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過去と夢と妄想はすべて「情報」

このタイトルをご覧頂いた際、一見するとなんの関係性もない3つの言葉だと思われた方も多いでしょう。また、なんとなく共通点が分かったとしてもその意味を理解するのが難しかったりするかもしれません。僕は、過去に起こった「出来事」と、眠って見る「夢」と、頭の中で思い描く「妄想」は、全部「情報」と化することができるものとして捉えています。

例えば、僕は中学時代まで野球をやっていました。ポジションはキャッチャーです。高校時代はバスケにハマって、休みの日はいつも仲間とストリートバスケをしていました。大学時代にベンチャーでインターンを経験したことがきっかけでコンサルティングに興味を持ち、コンサルタントとして主に人事・組織領域のコンサルティングに携わっていました。フリーランスも数年経験しました。東京に20年以上住んでいます。バツイチです。

これらは僕が実際に経験してきた「過去の出来事」なのですが、これら全部の出来事を知っているのは誰でしょうか?

そう、自分だけです。

親も知らないことがあります。となれば、全部ウソかもしれません。妄想かもしれません。夢に出てきたことを書いただけかもしれません。戸籍謄本を取り寄せない限り、結婚と離婚の経験者ということを証明することはできないでしょう。

となると、他人からすれば、僕が話したことは「過去に経験したこと」かもしれないし「夢に出てきたこと」かもしれないし「妄想しただけのこと」かもしれず、実際にどれなのか分からないですよね。

であれば、どれも単なる「情報」に過ぎない、ということを言いたかったのです。実は、こう考えるようになってから、様々なメリットが得られるようになりました。

■過去の悲しいことやつらいことなどを引きづらなくなった
■ついさっきまで仕事で大変だったとしても気にならなくなった
■怒る必要がなくなった
■過去の経験に囚われずにチャレンジしようと思うようになった
■妄想して自分を脚色して、モチベーションを上げられるようになった
■妄想したことすべてを経験したことだと思い込むことができた
■過去に起こったすべての失敗をネタにできるようになった

この記事をご覧頂いた方の中には、過去につらい経験をして、それがずっとトラウマとなって引きずりまくっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?自分もその一人でした。

僕は、過去にプロジェクトをいくつも大炎上させてしまった経験があります。若手の頃から30代半ばに至るまで、年齢を重ねて経験を積んでも、炎上させてしまった際には非常に慌てふためき、不安になり、どうやったら状況を改善・打破できるのだろう?と悩みまくって、なかなか解決できない自分に対してジレンマやストレスを感じていました。

しかし、「過去の情報化」をするようになってからは、その後もプロジェクトが炎上したことがあるのですが、全く不安がることなく「まあそういうこともあるよな」と楽観的に考えることができるようになりました。実際に炎上になったら、実務上は火消し策や改善策、再発防止策を検討し取り組んでいます。一方で、メンタル的には、過去は「無味乾燥な情報」と捉え直す(意味づけをし直す)ようにし、頭の引き出しにしまうことができるようになったのです。

以前に、ある友人が鬱になってしまって、非常に大変な時期を過ごしていました。そんな友人に僕が何かしらサポートできることはないか?と考えた結果「話を聞いてあげる」ことしかなかったのですが、その際、今回の話をしてみました。すると、伝えたかったことが「伝わって」、鬱にほとんどならなくなり、今ではものすごくポジティブな盛り上げ役を担うくらいのキャラクターに変身を遂げました。僕が伝えたことで変わってくれたこともそうですが、何より元気になってくれたことが嬉しかったです。

もちろん、過去の経験があって今の自分があるので、経験全部を情報として無味乾燥化することができているわけではありませんが、自身のメンタルコントロールにここまで良い効果があるとは思いませんでした。この考え方がすぐに出来上がったか?というとそうではなく、悩みに悩んだ末に出てきたものなので、記事を読んでくださってる皆さんが一夜にして、過去の辛い出来事を単なる情報と捉えられるようになれるとは思っていません。ですが、友人の例のように、メンタルコントロールの一つの手法として参考になれば幸いです。

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