なぜcoordimateを立ち上げたのか。

皆さん、初めまして!ファッションを相談できるサービス『coordimate(コーディメイト)Founderの飯野です。

2022年7月5日。何のPRもせず、ヌメッとアプリをローンチしました。この商用版アプリを世の中に出すまで、最初に考えたビジネスからでいけば4年もかかりました。でも無駄な4年間では全くなく、あっち行ったり、こっち行ったりする中で色々な方に支えられ無事にローンチすることができました。ゼロから、しかも自分たちで考えたものが形になる経験をしたことがなかった私は、ストアにcoordimateが出てきたときには震えるくらい感動しました(チームメンバーは結構ローンチ経験者だったので私が一番感動してたかも)。この、やっとスタートラインに立てた気持ちをしっかり残しておきたいのと、皆さんに少しでもcoordimateのことを知ってほしくて、noteを書こうと思います。これを読んでいただき、少しでもcoordimateに興味を持ってもらえたら嬉しいです。


自己紹介

飯野 健太郎(coordimate Founder)
大手通信会社に新卒で入社後、法人営業に7年間従事。その後M&AやPMI、出資先の経営管理を担当。現在は教育事業の中核子会社に出向し、教養コンテンツの企画・制作・運用の責任者を務めながら、2022年7月にcoordimateを立ち上げた。小学1年生から大学までサッカーを続け、4回生の時には大学日本一!(勿論試合には出ていない)。趣味は読書と息子のサッカー観戦。弱点はジェットコースターと茶碗蒸しとレーズン。

coordimate とは

coordimateとは全身のコーディネート写真をUPするだけで、ファッションチェックをお願いしたい相手(mate)から、自身のコーディネートに対するコメントをもらうことができるサービスです(現在はiOSのみ対応)。

デートや会食など失敗したくないときに気軽に相談できます
mate(メイト)からフィードバックが届きます

「服選び」って大変じゃないですか?私はすごく大変です。何が大変かというと「失敗しない服」「自分に似合う服」を選べないことです。デートとか仕事の服で失敗したくないなってどうしても思っちゃうんです。(昔から服装がダサいと言われてきたトラウマだと思います・・・)人に見せる前に、そのシーンで披露したい相手からコメントをもらって事前に修正できたら本番で失敗なんてしないのに。とか、サッカーや他のスポーツみたいにファッションでも練習できる場所、事前に失敗できる場所があれば、本番に自信を持って臨めるのに。とか。こんな想いから作ったサービスがcoordimateです。この辺りは後ほど詳しくお話していきます。

ちなみにcoordimateはcoordinate(コーディネート)とmate(メイト)の造語です。coordinateは調和させるという意味や同等のという意味があります。mateには仲間や相棒という意味があります。同じような仲間や相談できる仲間がいるからこそ安心してコーデに失敗できる。そんな思いを込めてサービス名を考えました。
ちなみにサービス名についてチームでかなりの数アイディアを出したのですが(50個以上はあった気がする)、私はファッションと同じくネーミングセンスも無いようで、チームメンバーから「なんとなくダサい根源を見た」としっかりいじられました(笑)。私もチームメンバー(mate)がすべてを受け入れてくれる安心感があるからこそ、失敗(恐らくみんなからしたらダサい?)ができたのであって、サービス名を決める時からしっかりcoordimateの思想を体現できていたのは良かったです(笑)

なぜcoordimateを立ち上げたのか

ここからは、coordimateを立ち上げたプロセスや想いをお話していきたいと思います。

収入を気にしてやりたいことを諦めてしまう勿体なさ

私が所属していた大学のサッカー部はサッカー界では名門で、自己紹介でも書きましたが私が4回生の時には大学日本一に輝いています(大学時代は公式戦に一度も出られませんでした・・・上には上がたくさんいます)。そんなプロ顔負けの選手たちでもJリーガーになれるのはほんの一握りです。その一握りになれなかった選手のうち、それでも「サッカーで食べていくんだ」という選手はインドやタイ、オーストラリアでセレクションを受け、見事プロの道に進む人も出てきます。ただ言葉の壁や文化の壁などで、数年後に日本に帰ってくることになります。そのときに「年齢」や「収入」を気にして、本当はしたくなかった仕事に就く人たちがちらほらでてきます(実際に会うと楽しそうにはしていますが。やりたいことの準備期間としてとらえている人も勿論います)
それを見たときに漠然と「勿体ないな」と思ってしまったんです。やりたいことがある人が「収入」を気にせずに、やりたいことに挑戦できる。そんな世の中になれば、もっともっと面白い世界になるんじゃないか。そんなことをモヤモヤと考え始めました。

「自分が」何をやりたいのか

そんなことをモヤモヤ考えているときに1冊の本に出会いました。それが佐藤航陽氏著書の「お金2.0 新しい経済のルールと生き方」です。このお金2.0の中で「価値主義に移行する」「資本を重視するのではなく、自分が何に熱中しているのか、何に夢中になっているのかが価値主義を生き抜く上で重要になる」ということ、そして本の中で引用されていたマーク・ザッカーバーグ氏がハーバード大学の卒業式で行った以下のスピーチも聞き、自分の中で何かがハマる音が聞こえました。

