推しカプを拗らせ過ぎて、交流と仕事に失敗してしまい、同人を離れた時の話
こんにちは。
私はマイナージャンルでの二次創作を中心に活動している腐女子です。
何とありがたいことに、リクエストをいただいてしまいました!
その方は「過渡期で立ち往生している」とのことで、私のことを「色んな努力をされて前ジャンルの推しに愛情を繋いだ上で、移動された」と思われて、移動の経緯を知りたい、と。
おそらく、メッセージをくれた方は、私のことを「誠意ある素敵な同人女子」だと思っていらっしゃるのでしょうが、いや~、なかなかのヤバい奴ですよ、私。
終末期は悲惨でしたね。最後だと思って参加したオンリーイベント直前、同CP推しの方々をブロ解し、ジャンルの方々は全員ミュートして、孤立状態に自分を追い込んで原稿書いてました……。
そんな状態で同人全振り生活していたものですから、私生活にも仕事にも身が入らない状態。当時の私は本業の他に、自分がずっと前から憧れていたお仕事を始めていたのですが、そこで大失敗をしてしまったり……。
今は落ち着いた精神状態で同人活動をしていますが、またいつ拗らせるかわからないし、仕事との両立も不安です。
(でもオンリーとアンソロの主催をしているので、「垢消し、ブロ解、ブロックはしない」と決めています)
そんな自分への戒めと、「A(仮名)」を愛した時間がどれだけ充実して楽しかったかを思い出す為に、過去を振り返っていきたいと思います。
1.同人を始めたきっかけ
私の同人歴は丁度4年くらいです。
というと、とても若い人を想像されるのでしょうが、私はかなり大人になってから同人を始めました。
それまでは気が向いたときにPixivや個人サイトで好きなカップリングを漁る、いわゆるロム専でした。
4年前の私は、社会人入学で専門学校に通っていました。
そこで卒業寸前に、とても理不尽な目に遭いました。
学校に行くのが嫌になるくらい辛かったその時、ふと、20年前に読んだ漫画に登場した美貌の悪役、Aのことを思い出しました。
Aはもっと理不尽な目に遭い、絶望的な処遇を受けていました。
Aの辛さに比べれば、私なんて全然……。
私はAの二次創作を漁りました。
いろいろな作品がありましたが、美しさ故にエロエロな目に遭いまくりながらも己の野心の為に耐える、という作品を読むと、特に元気になれるような気がしました。こうして私はAのエッチな二次創作を読みまくることで、卒業まで乗り切るようにしたのです。
無事に卒業し、入職までの短い春休み。学業から解放されて時間の出来た私は、Aの二次創作小説を書き始めました。
ドキドキしながらPixivに投稿した初日。
20閲覧ぐらいで、0ブクマ、1イイねという感じだったと思います。
嬉しかったです。見てくれる人がいて、イイねまで付けてくれる人がいた!
そのことに大満足した私は、ほぼ毎日書いて投稿しました。
そのうち、私の作品に必ずブクマしてくれる方が現れました。私なんかにファンがついたことが、本当に信じられなかったです。
ブクマをつけてくれるのはその方だけでしたが、イイね数は日に日に増えていきました。知らない誰かが、私を見ている。私の作品を楽しみにしている、応援してくれている。初めての経験でした。
シリーズ最終話を書き上げた時は、ブクマ数は相変わらず1でしたが、7もイイねして貰えたので、とても達成感がありました。
そのうち、同人作家さんはツイッターで作品を書き、Pixivにまとめを上げていることを知りました。作家さんの作品を、もっと見たい!早く見たい!そう考えた私は、ツイッターを始めました。
あと、Aの絵が描けるようになりたいと思いました。私の頭の中にいる、美しくてカッコ良いAの姿を描きたい!具現化したい!!
