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第3回THE NEW COOL NOTER賞文芸部門~7/15講評および募集の締め切りについて

第3回THE NEW COOL NOTER賞文芸部門へご参加いただいている皆様。

7月開催の文芸コンテストも、応募期間がいよいよ本日までとなりました。
本日の深夜0時をもって、新規の参加は締め切らせていただきます。

現時点で、昨日集計時点で、約50作品をも超える応募をいただいております。
これもひとえに、皆様が当コンテストを信頼して参加していただいているものだなと気づきます。

明日、最終的な文芸コンテストの参加作品数を発表させていただきます。
なお、参加された皆様へのお願いですが、参加作品へは必ず当アカウントからのスキと、以下のマガジンへの収録が行われます。

万が一、参加しているにも関わらず収録されていない場合は、ハッシュタグの設定ミスなどの可能性がありますので、コメント欄等で一奥までお知らせください。

今後、7月分は残りの講評を順次行い、賞発表を月末に予定することとなります。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

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<講評(みこちゃん担当分)>

 処女作とのことですが、文体に迷いがなく、かなりいいなという印象でした。
「手押し車の婆さん」「無駄になった息苦しさ」短い描写の中に、作者が何に注目したかがはっきりと読み取れる。手押し車で気丈に外を出歩くおばあさん、交通マナーの悪い人間には侮蔑の目も向けるだろう。主人公が結局踏切を渡れなくて、息苦しさが徒労感によって倍増された様が見事に描写されている。人物造形が巧みだ。

 処女作とは思えない。熟練の技を感じる出だしだ。

 展開部分では、主人公のいらだちが、踏切を渡れなかったことに象徴されているだけで、主人公のいらだちはもっと根深く、かつ、つかみどころのないものだということが分かる。いらだちとは得てしてそういうものだ。もし、これが主題だからといって、ここから小説が始まっていたらどうだろうか。残念ながらそれは、非常に薄っぺらい小説になる。

 いらだちとは、何をやっても何だかわからないけどうまくいかない、そういうものだからだ。その意味で、出だしを上手く主題が引き継いでいると言えるだろう。

 おばあさんが差し出した金平糖によって、主人公は自分の苛立ちの出処を知る。

 そして金平糖の甘さを通じてその苛立ちは、静かに癒やされていく。
見失っていた本当の自分を思い出すことによって、競争に勝つこととは違うやり方で、母の思い出とともに心は平穏を取り戻していく。

 欲を言えば、ラストに一工夫あっても良かったような気もした。

※一部抜粋して引用

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<講評(洋介委員長担当分)>

時代に要らぬもの
何のためかの大量消費
嘘偽りの予言書たち
空は血迷い地は腐れと看破して
言葉の力が響き出す。

皆さん元気よく
声も大きく足取り軽く
高らかラッパは
精神食い荒らし
文明食い荒らして行進する。

遠くに過ぎた亡霊たちが
今宵も普通の異常を創り
傷痕は狂気と共に奇跡を生んで
聖なるものさえ俗にして
大きな声と狂った頭は高笑い。

一条の光の航路に難破船
救命船も順番順
愛と赦しを持った人だけが乗れる船
落ちれば戻らぬ黒い海、
乗れない人は何処ゆくか
大きな声は捨てたのかい
ラッパも投げ捨て我先に。

今の時代を比喩で
見事に表現されています。
詩のリズムも心地よく
一つの時代の終わりを暗示して
品格と愛と赦しをもち
生きることを教えられます。
大きな時代のうねりを
軽快に表現された詩です。
壱貫さん、
素晴らしい詩を有難うございます。

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<講評(ヒロさん担当分)>

白ブリーフとはサービス精神だ。

「ブリーフ隊長」と「パパ」。
おおよそ結びつかない言葉並びのタイトルが先への興味を強める。

勿体ぶることなくズバリ物語の骨格を示してくれる冒頭により、とても読み始めやすい。
この親切さが物語の最後までをテンポよく一気に読ませる役割も担っている。

白ブリーフから連想される人物は世代によって異なるのだろう。
いまは怪優、全裸監督・山田孝之さんだろうか。
S40年代生まれの自分はビートたけしさん、間の世代はマッちゃんかな などと思う。

思い浮かぶ対象は異なれど、白ブリーフはサービス精神なのだと思うのです。

楽しんで欲しい、笑って欲しい、元気を届けたい、そんな作者の心意気が伝わりました。

リストラ、外国人労働者、主婦パート、街の子供たちへ温かな視線を持つ店長さんの人柄も見逃せないハートウォームな物語。

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応募期間の締め切りまで、残り1週間を切りました。
事務局アカウントでは、過去の記事とKindleで、これまで小説を書いたことが無い、という方でも、始められるようなコツなどをまとめさせていただいています。

どうぞ、ふるってご参加ください。
皆さんとともに、このコンテストを盛り上げ一緒に楽しんでいくことができることを臨んでいます。

*講評は分担制としているため、必ずしも応募順に講評結果が発表されるわけではございません。よろしくお願いいたします。

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全体の募集要項はこちら

文芸部門募集要項はこちら

応募作品はこちらのマガジンに収録されます。
 他の参加者様の作品もお読みいただき、ぜひ、当コンテストを通して新しく知り合い、また仲良くなった、との声をお聞かせください! 皆様の縁がつながるコンテストでありたく思います。

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