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書籍「売上増の無限ループを実現する営業DX」 "顧客起点の価値創出"を本当に実現するのには絶対必要な考え方


書籍を読んでの感想とポイント

そもそもDX(デジタルトランスフォーメーション)とは何なのか?
という話ですが、以下のような3段階が有名です。

出典:経済産業省「DXレポート2 中間とりまとめ(概要)」

つまり、DXとは組織横断での事業やビジネスモデルの変革のこと。
でも、この書籍のテーマは「営業DX」。
たぶん書籍を読んでこの辺をかじって知っている人はタイトルを見て思うだろう。
営業に絞ってたらデジタライゼーションじゃん?』と。

しかし、この書籍は間違いなく「DX(デジタルトランスフォーメーション)」を訴えています。しかも上記の図にも書いてある「"顧客起点の価値創出"」を実現するDX本である。

多くの企業でイメージするDXはこんな感じ。
ビジョンを持って!経営者がコミットして!推進リーダーを確保して!やろうと。


しかし、これをやろうとしたときに、中小企業がやろうとすると経営者は「ITよくわからないけど、エクセル詳しいお前!DX推進課ね!」みたいな感じになって推進させようとするが、そもそも顧客が見えていないので顧客起点の価値創出などできるはずもない。それっぽいビジョンも現場とかみ合わないのだ。

これを顧客情報を持っている最前線である営業(機能を持っていれば営業部と名がついていなくても)を中心として歯車をかみ合わせていくのが、営業DXと言っているゆえんだと思う。
イメージとしては以下のような感じ。


顧客情報を持っている最前線は営業なのだ。この顧客情報を共有(するのに手動だと手間がかかってしょうがないのでITを使う・からDX)して全社で顧客に付加価値を提供するのがDXとなる。
当然、経営戦略もビジョンも必要なわけだが、それを実現していくために起点となるのはあくまで顧客起点であるべきなのだ。

これを実現するために、この書籍では顧客獲得からアフターフォローまで一気通貫させるプロセスを紹介している。
リードを生むためのLCAの切り口などHPやメルマガに明日からでも取り入れてほしい内容が多くある。
また、CSAというアフターフォローのプロセスはサポートを省力化するだけではなく、再購買・クロスセルといったさらなる付加価値を生むためのノウハウも詰まっている。

顧客獲得からアフターフォローまで一気通貫のプロセスおよびそれを全社のDXにつなげていく流れをぜひ、読んで確認してほしい。『売上増の無限ループを実現する 営業DX』はkindleでも読める。

書籍の目次

第1章 売上増の無限ループを実現する営業DX
第2章 見込み客を創出するマーケティング戦略
第3章 ホームページから見込み客を取り込む
第4章 営業をパラダイムシフトせよ
第5章 SFAで「営業を見える化」する
第6章 「営業」を起点に経理DXを実現
第7章 販売・契約後もサポートし商品力を高める
第8章 営業DXはビジネスモデルを変える
第9章 営業DXは企業経営の要である

著者情報

長尾 一洋(ながお かずひろ)
株式会社NIコンサルティング 代表取締役。中小企業診断士。
横浜市立大学商学部経営学科を卒業後、経営コンサルティング会社を経て1991年にNIコンサルティングを設立。自社開発のソフトウェア「可視化経営システム」によりコンサルティングサービスをDX。14000社超の企業に導入され、営業力強化や業務改革をローコストで実現している。2500年前から伝わる最強の兵法『孫子』の知恵を現代企業の経営に応用する「孫子兵法家」としても活動中。
【主要著書】
『デジタル人材がいない中小企業のためのDX入門』(KADOKAWA)、『コンタクトレス・アプローチ テレワーク時代の営業の強化書』(KADOKAWA)、『AIに振り回される社長 したたかに使う社長』(日経BP)、『『キングダム』で学ぶ乱世のリーダーシップ』(集英社)、『まんがで身につく孫子の兵法』(あさ出版)、『孫子の兵法経営戦略』(明日香出版社)、『営業の見える化』(KADOKAWA)、他多数。

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