ちなみに私はお絵描きは子どもの頃から下手くそで、美術の成績も2~3でした。でも、練習すれば上手くなれるはず!と、1万円くらいの安いタブレットを買い、お絵描きを始めたのでした。
2.イベントに初参加、初同人誌
ツイッターでは初心者の私を優しく迎えてくれる作家さん達がいて、私は皆様の作品を拝見させていただきながら、自分も絵を描き、交流し、とても楽しい日々を過ごしていました。
そうしているうちに、そのジャンルのオンリーイベント(オフライン)の開催を控えていることを知りました。作家さん達はイベントに向けて、原稿に励んでいました。
実は私、同人イベント的な物には一度も行ったことがありませんでした。
でも作家さん達が丹精込めて作った御本が欲しい、作家さん達に会ってみたい!と思い、一般参加で行こうと考えていました。
でも「今からでも遅くないから、サークル参加してみては?」と声をかけられて……。
同人誌なんて作ったことないし、無理!絶対に無理!と思ったのですが、段々とその気になり、一般参加経験ゼロの状態でサークル参加することにしてしまいました。
同人誌について本当に良くわかっていない超初心者だったのですが、1カ月半で32ページの本を作ったので、大したもんだなと思っています。
あと、超初心者の癖にゲスト原稿の知識だけはあり、絵の上手いフォロワーさんに声をかけ、5人の方から原稿と裏表紙をいただいてしまいました。やり手過ぎるだろ、私ww
こうして作りたてホヤホヤの同人誌を手にイベント会場へ。
初めての同人イベントはめちゃくちゃ楽しかったです!
私なんかの本、誰が買ってくれるんだろ?と不安でしたが、想像以上に手に取ってもらえ、何と、完売!!!
ツイッターやPixivで拝見していた作家さんに会えて、お話も出来て、素敵な御本もいっぱい買えて、夢のような一日でした!
こちらが記念すべき初同人誌です!ちなみに表紙は最推しの「A」ではないキャラでした。安いタブレットなのに、頑張って描いたな~♪
3.合同誌とアンソロを作る
本格的に同人をする為、iPadを購入し、クリスタを使うようになりました!
2冊目の本は、合同誌でした。
バラエティ番組の「キス〇イブサ〇ク!?」のパロディ本を作りました!
グループLINE作って、みんなでネームを見せ合ったりして、めっちゃ盛り上がって楽しかったな~♪
ただ、内容が、あまりにも自由だった!!
夢女子向けでありながら、腐要素満載で、しかもカップリングがカオス過ぎるという内容で、あらゆる方の地雷を踏みまくっていた感じでした。
でも、天才的な面白さだと、自信を持って言えます!!(自分にとっては)
3冊目は、私の夢と野望の集大成、最推しカプBAと逆カプABのアンソロを作りました!FF外の作家さんも多数参加してくれたこのアンソロは、本当に超豪華で、装丁も金の箔押しに金の小口染めと、キンキラキンな一冊となりました!
ノベルティには、BABの概念を印刷したジェットストリームポールペンと、萌える上に実用的なアイテムだったので、こちらも大好評でした!
4.推しカプBAがスピンオフで同居!
アンソロを作って半年後のことでした。
何と、Aが主人公のスピンオフが始まりました。しかも、推しカプの相手であるBと18歳の時から同居しているという、BAB推しには夢のような設定でした!
更にAとBが同居している場所が、私の家から電車一本で行ける所だったんです!!
私はほぼ毎週、聖地巡礼し、AとBが行った場所を探して、写真を撮ったり、同じ物を食べたりしていました!自転車に乗って、東京タワーまで行きました!
その聖地巡礼の記録をまとめた本がこちら。
一番、感想を貰えたのはこの本でした。
共通して言われるのは「熱意と愛が凄い」です。
だって嬉しかったんだもん。大好きなBAが一緒に住んで、和室に布団並べて敷いて寝て、一緒に買い物したり、一緒にご飯食べたり、いろんな苦難を二人で乗り越えたりして。喧嘩したり、家を出て行ったり、その後は仲直りしたりもして、二人の絆をどんどん深めていって……。
いや~、こんなん見せつけられていたら、狂っちゃうでしょ!
眠れなくなり、健康に害をきたすくらい、BAに狂ってましたね……。
交流も充実していました!
