海外現地ビジネスをジョージアで実際に試してみた!日本食ビジネスはラーメン店が面白い!
今回は海外でいくつかの現地ビジネスを試した経験について話をしてみたいと思います。
私たち家族はヨーロッパにあるジョージアという国に移住することを考え、そして実際に実行しました。一番の目的はジョージアで現地ビジネスをする事にありました。
国際結婚相談所
第一に日本にいる時から考えていたビジネスは、ジョージアに国際結婚相談所を設立です。 そして、ウクライナで国際結婚ビジネスの会社経営をされている代表の方とSkypeで相談もをさせて頂きました。実際にジョージアで現地法人も立ち上げ、その後、首都トビリシで100人以上のジョージア人女性達に多くの事を質問をしてきました。
大まかな質問としては「日本人との結婚に興味がありますか?」という質問です。
年齢層にもよりますが、多くの方は外国人自体と結婚する事が少ないという回答でした。つまり、ジョージア人はジョージア人同士と結婚する事が多いという事でした。
日本語学校の経営をしているジョージア人の友人にも尋ねましたが、国際結婚相談所はジョージアでは無理でしょうという回答が返ってきたのです。 ジョージアの伝統的な考えとしてこのような事業自体が難しいという事だったのです。
現在、ジョージアでは若い世代においては新しい考え方を持っているようですが、両親からの考え方を子供の頃から聞いている為、恋愛観や結婚観に関する考え方は、まだ伝統的ジョージアの考え方が残っているようです。
日本食輸入販売ビジネス
ジョージアでは日本食や調味料などが、ほとんど販売されていなかったのです。
私が実際にジョージアで確認した日本食材の例としては、インスタントラーメン、海苔、みりん風味の物、キッコーマン醤油、寿司用の生姜、中国製うどん、味噌だけでした。
ジョージアに本物の日本食を流通させることが出来ないかを考え、実行しようと考えたのです。初めに大手日本食品会社の関連会社である企業に連絡をし、ジョージアの現状を伝えると、とても興味を持って頂く事が出来ました。その後、ロシア支社のゼネラルマネージャーの方と社員の方、そして通訳の方でWebミーティングの約束を取り付ける事が出来ました。話し合いを進め、ジョージアで初めてとなるこの企業の日本食代理店として本格的に契約を進めていたのです。
多くの手続きをロシア支社と進め、日本語学校のオーナーであるジョージア人の友人の生徒をジョージア語と日本語の通訳として紹介してもらい、ジョージアの食品衛生法などについて調べ始めました。
しかしとても大きな問題として、ここで突然のコロナパンデミックが発生してしまったのです。
ロックダウンにより国内はまるで戦争かのような状態が続きました。 当初、コロナパンデミックにより私が話を進めていた日本食輸入ビジネスは残念ながら早々に幕を閉じる事になったのです。
海外の現地ビジネスについて日本人が最初に考える事
多くの日本人が海外等のジョージア国内で可能な現地ビジネスを始めたいと考える時に、最初に思いつくのは不動産、日本食レストラン、観光ビジネス、日本へのワイン輸出ビジネスではないでしょうか。
しかし、実際にはジョージアで日本人がそれらの現地ビジネスを行い、そのビジネスだけで成功している例を未だに知りません。
不動産ビジネス
ジョージアの現地ビジネスとしては現地不動産販売エージェントとして働くことが可能です。私は実際にジョージア/バトゥミの大型不動産企業ORBI Groupで住宅販売エージェントとして契約しています。
住宅販売エージェントとして誰でも契約出来るかは定かではありませんが、実際に企業の責任者と話をし、正式にエージェント契約をしました。私の場合はメールで面談のアポを取り付け、契約の為に企業に直接交渉しに行き、セールスマネージャーと話しをしました。最初は強く拒否されましたが、交渉の末、後日、ORBI Goupの本社へ出向き、マーケティング責任者と話し合いをし、YoutubeやSNSでリゾートマンション情報を宣伝していく事を条件に、日本人向けのリゾートタワーマンションを販売していく事になったのです。この時点で正式にエージェント契約をしました。
その後、度々本社でミーティングがありましたが、私の場合は毎回ロシア人妻を連れて行きました、何故ならミーティングは全てロシア語で行われ、妻は私の交渉役となったのです。肝心のコミッションについてですが、物件にもより、販売価格の約3%でした。日本に比べると半分位なので、かなりの割安です。
社内システムから実際に何人かの日本人の方がこのリゾート物件を購入されているのを確認しました。パンデミック中で物件を実際に見る事が出来ないので投資用物件として購入されてる方が多いように思われました。
ワイン輸出ビジネス
最も有名なのがワインだと思います。 過去に多くの日本人達が ワインを日本に輸出しようと考えたと思われます。 現状では、まだワインビジネスで成功している日本人はいないと思われますが、将来的に成功していく方がいるかもしれません。
観光ビジネス
現在ではパンデミックの影響があり、日本人がジョージア国内にあまり入ってこれない為、日本人観光業者にとっては仕事が無いのが現状のようです。 実際にジョージアの現地で日本人向け観光ビジネスをしている日本人の方達がおりますが、近隣国のアルメニア、アゼルバイジャン、トルコへガイドとして日本人のお客様を案内している人を個人的に知っています。
日本食レストラン
