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第3回THE NEW COOL NOTER賞文芸部門~7/21講評

第3回THE NEW COOL NOTER賞文芸部門へご参加いただいている皆様。

第3回コンテストのうち、最初の部門である文芸部門も各作品の審査も大詰めをむかえて参りました。
本日は、洋介委員長から5作品の講評をいただいています。

どうぞ、お楽しみください。

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<講評>

記憶の写真にある風景

増えてゆく思い出
思い出せない風景
思い出す風景とは
記憶に纏わりつく風景

色褪せた記憶の風景
時の流れがわからぬ記憶
広い畑が小さな山に
広いガレージになる前の風景

夕暮れ時の乱反射
暮れゆく夕陽
橙に染まる景色は
一日の終わりを彩る

ふと見た先のブロック塀
隙間に居るのは猫の骨
白が夕陽に染まり美しい
いつからいた猫なのかな

物寂しげな夕暮れ時
表情の無い母の笑い
いつかは終わる風景
ないものねだりは郷愁になる


*心象風景と記憶の風景が重なり、
おすぎさんの記憶と思いが言葉になる。
静かな哀しみと遠い記憶の日常
安らかなこころは流れるのだろうか。
おすぎさん、素敵な詩をありがとうございます。

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<講評>

美しい海の光と青の写真に魅かれます。
この世界の真理は大いなる愛の中に溶けて終わり、
すべての苦しみも大きな海へ
いつかは流れ着いて安らぐのでしょうね。

私たちは皆、大きな海から生まれた生命、
意識の海に帰るときは苦しみは消えるのでしょうね。
素敵な作品をありがとうございます。

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<講評>

この世界には良いも悪いもない
きっと君は知っている
優しさゆえに寡黙な君だよ

思いやりは海より深く
優しさは空のように僕を包む
時さえ超えて思いやる心

すべては自らと知っているのかな
君は何を思うのだろう
僕は君を見守るしかないんだ

君の笑顔を見たいんだ
君の笑顔はどこにある
何が僕にできるのだろう

忘却の河の水を贈ることなんてできないよ
十字架に架けられる勇気はあるのかな
僕にできることはなんだろう

できることは一つだよ
ただひたすら言葉で寄り添うんだ
言葉の力は宇宙が生まれた時からあるからね

ただひたすら信じて
言葉を信じて君に贈るよ
君が前へ進むことができるように

ただそれだけを信じて君に言葉を贈る
空の雲の間から陽の光が刺すように
僕は君の光になりたいんだ。


さづきゆうさん
素敵な想いをありがとうございます。
とても優しくてあたたかな想いが伝わりました。
思いやりのある素敵な詩をありがとうございます。

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<講評>

水無月六月
冴える雫
溶ける雫
落ちぬ雫

はらり舞うよう
落ちない雫
溶けゆく雫
柔らかな光に染まりゆく

花弁の雫
ゆれる想い
生まれた心
慕うこころ

水無月の雨
雫と共に冴え
雫は溶けて
雫と共に落ちぬ

雫は色と共にあり
雫の想いも染まりゆく
ゆれる花びら
雫と光に染まる紫陽花


目の前に起きてきた情景
美しい言葉が彩り
雫に恥じらう淡い花の想い
ひと雨ごとに深まります。

雫と会うたびごとに
少しずつ色づく紫陽花の喜びを
言葉の力で想像力を膨らませ
美しい景色を浮かび上がらせます。

なおみさん、
美しい詩をありがとうございます。

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<講評>

心を放つと歌になり
歌は調和し和しては響き
みちくさ惑わせ誘う響き

光は交わり波に向け
波の間に間に反射して
夏にうたって冬に告げ


いつしか光は闇に溶け
呼吸しとどろき天翔ける
翔けゆく風は吹き抜ける

この世の景色も
みなもに溶けて
音に響いて写りし景色

景色は音を友として
寄る辺なき驚き溢れいで
景色に写りしシネマとなれ

光の園は冬の転生
光が語るものがたり
景色は移ろい輪廻する

海のみなもも石さえも
海の景色も人さえ
一切は宇宙の夢語り

冬枯れいっさいから転生するシネマ

あしたパスタさんの意識を
光が交錯し
景色が生み出され
光の園で心が開放されます。

プラトンのイデア世界を
想起させますが
影絵の世界ではなく
あしたパスタさんは
光の世界の端っこを見ています。

こんな見方もあるんだなと
面白い美しさを感じました。
素敵な詩をありがとうございます。

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事務局アカウントでは、過去の記事とKindleで、これまで小説を書いたことが無い、という方でも、始められるようなコツなどをまとめさせていただいています。

どうぞ、ふるってご参加ください。
皆さんとともに、このコンテストを盛り上げ一緒に楽しんでいくことができることを臨んでいます。

*講評は分担制としているため、必ずしも応募順に講評結果が発表されるわけではございません。よろしくお願いいたします。

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応募作品はこちらのマガジンに収録されます。
 他の参加者様の作品もお読みいただき、ぜひ、当コンテストを通して新しく知り合い、また仲良くなった、との声をお聞かせください! 皆様の縁がつながるコンテストでありたく思います。

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