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牛宮城でレバーを食べた客が食中毒!?女店員の一言が命取り

今日は、わりと静かだなと思ったら、みんな渡航したのですね。田中さんが、牛宮城の記事にコメントしてほしいと仰るので書かせていただきます。

宮迫博之プロデュース『牛宮城』で「レバーを食べた客が食中毒に」コレコレの暴露配信でコメントが大荒れした“疑惑の接客”という見出しがSNSで飛び交い、カンピロバクターによる食中毒ではないかと物議をかもしています。

食中毒は、
・微生物による食中毒
・化学性食中毒
・自然毒食中毒
の3つに大別されます。
その中でも近年の食中毒発生原因の1位と2位がノロウィルスとカンピロバクターの2大微生物です。ノロウィルスはウィルス、カンピロバクターは細菌です。

細菌が増殖しやすい夏にはカンピロバクターによる食中毒件数が増え、空気が乾燥してウィルスの活動が活発になる冬にはノロウィルスによる食中毒件数が増えます。

細菌カンピロバクター
ノロウィルス

今回問題になっているカンピロバクターは、牛・豚・鶏などの腸管内にいる酸素3~15%の微好気性の細菌でスーパーなどで販売されている商品の50~60%に付着している可能性があります。ノロウィルスと同じで、僅か100個の細菌数で発症するので、衛生対策を誤ると食中毒発生件数が一気に増えます。

食中毒発生原因のほとんどは食肉、特に生または加熱不足の鶏肉・牛レバ・その他内蔵を摂取することです。更に、以前、牛の肝臓内部から腸管出血性O157が検出されたため平成24年7月1日から、レバーを生食用として販売・提供するのが禁止されています。生レバーについては後述しました。

カンピロバクターは常温で徐々に死滅しますが、留意すべきことは、新鮮な肉ほど危険だということです。新鮮だからという理由で牛刺しや鶏刺しなどの生肉を食べるのは、場合によっては、自殺行為です。肉の表面を削ってということもありますが、よほど信頼できる職人でもいなければ避けるのが賢明だと思います。

食中毒の知識が無い店で 「肉が新鮮だから刺身で食べられます」 というのは、いかに間違ったことかを理解しておかなければいけません。

私の2015年に書いた記事でノロウィルスについても説明しているので、よろしければご参照ください。2021年にnoteにも投稿しているのでご覧ください。

以下、週刊女性PRIME記事からの切り取りです。

そこに女性店員がやってくる。レバーを提供し、「こちらサッと焼きがおすすめでございます」と説明。4人は「サッと焼き」「へぇ〜サッと焼きでいいんだ」と反応した。
 これに対し、コレコレは「サッと焼きでいいって、この発言結構やばいけどね、ちなみに。あんま聞いたことない、焼肉屋で」と指摘。

週刊女性PRIME 2023/5/18の記事より

ユーチューバーのコレコレ?さんですか、この方はよくご存じですね。一流店の接客だとすれば、この女性店員の発言はNGです。焼き肉店での接客の場合、私共が教育するイロハですから、このお店はしっかりしたマニュアルで再度社員教育を見直す必要がありますが、同時に、『4人は「サッと焼き」「へぇ〜サッと焼きでいいんだ」と反応した。』と記事にあるように、客もまた、カンピロバクターとノロウィルスの知識ぐらいは教養として知っておくべきだと思います。コレコレさんの問題の動画の7分辺りからご覧ください。

堀江貴文さんの秘書?の男性がヒカキンの「みそきん」の転売商法に共鳴したというので炎上しているようです。熱しやすく冷めやすい日本人。なんだかんだとよく分からない社会になってまいりました。時代の流れですから、あえて異を唱える気はありませんが、自分も災いに巻き込まれないように気を付けることは必要だと思います。

<生レバーについて>
食品衛生法で、牛と豚の生レバーは販売提供できません。レバーは中心部まで十分加熱するという条件で販売提供されています。生レバーで販売提供できるのは、厚生労働省生食用食肉衛生基準ガイドラインをクリアする馬のレバーだけです。馬は牛や豚などに比べて体温が高く、熱に弱いカンピロバクターのような食中毒の原因菌が体内にありません。

エムケイコンサルティング T. Kamishiro