首都トビリシには日本食レストランが25店舗以上、バトゥミには1~2店舗程あります。日本人が経営している日本食レストランは、ほぼありませんが、ローカル人にとって日本食といえば寿司が一般的です。ジョージア国内では魚が非常に高価であり、日本よりも高値で売られている事が多いのです。 その為、寿司に使う魚の種類があまりありません。トビコの巻物やブラックキャビアもどきの巻物、サーモンロール巻き等の巻き寿司には、全てにクリームチーズが多く使われています。レストランでは現地で高価な日本製の醤油を使用しないので、 日本人が食べた場合は、本物のお寿司と感じる物があまりありません。つまりローカル人達は本物の日本食の味をほぼ知らないのです。
「まぐろ」や「うなぎ」はレアで、ほとんど出回っていない代物であり、日本食レストランは一般のジョージアレストランに比べるとかなり高値です。
つまり日本食はローカル人にとっては非常に高価な食事に感じるはずです。何故ならジョージアの平均月収は3万円~5万円と言われており、実際に私が日本食レストランで料理を注文してみると、日本の居酒屋の価格とほぼ同じでした。つまり一人で食事し、お酒を少しでも飲むと3000円~4000円はかかる計算になります。 ジョージアレストランで食べた場合、美味しいボトルワインを飲んで料理を3品ほどオーダーしても2000円位なので、日本食レストランはジョージアレストランに比べると約2倍以上の価格という事になります。
ジョージアで黒海沿いの都市バトゥミにおいて、テスト的に日本食会を実際のレストランで何度か開催し、販売をした事があります。ジョージアにある数少ない日本食材や調味料から本物の日本の料理を作って販売してみました。
そこで実際に現地に日本人が集まり日本食を作った後にジョージアのローカル人に実際に食べてもらいました。
ローカル人に最も人気があった日本食
※写真は実際にジョージアで作った豚骨ラーメン
多くの日本食を試してみましたが、最も人気のあったものがひとつだけありました。それは日本でも人気のラーメンでした。
カレーやカツサンドなど も人気がありましたが、このラーメンにおいては最も人気があり地元の方からも美味しいと評判でした。
ジョージアには日本で食べれるような本物の美味しいラーメンはまずありません。首都トビリシでも何軒かのラーメン店がありましたが、日本人にとっては特別美味しいものではありませんでした。 ジョージアで日本のラーメンを作るには材料があまりないのと、ローカル人は日本の本物のラーメンを食べた事が無い人が殆どなので、本物の味を知らないのです。
その後も他の種類のラーメンなども作りましたが、最も人気があったのは「豚骨ラーメン」でした。 何故、豚骨ラーメンを最初に作ったかと言うと、現地で手に入る材料として豚や骨などが安価で多く販売されていたので、材料を揃えることが簡単だったのです。
逆に鰹節や粒状ダシには、まずお目にかかることはありません。
この豚骨ラーメンだけは最も人気のある商品だったのですが、まず初めに中華麺がジョージア国内で一般的には販売されていないので、代替品を使用しました。通常は麺に「カンスイ」という物を使用するのですが、それ自体が無いので、一番細いパスタ麺を用意し、重曹で茹でる事により化学反応させ、本物の中華麺と同じような状態にしました。
実際に日本食を作る時は、元リッチモンドホテルの料理長をしていた経験のある日本人の友人に作ってもらっていましたが、彼は海外のラーメン店で働いていた事もあるという実績がありました。 実際に彼が作ったラーメンは日本人が食べても非常に美味しく、間違いなくこのジョージア国内で最も美味しい本物のラーメンの味だと確信しました。
現地ビジネスで手ごたえを感じた物
ジョージアの特にバトゥミという都市で日本人が美味しいラーメン店を経営するなら、金持ちになる程、儲かる訳ではないかもしれませんが、それなりの集客と売り上げが見込めるかもしれないと感じました。その理由は日本食レストランがほぼ無いのと、ラーメン店は一軒もないので珍しく日本食のテスト販売では、ラーメンが最もローカル人にとって人気が高かったからです。実際、首都トビリシよりも多くの外国人がバトゥミを中心に集まっている為、ラーメン店であれば、繁盛店になる可能性もあると思いました。
ジョージアのローカル人におけるラーメンの食べ方
私が実際にバトゥミのローカル人達がラーメンを食べる姿を見て感じたのは、日本人がラーメンを食べるのとは異なり、一杯のラーメンを1時間近くかけてお酒を飲みながら食べる姿を多く目にしたのです。つまり単に日本のラーメン店として販売するのではなく、お酒とセットで販売すると更に売り上げアップになる可能性も考えられます。また現地では 格安のバイク便システムがあり、デリバリーが盛んに行われています。 ロックダウン中でもデリバリーだけは稼動しており、多くのレストランはそのシステムを利用し販売を続けています。ジョージア料理が逸品300円~400円に対して、ラーメン一杯の相場は800円~1000円でデリバリー料金は100円位です。デリバリーで多く売る事が出来るかもしれません。
現地でラーメン店を出店する際の月額コスト
実際に日本食輸入ビジネスを行おうと考えた時、日本食レストランも同時にやってみようと考えました。現地の不動産屋に確認する為、価格を見て回った事があります。厨房付きの居抜き物件を確認しましたが、トビリシの場合は約10万円~15万円位が相場であると伝えられました。住居用アパートとの価格と比べると高値ですが、水道光熱費とスタッフの人件費で、1ヶ月にトータル維持費が約20万円~25万円位かかるという事でした。 現地でレストランとして換気扇付きの厨房を新規に作る場合、当局の許可を受ける必要があるようです。