BABアンソロや聖地巡礼録をきっかけに繋がって下さる方が増え、特に仲良かった作家さんで集まり、「BA同人部」と名付けてしゅっちゅう作業通話したり、ネットゲームで遊んだりしていました。
5.アホエロ字書きに路線変更
聖地巡礼録を作ってから3か月後くらいのことでした。
当時、健全な漫画やイラストをメインに活動していましたが、絵が下手すぎて書くのにやたら時間がかかる、という悩みを抱えていました。
私は小説の方が書きやすいかも?と思いたちました。
せっかくなら、萌える小説を書きたい!と、創作BLの上位作品で勉強することにしました。
実は私、♡喘ぎ系は食わず嫌いでした。
え、だってバカっぽいじゃん。私にとって推しカプのエッチは、真剣じゃなきゃ嫌だったんだもん!
タイトルからして意味不明な♡喘ぎ満載のアホエロ小説を読んでみるのは決死の思いでしたが……めちゃくちゃ面白かった!!!
私にも書けるか不安でしたが、書いてみたら意外にも筆が乗ってしまい、8000字の小説を書きました。
それまでのアカウントで公開するのは抵抗があり、全く別のアカウントを作り、こっそり投稿しました。
なんと初日、13ブクマ……!!
それまで1日0~2ブクマだったので、凄く凄くびっくりしたのを覚えています。
2作目も反応は上々だったし、小説を書く方が楽しいし向いていると思った私は、健全漫画描きから、アホエロ字書きに移行することにしました。
でも、作風をガラリと変えると、ついてこれなくなる方はいますよね……。
かつての私のようにアホエロ系が苦手だったとか、健全漫画描きとしての私が好きだったとか、理由は様々だと思います。
フォロワーはそこそこいたはずなのに、びっくりするくらいツイッターでイイネが付かなくなりました。
かなり親しくしていた方でさえも、一切反応してくれなくなったり……。悲しいけど、自分が悪いので、仕方ない……。
6.推しカプ拗らせ~終末期
アホエロ字書きに移行して、3か月くらいは楽しくBA小説を書いたりしていました。自分専用同人誌を作ったのもこの頃です。https://note.com/consomme1/n/ned94d06ba101
でも、段々とスピンオフで描かれているAの姿に、不快感を抱くようになりました。
本編では「美しく、聡明で、セクシーで、華麗で」というAが、「顔は良いけど、それほど頭良くないし、ダサくて、非モテ」という感じに描かれているのが、かなり納得出来ませんでした。
また、Aはダメダメに描かれているのに、Bはスパダリに描かれているのもイマイチ納得出来ませんでした。
スピンオフを読む度にモヤモヤしたものを感じる自分に対し、他の方々はとても楽しんでいて、拗らせている自分が凄く嫌で、落ち込みまくりました。
気を紛らわすために、別のカプを履修したり、創作BLに挑戦してみたりしました。
別カプは当時の旬ジャンルでしたが、供給が半端なくて凄かったですね!貴重な経験が出来ました。(今でもそのカプは好きで、オンリーに出る予定もあります)
創作BLではありがたいことに初日に230ブクマ獲得し、Pixivのデイリーとウィークリーでランクイン!ダッシュボードを見る度に、閲覧数の如くブクマが増える、という経験が出来て楽しかったです!
