20~30代の内に、戦略コンサルに入ると良いことは?

10年近く前は、戦略コンサル各社とも年間1桁台の採用枠しかなく、非常に狭き門でした。しかし、市場の急速な拡大とともに、その門戸は広がり、戦略コンサルがもっと日常の職業に変わりつつあります。

多くの人が「将来起業したい」「困らないスキルを得たい」「なんとなくクールな感じ」といったイメージで選ぶのではないでしょうか?

そんな戦略コンサルに入ると、どんなメリットがあるでしょうか?私の実体験を交えると、大きく次の三つになるかと思います。

(1)修羅場経験がつく
多くの企業は、自分たちで解決できない事業課題に対して「困った!手を貸して!」の文脈で、コンサルティングプロジェクトを発注します。従って、その状況に放り込まれることは、荒波に飛び込むのと同じです。

そして、たとえ新卒や中途採用の1年目であっても、顧客文脈をスピーディに理解し、論点や仮説を立てて、それを猛スピードで処理していくのです。意見が常に問われる現場で、自分でポジションを取り、リードしていく意味での修羅場経験が人を大きく成長させてくれます。

(2)使いまわせるビジネススキルがつく
コンサルティングで、戦略、組織改革、M&A等の幅広いプロジェクトに関与すると、数年もすれば汎用的な幅広いスキルが身に付きます。コアの型が身に着けば、それをどう文脈に応用させるかが次の成長ポイントです。

ただ、昨今はファームによる育成方針が変わってきている点に注意が必要です。例えば、大型のプロジェクトへの長期アサインが続いて、スキルの幅が狭まることもあるでしょう。また、特定領域の専門家になることが推奨され、ややニッチなコンサルタントに育つ可能性もあります。

最終的には、ファームと個々人の対話が必要であるものの、使いまわせるスキルをつけるために、自分がどう立ち振る舞い、プロジェクトを選んでいくかの視点が不可欠です。

(3)タフさがつく
最近はコンサルタントの仕事もホワイトになった!とよく言われますが、とはいえ忙しい職業に変わりはありません。現に、ある程度は自力で量をこなす必要もあり、やってみる内に精神的にも肉体的にもタフになります。

もちろん、他の事業会社や専門職でも同様のタフさはつくと思いますが、特にロジックや仮説思考に力点を置いた生活の中で身に着くタフさは、戦略コンサルファームでこそ得られる貴重なアセットではないでしょうか。

ここまでで、皆さんの思い描いた戦略コンサルタント像と実像はどれくらいギャップがありましたでしょうか?

次回以降、戦略ファームでの入り方、サバイブの仕方についても述べていきたいと思います。



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