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映画評 『グリーンブック』 本気なのか?深遠なジョークなのか?

評価:☆☆☆☆(5つ星採点)

舞台は1962年のアメリカ
トニー・“リップ”・ヴァレロンガはニューヨーク市のナイトクラブで用心棒をしていたが、クラブの改装で失職する
アメリカ中西部を回るコンサートツアーの運転手を探している、アフリカ系アメリカ人のピアニスト、ドン・シャーリーを紹介される


監督のピーター・ファレリーは『ジム・キャリーはMr.ダマー』や『メリーに首ったけ』など、おげれつコメディ映画の巨匠なのだが

『キングピン/ストライクへの道』より、お色気ボウリング

『メリーに首ったけ』より、立ちションに行ったらそこがハッテン場で、警察に捕まる

『三ばか大将』のリメイクまで手掛けている

ピーター・ファレリーは、車椅子の長年の友人に「映画って障害者が存在消されるよね。出たら出たで聖人や特別扱いだし。俺たち普通に生きて生活してるだけなんだけど。」
みたいなことを言われてハッとして、各作品に障害者を出すようにしているそうだ
立派な心がけだ

ただ、やりすぎるので叩かれることも多い
双子の身体障害者のコメディ映画を評論家が酷評

『グリーンブック』を見た人は分かると思うが、今回は黒人差別とあともう一つを真面目に描いており、これまで手掛けた作品の集大成のような作品に仕上がっている
とても良い出来の作品だ

しかしだなあ、良い出来の映画だとは思うけど、アカデミー賞作品賞を受賞するほどの映画なのか?と思うと疑問が残る
文科省とかが特選するとかなら分かるけど
人種差別を描いた実話を元にした良作を作れば、アカデミー賞って取れるのか?安易すぎないか?

この監督の経歴を思うと、アカデミー賞を取りそうな感動作を試しに作ってみたら、本当にアカデミー賞を受賞してしまったという、一連の出来事自体が巨大なブラックジョークなんじゃないかと少し勘ぐってしまう(笑)

アカデミー賞会員が投票したり世間が絶賛したのは、誰の足だったんですかね



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