1人原稿合宿をしたのも、良い思い出でしたね♪
こうして精神のバランスを何とか保っていた私ですが、ジャンルオンリーイベント(オンライン)の日が近づいてきました。私はここでBA小説を公開する予定でした。
でも、全く筆が乗りません。スパダリB×ただ面倒くさいだけの人A、というBAでは、私の中で何も妄想が展開しなかったのです。
私はスピンオフではなく、本編を読み返しました。あと、1曲だけですが本編のAにぴったりなキャラソンがあったので、それをずっとリピートしました。
Aに心酔しているB×華麗な外見とは裏腹に我慢強く野心家のA、というイメージで、書きたい作品の物語が湧いてきました。
そして私は、同カプ推しの相互をブロ解し、ジャンルに関係する方は全員ミュートしました。
そこまでしないとこの原稿を書けない、と思いました。
凄く辛かったです。
今思うと、イベント原稿なんて落とせば良かったと思います。
そこまでして書くもんじゃないです。
でも当時の私は何故か、全てを犠牲にしてでもこのBA原稿は書かなければいけない、という思いに取り付かれてしまったんですよね……。
執筆中は凄く辛くて、これを書いたらこのジャンルから抜けよう、とずっと思っていました。こうして私は執念とも言えるようなBAへの思いを込めまくり、普段の倍のスピードで執筆し、普段の3倍の文字数の小説を完成させたのでした。
この時の心境は、こちらの記事でも書いています。
(この記事では、「A(仮名)」のことを「B(仮名)」と書いています。紛らわしくてごめんなさい)
7.イベント当日~仕事で失敗
そんな渾身の思いで書いた作品ですが、反応はイマイチでした。ブクマしてくれた方もいたし、ありがたいことに感想を送ってくれた方もいましたが……。
きっと、私のBAは皆さんにとって解釈違いなんだろうなぁ。人間関係もボロボロだし、このジャンルからすっかり孤立しちゃったなぁと強く感じました。
打ちひしがれた気持ちで迎えた翌日……。
私は1年前から月に1回くらいですが、ずっと前から憧れていたお仕事をさせてもらうようになっていました。
メディアの裏方で、生配信の仕事でした。画面の情報を取りながらリアルタイムで反応してくことが必要で、私にはけっこう難易度が高い仕事でした。
ただでさえ難しいのに、同人全振りして仕事の勉強を全くせず、推しカプのことで頭がポヤポヤしている状態では、とても務まりませんでした。
ミスを連発しまくり、固まってしまって何も出来なかったりしました。
そして「ここで仕事出来るレベルではない」と厳しい一言を言われてしまいました。
あんなに辛い思いをして書いたBA小説は滑っちゃったし、憧れだった仕事もクビかもしれない。
もう、同人やめよう。
そう思うのは、とても自然だったと思います。
既に人間関係もボロボロになっていたので、私はためらわずに垢消しをしたのでした。
8.現在
垢消しをした私は、仕事の勉強に集中し、次の撮影に挑みました。
努力の甲斐があり、そんなに悪くはない仕事が出来ました。
前回、厳しい言葉を言ってきた方から「今回は勉強してきたんだね」と労いの言葉をかけてもらえ、クビは免れたかな?と安心した私。
その日のうちに、垢復活しました。
ジャンルは上がるつもりでしたが何らかの創作活動はしたいと思ったんです。
その時私は、まだ残ってくれていたフォロワーさんは全員、ブロ解しました。そして、荒れていた時でも応援してくれていた方数人に、また繋がってくれますようにと祈りを込めて、再フォローさせていただきました。
(この時、フォローした方は全員フォロバしてくれ、今でもイイねを送りあったりしています。この先もずっと繋がっていきたい、大事な仲間です!)
この時は創作BL中心に活動してこうかな~と思っていたのですが、その2週間後、現ジャンルにどハマりしてしまいました。移動して4日目にオンリーの企画をしてしまったのは、こちらのお話。
以上が、私のジャンル移動の経緯です。
全然、良い話じゃなくてごめんなさい!
でも、何だかんだ言って、やっぱりBAは大好きです!
先日、スピンオフが完結したので、単行本全巻を持って聖地巡礼してきました!
当時はキリキリしながら読んでいましたが、冷静に読み返すと、家庭環境に恵まれずにひねくれていたAに、おおらかで暖かいBが寄り添い、二人で成長しながら共に生きていく愛の物語、ということに気付き、めちゃくちゃ良い話じゃん!!と涙してしまいました。(当時の私、本当にバカ!!)
あと、BAアンソロジーの企画も、秒でエントリーしてしまいました!(現在、原稿中です♪)
今は現ジャンルに夢中だけど、BAのことも一生好きだと思います!
またいつか、同人誌作るくらいの愛と情熱は、まだ残っていますよ
!!
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