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叶わない事は分かっていても、儚くて、切なくて、美しい恋物語。

2021/1/3 映画記録no.20「恋は雨上がりのように」

普通だったら結構無理がある設定だなと思ってしまいますが、
実際私もこの映画を見るまで「なんだこれ」と疑っていましたが、
見てみると、すごい。
儚くて、切なくて、でもすごく綺麗な世界観に見入ってしまいました。


映画について。

2018年5月に公開されました。監督は、永井聡監督。
小松菜奈ちゃんと、大泉洋さんが主演を務めています。
この主演2人がキャスティングバッチリだと思いましたね。

ファミリーレストラン店長の冴えないシングルファザー役、大泉洋さん。
人を惹きつけないオーラを出す、
ひたむきで純粋な陸上部のエース役、小松菜奈ちゃん。

これが、素晴らしい。

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introduction。

2014年に連載を開始するやたちまち話題となった原作
『恋は雨上がりのように』。
登場人物たちの繊細な心情を描いたストーリーが共感を呼び、
各マンガ賞に軒並みランクインするなど、
今もっとも注目されているコミックです。
主人公の女子高生【あきら】を演じるのは話題作に次々と出演する
当代随一の若手実力派女優・小松菜奈。
そしてその【あきら】に片想いされるさえないファミレス店長【近藤】を
演じるのは映画、ドラマ、アニメーション声優など多方面で活躍する
大泉洋。そして清野菜名、磯村勇斗、葉山奨之、松本穂香、山本舞香、
濱田マリ、戸次重幸、吉田羊ら若手からベテランまで
実力派キャストが集結。『世界から猫が消えたなら』、
『帝一の國』の永井聡監督が、
登場人物たちの不器用だけれども真っ直ぐな想いを丁寧に描き、
観る人の胸を打つ作品を作り上げます。

story。

高校2年生の【橘あきら】(17)は、
アキレス腱のケガで陸上の夢を絶たれてしまう。
偶然入ったファミレスで放心しているところに、
優しく声をかけてくれたのは店長の【近藤正己】(45)だった。
 それをきっかけに【あきら】は、ファミレスでのバイトを始める。
バツイチ子持ちで、ずっと年上の【近藤】に密かな恋心を抱いて……
【あきら】の一見クールな佇まいと17歳という若さに、
好意をもたれているとは思いもしない【近藤】。
しかし【近藤】への想いを抑えきれなくなった【あきら】は
ついに【近藤】に告白する。
【近藤】は、そんな真っ直ぐな想いを、そのまま受け止めることもできず―
真っ直ぐすぎる17歳、さえない45歳。
ふたりに訪れる、人生の雨宿りの物語。

キャスト。

小松菜奈
大泉洋
清野菜名
磯村勇斗
葉山奨之
松本穂香
山本舞香
濱田マリ
戸次重幸
吉田羊                            など。


印象的な言葉。

店長の近藤が、あきらを図書館に連れて行った時のセリフ。

本って、一方的に勧められて読むものじゃない。
もしその本が合わなかったら、
その先読み進めるのが苦痛になっちゃうでしょ。
でも、今日ここに来たという事は、
どこかにあなたを呼んでいる本があるはずなんだ。
それがきっと、今のあなたに必要な本なんだよ。

夢を叶えた同級生の小説家が、店長に言ったセリフ。
「無理と分かっていても、まだ諦めきれない。未練がましいよなあ」
と話す店長に対して同級生は、

諦めずに、あがいて、
でも、前に進もうとするならそれは執着という。
好きで仕方ないなら、執着するしかない。
ただの諦めだとしたら、立ち止まったままになるよ。

終盤に差し掛かった頃、店長があきらに。

若さっていうのは、時に乱暴で、凶暴なものなんだ。
それでも、その時に感じた感情というのは、
いずれ、かけがえのない財産になる。今は分からなくても。


映画を見終わって。

17歳の高校生が、45歳のおじさんに「恋」をする。
果たして現実の世界に置き換えて、
有りえるのか、有りえないのか、考えてみましたが、
その答えは、出ませんでした。

多分、私が高校生だったら、
きっと「絶対ありえない」と思ったと思いますが、
今、この年代になって考えてみると、違った考え方があるな、と。

芸能界でも、20歳差婚とかが結構当たり前になってきて、
その違和感が薄れてきているのだと思います。

だから、その視点でこの作品を見ることにしました。

見終わってみて、
叶わないことは分かっているけど、
儚くて、切なくて、でも、希望があって、愛おしくて、応援したくて、
そんな気持ちになりました。

結論から言うと、
この2人はもちろん結ばれないのですが、
終わり方、これからの関係性が素敵だと素直に感じましたね。


でも、強いて言うなら、一つだけモヤッとした所があります。笑

それは、本当に本当に最後のシーン。
あきらは怪我を克服して、陸上部に復帰するのですが、
そのシーンがないんです!!!
あきらとは違う高校だけど、
同じ陸上部で、後輩の記録保持者の女の子がいるのですが、
その子との直接対決がないんです!!

直接対決で、記録更新して、
あきらが気持ちよく走っている姿で終わらないのか!
と、エンドロールを見ながら1人で突っ込みました。笑

店長との再会で、
すごく綺麗な終わり方だったのですが、
私は、あきらの走っている姿をちゃんと見たかったと思いましたね。


モヤっとした箇所はもちろんありますが、
全体の感想を言うとすれば、「見てよかった」です。

多分、見る人によっても見方が変わるんだろうなって思いました。
私はどうしても同性である、あきらの気持ちに寄ってしまいますが、
多分、男性や、少し年を重ねた方が見ると、
また違うんだとうなって、思います。

そして、何より映像の表現が綺麗。
「雨」がキーワードになっているのですが、
その使い方というか、魅せ方というか、
不器用だけど、必死にもがいている、
そんな心情が情景にもうまく表現されている気がします。

オススメです。ぜひ。


おりょう☺︎



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