

「毎月、季節に合う題材で制作しないといけない」という固定概念を持っているのは、保育士だけですよね。

もちろん、環境設定としてはその季節の自然物に触れること、自然事象を感じたり気づいたりすることはすごく大切なことで、たくさんの学びがつまっています。

そうではなく、遊びや生活の体験、子どもの活動の予想や環境設定の前に「なにしよっかなー」になってないかを振り返ってみる機会って、必要じゃないかなと思いました。

また、乳児の造形の環境設定も、この本を読んで眼から鱗!!!!!!こんな方法あったんだ。動きながら、持ち運びながら絵を描くなんて、素敵だな。楽しそう。

私の思いの根っこにあるのは、

「どんな方法でも良いから、自分を表現する手段を持つ事ができる人でいたら少し生きやすいんじゃないだろうか」

という思い。

私も、学生の頃なんて、今考えたら周りに美大に行った人や音楽で食べてる人がいて、褒められたことはほとんどなかった。でも、絵画も楽器も歌も好きなまま大人になれた。上手くはないけれど。1人で誰にも見せるわけでもないけど、絵を描いていた時期があった。言葉で表現していた時期もあった。色々と家庭で辛い事が続いていたので、それで心の安定を少しでも保とうとしていた。吐き出しても現状は変わらないけど、思いを吐き出したり表現することが、自分を深く知っていく手段となっていた。

子どもの場合は全てそれが当てはまる訳ではないけど、

今の時期にたくさんの素材や表現方法を大人が教えてあげることで、「好き」なことが1つでも増えるかもしれない。どれかがこの先その子の心の支えになるかもしれない。

心をどう表現するかなんて、人を傷つけなければ自由なんだ。

絵の出来栄えなんてどうでもよくて、その絵を描く時の子どもの心の動きやそこに至るまでの感動、思い、どんなことを思いながら描いているのか、どんな顔で、どんな動きで描いているのか、

ちゃんと大人が受け止めてあげたい。

なので、造形や絵画の活動をする時には、決まったものではなくて、自由な部分は必ず残しておくことが私なりのこだわり。長くやりたい子が出来る限り時間を使える環境、すぐに終わりにしたい子が次に出来そうなこと、飽きやすいけどつくったり描いたりが好きな子には少しレベルアップする技法や素材など、全員が同じにならなくても大丈夫なように予想して準備する。

…がしかし、毎度子どもは予想をこえていく。

だから、楽しい。

ひとり言ですが最後まで読んでくださった方ありがとうございます。


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