今日、私は「目的」について話します。しかし「あなたの人生の目的を見つけなさいといった、よくある卒業式スピーチ」をしたいわけではありません。私たちはミレニアル世代なんだから、そんなことは本能的にやっているはずです。そうじゃなくて、今日私が話したいのは、「自分の人生の目標(意義)を見つけるだけでは不十分だ」ということです。僕らの世代にとっての課題は、「“誰もが”人生の中で目的(意義)を持てる世界を創り出すこと」なのです。(中略)この社会を前に進めること、それが僕ら世代の課題です。新しい仕事を作るだけじゃなくて、新しい「目的」を創り出さなくちゃいけない。

マーク・ザッカーバーグ氏によるハーバード大学卒業式スピーチ

本当に「これだ!」と思える瞬間が来たのです。自分は新しい目的を生み出していくんだ、一人一人が「生きがい」を持てる、生きがいに何の躊躇もなく踏み出せる世界をつくるんだと、本気で、心の底から想った瞬間でした。周りの人のことをモヤモヤ考えながら、実は「自分が」何をしたいのかをモヤモヤ考えていたんだと気づいた瞬間でもありました。
今までサッカーに傾けてきた(海外にまで行ってプロになったほどの)熱量を、この新しい経済の仕組みにかけ合わせれば、少なくとも身近な人はサッカーを(やりたいことを)続けられたのかもしれない!と思い、その場(マクドナルドの一人席)で溢れてきたアイディアをノートに書きなぐりました。これが私が人生で初めてゼロから考えたビジネスアイディアになりました。このあと沢山の挑戦と沢山の失敗を経てcoordimateに繋がるのですが、それはまた別のnoteで纏めます。

私たちが成し遂げたいこと

「安心して失敗できることで、自信をもって決められる人が溢れる世界をつくる」
これがcoordimateや私たちと関わってくださるすべての人と共有したい想いです。ノートに書き殴ったビジネスモデルからスタートし、この想いに至るまで、そしてcoordimateがローンチされるまでの4年間でビジネスモデルの大きなピボットは3回、事業検証は小さいものも含めると10回以上実施し、その中で分かってくることや関わってくださる方々も変わってきました。ただ、最初にノートに書き殴った時から「“誰もが”人生の中で目的(意義)を持てる世界を創り出すこと」がぶれることはありませんでした。
幸運にも最高のチームメンバーにも恵まれ、改めてこの根幹の想いを丁寧に言語化していきました。「なぜ意義を持ちづらいのか?」「どうすれば生きがいに躊躇なく踏み出していけるのか?」この問いに対する私たちの答え(仮説)が「安心して失敗できる」ことでした。

本当はやりたいことがあるが、それに挑戦することで社会的な成功(ここの定義は人それぞれ違う)から遠のくのではないか、やりたいことをやってみたが、実は自分が思い描いている社会的な成功に繋がっていないんじゃないかという不安や恐怖が挑戦の足かせになっているのだとすれば、私たちが安心して失敗できる環境を整えれば、一度挑戦してみてから、もしくは失敗を積み重ねてから、挑戦するかしないかを選べるようになるのではと考えたのです。

インターネットやスマホの普及により「失敗しないようにする」サービスが乱立しました。Google Mapがあればほとんど道を間違えないですし、食べログがあれば美味しいと言われているお店を簡単に見つけることができるようになりました。ただ、情報がフロー化され、自分の中にストックされなくなってきた時代とも言えます(またそのときに検索すればいいや、という考え)。結果的に自分の中で判断軸が希薄になり、周りと同じ、失敗しないものを​選んでおくことが当たり前になったのではないかと感じています。
でも実は、興味のあることに失敗コストゼロで挑戦できる時代がもう目の前に来ています(すでに来ているが更に加速する)。そしてこれからは自分がやりたいことに、(リアルでもデジタルでも)とりあえずチャレンジし​、失敗も成功も含め、自分の中にストック​していくことで判断軸が生まれ、自分で自信を持って「これをするんだ」と決めていける世の中になっていくと強く感じています。

イメージとしてはナルトの影分身をみんなが使える世の中です(読んだことがない人はこちらをどうぞ)。影分身が経験したことはオリジナルに還元されるため、ナルトは新しい技を覚える修行のたびに影分身を使いながらどんどん失敗を重ね、その失敗で得た経験をオリジナルに還元していきながら技を覚えていきます。ナルトよりも失敗をしている忍者は忍者界にいないんじゃないかと思うくらい積極的に失敗します。
今後テクノロジーが進化していく中で、通信会社の飯野、coordimateの飯野の他に、例えば、メタバース上でアイドルをしている飯野(性別も年齢も種族さえも違うかも)、環境問題に取り組むDAOに所属する飯野、週末は農業をする飯野(ロボット操作や映像伝送で現地にいく)、など今以上に沢山の選択肢から「やりたいこと」を選べる時代になります。そんな時代になっていくからこそ、私たちは様々な失敗(挑戦)を通じて、オリジナルの自分が「何をしたいのか」自信をもって決められるようになる、失敗(挑戦)する方が楽しいと想える世の中をつくりたいと思っています。


最後まで読んでいただきありがとうございました。まだまだここに書ききれない想いもあるので、今後も定期的にnoteをアップしていこうと思います。
私たちは率先して失敗を繰り返していきます。この記事を読んで「私も一緒に失敗したい!」「失敗できる世の中をつくりたい」と思ってくださった方、大歓迎です。安心して失敗できることで、自信をもって決められる人が溢れる世界を一緒につくっていきましょう。

ではまた!

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