【小説 喫茶店シリーズ】 Ⅱ. ドトール「新町店」 (vol.6)
「多分、(アナタの)彼と同じようにボクは、世の中の小さな不正や欺瞞が許せないんです。それがテーブルの上にこぼれ落ちて残っている砂糖粒のように、見過ごされがちで、些細な事柄だからこそです。幼稚園・小学校では、『なかよく』『助けあって』『正しく』生きるように教えるのに、いざ子供たちの中に固有の自我が芽生え、体付きも変わってくると、一転。もうすぐ中学だ、『世の中そんなもんじゃないぞ』『もっと強くなれ』。そして、『物事を受け入れて上手くやれ。そうじゃないと人生台無しだぞ』等と言い始め