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あなたの生きるエネルギーは何ですか? ある人は、仕事 ある人は、家族 ある人は……って、…
軒近き畳濡れたり夏座敷 障子をとり広々とした座敷には、にわか雨がふきこみ、縁側と畳を濡…
石畳を登って行くと そこには空が広がっている筈だった 一面の海 海原を潮風がかけていく そ…
確かにここにいた。 確かにここにあった。 そんな日々があった。 ある事が当たり前で 僕は…
幼い頃に見ていた未来は 大人になると日々忘れていく。 幼い頃の私はとても無口で夢見がちな…
高校卒業後、イギリスに行くと真人から聞かされた日、私は真人への想いを隠す事を決めた。 ただの幼馴染である私には引き留めることすらできなかった。 「よかったな」 水の張っていないプールに腰掛ける私に届いた下からの真人の声は珍しく震えていた。 卒業式を終えて真人と二人で過ごす最後の時間。 昼休みになると決まってプールのベンチで二人だけでご飯を食べた。 私たちだけの時間と空間。 その静かで落ち着くこの場所が、今だけはこれからの私の孤独感をより一層増幅させた。 「本当
格好なんか付けてなくても “カッコイイ”生き方をしていたら 何もしなくても “カッコイイ”…
Ⅰ 酸素を吸って 食べものを口に運んで わたしは 生きている 悟れることは むりと…
心の真ん中には、一本、木が生えている 栄養は、様々で、たくさんの経験や、たくさんゆり動い…
「あの人が悪いわけじゃない 誰も、悪くはない」 つぶやくようにそう言った君の言葉 自分を傷…
男は画家だった。 だが、実際には「自称」である。 絵を描くことに半生を捧げてきたが、 男…
ここにいたんだね ずっと ずうっーっと 気付かないでいて ごめんね もう 大丈夫 これから…
「ああ、本当にいたのですね」 病室に入ってきたその人を一目見た瞬間、一度も会ったことが無いにもかかわらず、ぼくには彼がずっと探していた『その人』であることがすぐにわかった。 「はじめまして。こんばんは」 彼は見た目通りの柔らかい声でそう言うと、軽やかな風を纏いながらぼくの方へとゆっくりと近付いてくる。どこかで嗅いだことのあるような、懐かしい甘いニオイと一緒に。その匂いを感じた瞬間、ぼくの体は少しだけ重力から解放されたような気がした。 病院の消灯時間はとっくに過ぎ