コールセンターのコロナ対策
コールセンターは、センター内でコロナウィルスの感染爆発が起こると、センター運営自体が機能できなくなります。
先日も、NTTドコモのコールセンターで感染者が出て、その直後からセンターの運営を停止し、全てのスタッフを自宅待機としました。お客様から問い合わせがあった場合に対応できなくなる可能性が出てくるのです。
ドコモのように大型のセンターで、他のセンターで対応できたり、フォローできる部署などがあれば別ですが、多くのセンターは、自分のセンターがダメになれば、運用が立ちいかなくなるセンターがほとんどです。
コールセンター自体がクラスター化しないための対策を立てておく必要があります。
まず、センター運営を維持するためには、2つの方法があります。
1、今あるセンターで感染させない、感染拡大させない
(1)執務室
・オペレータさんには、マスク着用で出社してもらう。マスクが手に入らない場合は、センターで独自に確保し、オペレータさんにマスクを配布する。
・出社したオペレータさんに必ず検温してもらい、SVが毎朝チェック表に記入してチェックする。高熱がある場合は、そのままお休みしてもらうようにシフトを調整する。
・座席に余裕があるセンターは、一つ飛ばしにする、対面の席は使用しないなど座席を空けて、オペレータさんを着席させるようにする。質問時のSV対応が少し大変になるが、オペレータさんを見渡せる場所に席をSVも移動する(見渡せるようSVの椅子をちょっと背の高い椅子にすると良いです。Yahoo! JAPANの北九州センター立ち上げの際は、そうしました)。
・座席もオペレータさん毎に固定して利用することが望ましいが、できない場合は、共用しているPCやキーボード、マウス、備え付け筆記用具は、オペレータさん交代毎にアルコールなどで除菌する。
・共用のプリンターも時間を決めて定期的にアルコール消毒する。
・ヘッドセットは、できるだけ個人持ちにして、できない場合は、オペレータの交代ごとにヘッドセットをアルコールなどで除菌する。
・オペレータさんには、声が若干籠もってしまいますが、マスク着用で、お客様対応してもらうようにする。オペレータさんが、マスクを着用していない場合は、センターで用意したマスクを配布するなどして、徹底する。
・前後及び隣同士のオペレータさんの間にパーテーションがない場合は、ホームセンターで簡易のパーテーションを準備して、設置する。
・トイレで離席する場合、執務室の出入り口にアルコール消毒を置いて、必ず消毒してもらうようにする。
・体調が悪い(特に起床時から高熱がある)場合は、出社しないよう、オペレータさんには、予め周知しておく。
・朝礼は中止して、メールやWEB掲示板などを使って、必要な周知事項は周知する。
・ミーティングは、極力中止し、どうしても実施しなければならない場合は、マスク着用でかつ、席を空け極力距離を保ってミーティングを行う。なお、ミーティングの時間は、通常の半分の時間で行う。
・オペレーションで紙対応が発生する場合は、できるだけ電子化を図る。できない場合は、簡易な手袋などを準備して、装着の上、業務を行う。
(2)リフレッシュルーム(休憩室)
・休憩時の座席の間隔を空け、できるだけ3密の状態を防ぐ(椅子を予め間引いて設置する)。できれば、出入り口のドアは空けっぱなしにして、換気扇があれば、スイッチをオンにしておく。
・ランチ休憩で混み合う時間帯もできるだけ、休憩時間をずらして混まないように工夫する。
・仮眠室の枕カバーについては、夜勤のオペレータさんに自分の家からタオルを持ってきてもらう(使い終わったら、持って帰ってもらう)。仮眠室利用後は、アルコールなどで消毒を行う。
・ロッカーは、オペレータさん退社後、SVなど管理者がアルコール消毒を行う。
・室内にある喫煙室は、使用を禁止し、喫煙する場合は、できれば外で喫煙してもらうようにする。
(3)所持品
・コールセンターでは、貴重品などを透明バッグに入れて、センター内に持ち込ませている現場が多くあるが、バッグも使い回しではなく、個人持ちにしてもらう。
(4)システム
・オペレータさんが複数名コロナウィルス感染により出社できない状況になり、お問い合わせが殺到して、応答率が70%以下になった場合は、回線数を絞って、お客様には、ビジー呼で返す。
・対応できるオペレータさんが予定の人数を下回り、混雑している場合、混雑時間をWEBなどで案内したり、IVRで待ち時間を案内する設定を行う(閾値も設定可能)。
2、他の拠点で対応できるようにする
宜しければ、サポート頂けたら嬉しいです。サポート頂いた費用は、SV研究会運営費に充てさせて頂く予定です。