神々座す絶景・・「熊野の川」② 熊野川-coolなkumano15-
熊野の信仰を生み、育み。
人、モノ、文化を運び。
住む人々、訪れる人々を支え続けた。
神の地を悠然と流れる大河。
熊野川の風景は、
今も人々を圧倒し、魅了する。
熊野川の川幅は上流が広く
下流が狭い不思議な川。
しかも雨量は、日本有数。
いにしえから災害も多く、
多くの人々が涙を流してきた。
恐れ畏るべし川でもある。
自然を畏敬する
熊野の信仰を物語る川。
熊野川は、いくつかの大曲り(大蛇行)があります。
大居の大曲りは、熊野の山並みが
背景にあって
熊野らしい、熊野川らしい
大きな風景です。
熊野本宮大社旧社地の「大斎原」の
河原の広さはかなり。
いにしえはもっと広く
熊野の山々を難行苦行してきた人は、
この広い河原を観て
神を感じたことでしょう。
昔は堤防がなく、
大斎原は三つの川に囲まれ
河原のなかにありました。
水に囲まれた清浄な場所。
それが熊野本宮大社(大斎原)が
ここに鎮座した理由です。
熊野川の霧は、
こんな神々しい風景を創ります。
11月~3月。特に冬がチャンス。
冬の寒い晴れた日は、
川霧があちらこちらで発生します。
この自然現象も熊野では日常。
熊野川が生み出した大曲りは、
多くの堆積物を積み上げ
集落を創ります。
大曲りは熊野の大自然の
象徴の一つである熊野川と
そこに住む人との営みを感じる場所
でもあります。
(トップのフォトも小津荷の夕陽です)
下流に進むと川幅が狭くなり
両側の山には、柱状節理が観られ
そこからは幾筋もの滝が流れ落ちます。
熊野カルデラの名残でしょう。
もちろん熊野川沿いも
サイクリングがおすすめ。
本流だけでなく北山川や赤木川など
絶景ロードが各所に。
熊野川は虹の宝庫。
本当によく観ました。
何歳になっても嬉しいものです。
熊野川には、和歌山県を
代表する清流が流れ込みます。
(熊野は水の国?!)
大塔川
大塔川下流の川湯温泉は、
河原を掘れば温泉がでます。
源流の大塔山は本州南限のブナ林を
持つ植生が豊かな山。
大塔川を含め、大塔山から流れ出る
川はすべてクリスタルリバー。
(「熊野の川」① 古座川)
クリスタルな川と
泉質抜群の温泉と遊ぶ。
こんな贅沢なところは他にはなかなかありません。
北山川
日本唯一の飛び地の村である
北山村を流れる北山川は、
熊野川の支流では最も大きく、
綺麗な水を持っています。
三重県の熊野地方とあわせた
この流域は熊野らしい
山々の急峻さと奥深さがありながら
熊野のおおらかさを感じます。
赤木川
那智の滝の裏側から流れてきます。
ほんまに綺麗。
赤木川流域には今で言う”熊野古道らしい”道(大雲取越、小雲取越)があります。熊野の真髄を味わうことができる道(無音の道)と川です。
いくつもの清流を集めた本流は
河口に向かいます。
熊野川は、熊野本宮大社から
熊野速玉大社に達します。
10月16日には神輿と神幸船で
御船島と河原にあるお旅所へ
渡御する御船祭りが行われます。
夕刻、松明の中でお旅所神事が
行われます。
お旅所に新宮の由来となった
最初の宮である「杉ノ仮宮」を造り、古式にのっとって行う神事です。
熊野の信仰を生み育んだ熊野川。
熊野の自然は今もなお人々を
圧倒・魅了する絶景と恵みを
与えながら
時には人々に恐れと畏れを
生み出します。
それが熊野なのです。
かげろう、かげろうカフェの株式会社福菱さま
熊野本宮の川湯温泉の山水館川湯みどりやさま
coolなkumanoのリンクを張っていただいております。
ありがとうございます。
これまでの記事は各マガジンに収納しています。
こちらもよろしくお願いします。
マガジン「熊野とは」 ↓
マガジン「coolなkumano」 ↓
■撮影許可が必要なところは許可を得て撮影しています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?